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商品説明
昔陸軍、今朝日−。異端の元朝日記者が鋭く朝日新聞の病理を分析した社内の内幕。偏向、迎合、二重基準、情報操作、恫喝…。大新聞朝日に今も巣食う病根の数々を、冷徹にして痛憤の思いで綴った告発記。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
新聞がパワーを持っていたころを思う
2023/03/07 19:03
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投稿者:しおかぜ - この投稿者のレビュー一覧を見る
稲垣氏が朝日新聞に在籍していたころ、中国報道を中心とした偏向報道や、報道に名を借りた世論誘導的な報道を批判した書。この本の自体は、もともと30年以上前に出版されているので、その事例は50年以上も昔のことである。しかし、稲垣氏が指摘する朝日新聞、あるいはマスコミ全体に共通するこうした問題は、現在も引きずっていると思う。
インターネットの普及によって、まず紙の新聞の(定期)購読者が激減し、さらにはSNSを含め多面的な情報を容易に取得できるようになって、新聞などマスコミへの信頼性や影響力(パワー)は、稲垣氏が在籍していたことより大きく低下している。しかし、こうしたマスコミが抱える問題を看過してよいことにはなり得ない。その意味で、この本は極めて価値があり、文庫として復刊した出版社には敬意を表したい。
本の稲垣氏の文章は、古き良き教養人を想像させるような、久しく聞いていなかった漢語調の言葉が並び、一文は長いのに、適度な改行や文体が心地よい。お手本にしたい。「さすが朝日新聞!」と言いたくもなる。
この本を読みながら、新聞がパワーをもっていたころを改めて思う。そしていま、インターネット上の情報は玉石混交であることを思うとき、マスメディアの信頼性とは何かと考えざるを得ない。