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商品説明
「漢俳」とは、日本の「俳句」五七五に倣った中国の短詩。1980年に生まれた漢俳を中国の国民詩にまで育て上げた、日中文化人の軌跡を辿る。2006年開催の国際俳句交流会での中国漢俳学会会長・劉徳有の講演録も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
本書は、1980年に日本の文芸「俳句」に倣って生まれた漢俳を、中国の国民詩にまで育て上げた日中文化人の軌跡を辿ったものである。漢俳創設の三羽烏、鍾敬文・趙樸初・林林や、漢俳普及に全力を尽した金子兜太、彼らの奮闘が、当時の空気感と共に伝わってくるだろう。
よく、漢俳は漢字十七字で俳句には似ていないと言う人がいる。しかし、俳句を漢訳したところ、その大半が漢俳型になるのである。似ていないように見えるのは、日本語と中国語の表現に差があるからだ。巻末には、漢俳の作りかたや、元中国文化部副部長・劉徳有氏の講演録も掲載する。
著者のことば
「漢俳」の誕生は中国詩史に、国民詩の出現という足跡を残す一大エポックであった。その名が示すとおり、これは日本の伝統文芸である俳句にヒントを得た文芸である。
これを中国の国民詩たらしめた林林先生を始めとする中国詩壇の漢俳推進に対する努力は今思い出しても頭が下がる。その中核に林林と金子兜太という二人の巨人がいた。その血盟の行程は今書いておかないと分からなくなると思い、この記録に留めた。日中文芸交流に関心ある方の参考になれば幸いである。(「あとがき」より)【商品解説】
目次
- はじめに
- 第一章 漢俳誕生に到る背景
- 第二章 中国人の俳句への接近
- 第三章 詩詞の変遷
- 第四章 人の世は好い短詩が要る
- 第五章 鄧麗君(テレサ・テン)の執念
- 第六章 和風漢俳を起こす
- 第七章 林林と兜太・肝胆相照らす
- 第八章 林林の日本への愛憎
著者紹介
今田 述
- 略歴
- 〈今田述〉京都市生まれ。成城大学経済学部卒。パーカーコーポレーション常務取締役などを経て、漢詩結社葛飾吟社代表理事。著書に「トワン、ガンバルか?」など。
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