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商品説明
基礎的な化学の学習を終えた学生が、より専門的な物性化学、固体化学について学習するための手引き。ボーア模型と量子論、結晶場の安定化と電子状態、角運動量の量子論、金属電子論などについて解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
【目 次】
第1章 ボーア模型と量子論:量子力学・量子化学の誕生
量子論と物質波/原子模型と水素原子のスペクトル:ボーア模型/ボーア模型と電子のボーア磁子/ボーア条件(仮説)を用いたマクロに現れた量子系の例(超伝導での磁束量子)/電子の満たすべき波動方程式:シュレディンガー方程式/シュレディンガー方程式を用いた簡単な金属電子論/ハイゼンベルグの行列表示による量子力学と不確定性原理
第2章 水素様原子モデルと角運動量の量子力学の基礎
一般的なボーア模型(水素様原子):中心力場でのシュレディンガー方程式/角運動量の定義:極座標表示/中心力場でのシュレディンガー方程式の解法:極座標表示と変数分離/角運動量の公式(量子力学的考察)/ゼーマン効果とスピン角運動量/スピン・軌道相互作用/フントの第一,第二,第三規則:角運動量の合成/フント結合と項記号/多電子系における角運動量の合成:スレーターの方法による角運動量の合成
第3章 錯体のモデルと結晶場・配位子場
3d軌道の概要/錯体のモデル/正八面体型結晶場による軌道の分裂/正八面体型結晶場におけるd軌道の状態/正八面体型結晶場からの歪み/正四面体型結晶場
第4章 結晶場の安定化と電子状態
結晶場安定化エネルギー/複数d電子の状態と高スピン・低スピン状態/軌道角運動量の消失/分光学的序列/ヤーン-テラー効果
第5章 結晶場に基づく遷移金属化合物の光学的性質と構造
d-d遷移とスピン禁制則/複数電子を持つ金属イオンの光吸収スペクトル/電荷移動遷移/レーザー発振について/構造および熱化学的関係
第6章 角運動量の量子論
量子論の基礎的事項/量子論における角運動量/ディラックの記号(ブラケット表示)/一般の角運動量と昇降演算子/電子スピンについて/角運動量の合成
第7章 ハートリー-フォックのSCF法とスレーター軌道
ハートリー-フォックのSCF法/電子配置のエネルギーと交換相互作用/角運動量L, Sによる状態の分類/電子の配列とLS項/スピン・軌道相互作用の効果
第8章 元素の周期性
多電子系原子での電子軌道のエネルギーレベル/有効核電荷(有効原子番号)と遮蔽効果/原子半径,イオン半径と有効核電荷/イオン化エネルギー(イオン化エンタルピー)/電子親和力((-)イオン化エンタルピー)/電気陰性度
第9章 金属電子論
金属とは何か?/自由電子モデル/周期的ポテンシャル(電子と格子の相互作用)/バンド電子
第10章 遍歴電子の磁性 ―集団電子モード―
物質の磁性/遍歴電子磁性(集団電子モード):ストーナーの平均場近似理論と遍歴電子磁性体/スピン揺らぎの理論
付1 量子統計:フェルミ粒子とボーズ粒子
付2 相対論的量子力学(ディラック方程式)
付3 周期表1(原子量,原子半径,電子配置)周期表2(イオン半径)【商品解説】
目次
- 第1章 ボーア模型と量子論:量子力学・量子化学の誕生
- 1.1 量子論と物質波
- 1.2 原子模型と水素原子のスペクトル:ボーア模型
- 1.3 ボーア模型と電子のボーア磁子
- 1.4 ボーア条件(仮説)を用いたマクロに現れた量子系の例(超伝導での磁束量子)
- 1.5 電子の満たすべき波動方程式:シュレディンガー方程式
- 1.6 シュレディンガー方程式を用いた簡単な金属電子論
- 1.7 ハイゼンベルグの行列表示による量子力学と不確定性原理
- 1章参考文献
- 第2章 水素様原子モデルと角運動量の量子力学の基礎
著者紹介
吉村 一良
- 略歴
- 吉村一良(よしむらかずよし)
1958年長野県長野市に生まれる
1981年京都大学工学部卒業
1983年京都大学大学院工学研究科修士課程修了
1986年京都大学大学院工学研究科博士後期課程研究指導認定退学
1986年福井大学工学部応用物理学科助手
1988年京都大学理学部化学科助手
1993年京都大学理学部化学科助教授
2002年京都大学大学院理学研究科化学専攻教授
2023年京都大学名誉教授
その間,
1996年米国マサチューセッツ工科大学物理学教室客員研究員
1998年米国イリノイ大学(アーバナ・シャンペーン校物理学教室)客員助教授
2000年東京大学物性研究所客員助教授(常勤,併任)
2011年東京大学物性研究所客員教授(常勤,併任)
2013年より2016年まで京都大学低温物質科学研究センター長(併任)
2016年より2023年まで京都大学環境安全保健機構副機構長
ならびに(附属)物性科学センター長(併任)
工学博士
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