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商品説明
経済学を学ぶための必読書100冊をブックレビューで紹介した「経済学史」。古典から新刊書まで、翻訳の名著から日本の経済学の歴史に残る研究書まで、様々な学派を超えて、今読むべき本を詳細に解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
「経済の歴史は、無数の失敗に満ちた失望の歴史です。その経済を解明する経済学の歴史も、無数の失敗に満ちた失望の歴史です。だが、それは同時に、それらの失敗を創意と創造によって乗り越えようとしてきた知的冒険の歴史でもあります。塚本恭章さんは、その歴史の最良の語り部です。この本によって、新たな知的冒険に旅立つ勇気を与えられる若い読者が一人でも多く現れることを願っています。」――岩井克人(東京大学名誉教授)
「推薦します――書評は文化だ。アダム・スミスから250年、経済学は資本主義という新しい経済システムの成立とともに産声を上げた。以来「経済学学」と一線を画す本来の経済学は、社会が関心をもつ「時代の問題」を直視してきた。ケインズはパンフレットの役割を強調したが、書物の果たす役割は大きい。書評は本と現実の対話を促す活性剤である。」――吉川 洋(東京大学名誉教授)
経済学を学ぶための必読書100冊をブックレビューで紹介。本書で取り上げられる一冊一冊の本が、経済学という学問分野への〈扉〉となる。また、本書そのものが、ひとつの「経済学史」である。古典から新刊書まで、翻訳の名著から日本の経済学の歴史に残る研究書まで――。様々な学派を超えて、今読むべき本を詳細に解説。
第1章 市場と貨幣―経済学の大地にふれる
第2章 資本主義と社会主義―対立する世界のゆくえ
第3章 経済思想と経済学説―競合性と多様性のはざまで
第4章 人間社会と自伝・評伝―勉強と読書のきっかけを摑む
第5章 経済学の冒険は延長戦へ―ブックガイド40のタイブレーク
補章 時代を彩る書物たち―年末回顧「経済学」(2016〜2022)
特別編 経済学はなにをどのように探究する学問か
①根井雅弘先生の『経済学とは何か』(中央公論新社、2008年)を評する
②森岡孝二先生の『雇用身分社会』(岩波新書、2015年)を読む
③伊藤誠先生との対談― 資本主義はのりこえられるか/追悼=伊藤誠先生を偲ぶ
④岩井克人先生のICU国際基督教大学最終講義―独自の理論を語り続けてきた半世紀
エピローグ 経済学の次なる冒険をめざして
※『経済学への冒険』へのリアクション=塩沢由典/平井俊顕/瀧澤弘和/西部忠/松原隆一郎/鍋島直樹/森岡真史/若森みどり/矢野修一/佐々木伯朗/猪木武徳/八木紀一郎 【商品解説】
目次
- 第1章 市場と貨幣―経済学の大地にふれる
- 「二分法的な思考様式を超えて、〈市場〉と〈貨幣〉のあり方をどう理解すればよいか」
- ①西部忠『市場像の系譜学』『貨幣という謎』②塩沢由典『複雑系経済学入門』『増補複雑系経済学入門』③平井俊顕編著『市場社会とは何か』④ケインズ学会編、平井俊顕監修『危機の中で〈ケインズ〉から学ぶ』⑤伊藤宣広『投機は経済を安定させるのか?』⑥岩井克人他『岩井克人「欲望の貨幣論」を語る』⑦西部忠『脱国家通貨の時代』⑧沖公祐『余剰の政治経済学』⑨ベルナール・シャバンス『入門 制度経済学』➉ジョン・マクミラン『市場を創る』
- 第2章 資本主義と社会主義―対立する世界のゆくえ
- 「世紀の資本主義と社会主義をめぐる〈知的格闘史〉を、今あらためて照らし出す」
- ①岩井克人『二十一世紀の資本主義論』②丸山俊一+NHK「欲望の資本主義」制作班『欲望の資本主義4』③丸山俊一+NHK「欲望の資本主義」制作班『欲望の資本主義5』④日本経済新聞社編『逆境の資本主義』⑤池上彰・的場昭弘『いまこそ「社会主義」』⑥柴田德太郎『資本主義の暴走をいかに抑えるか』⑦松原隆一郎『金融危機はなぜ起きたか?』⑧森岡孝二『強欲資本主義の時代とその終焉』⑨服部茂幸『新自由主義の帰結』➉水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』⑪伊藤誠『資本主義の限界とオルタナティブ』⑫伊藤誠『入門 資本主義経済』⑬西部忠『資本主義はどこへ向かうのか』⑭岩井克人・生源寺眞一・溝端佐登史・内田由紀子・小嶋大造(著)、京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター(編)『資本主義と倫理』⑮根井雅弘『20世紀をつくった経済学』『サムエルソン『経済学』の時代』⑯ジョージ・ソロス『グローバル資本主義の危機』⑰ジャコモ・コルネオ『よりよき世界へ』⑱デヴィッド・ハーヴェイ『資本の〈謎〉』⑲ポール・クルーグマン、トーマス・フリードマン、デヴィッド・グレーバー、トーマス・セドラチェク、タイラー・コーエン、ルトガー・ブレグマン、ビクター・マイヤー=ショーンベルガー『未完の資本主義』⑳Selected by PeterJ.Boettke. 2000 Socialism and the Market: The Socialist Calculation Debate Revisited、9 volumes.
- 第3章 経済思想と経済学説―競合性と多様性のはざまで
- 「経済学という学問が真の危機に直面するなか、〈経済学史〉を学び直す意義とはなにか」
- ①松原隆一郎『経済学の名著30』②吉川洋『いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ』③猪木武徳『経済学に何ができるか』④伊藤誠『経済学からなにを学ぶか』⑤伊藤誠『マルクスの思想と理論』⑥根井雅弘『続・ものがたりで学ぶ経済学入門』⑦ナイアル・キシテイニー『若い読者のための経済学史』⑧岡本哲史・小池洋一編著『経済学のパラレルワールド』⑨鍋島直樹『ポスト・ケインズ派経済学』➉鍋島直樹『現代の政治経済学』⑪井上義朗『新しい「働き方」の経済学』⑫瀧澤弘和『現代経済学』⑬菱山泉『ケネーからスラッファへ』⑭森岡真史『ボリス・ブルツクスの生涯と思想』⑮若森みどり『カール・ポランニーの経済学入門』
- 第4章 人間社会と自伝・評伝―勉強と読書のきっかけを摑む
著者紹介
塚本 恭章
- 略歴
- 〈塚本恭章〉東京大学大学院経済学研究科修了(経済学博士)。愛知大学経済学部専任教員(経済学史、社会思想史)。専攻は社会経済学。
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