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- カテゴリ:一般
- 発売日:2023/10/26
- 出版社: KADOKAWA
- サイズ:19cm/255p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-04-111715-6
読割 50
紙の本
私労働小説 ザ・シット・ジョブ
「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く自伝的小説。社会に欠かせぬ仕事ほど低賃金、重労働、等閑視される世に投じる労働文学。『小説野性...
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商品説明
「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く自伝的小説。社会に欠かせぬ仕事ほど低賃金、重労働、等閑視される世に投じる労働文学。『小説野性時代』掲載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
「あたしのシットはあたしが決める」
ベビーシッター、工場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。
「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」
シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。
他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分を愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンなのだ。
数多のシット・ジョブを経験してきた著者が、ソウルを時に燃やし、時に傷つけ、時に再生させた「私労働」の日々、魂の階級闘争を稀代の筆力で綴った連作短編集。
■声を出さずに泣く階級の子どもがいる。
■水商売では年齢と美醜で判断されて、失礼な言葉や態度を許容することでお金を貰う。失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。
■何かを感じたり、ムカついたりする主体性のある存在として認識しない者は、相手の賃金だけでなく、人間としての主体性さえ搾取している。
■革命とは転覆ではなく、これまでとは逆方向に回転させることなのかもしれない。
【目次】
第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった
第二話 ぼったくられブルース
第三話 売って、洗って、回す
第四話 スタッフ・ルーム
第五話 ソウルによくない仕事
第六話 パンとケアと薔薇
あとがき
※本書は「小説 野性時代」2021年4月号、22年1月・5月・9月号、23年1月・5月号に掲載された作品を書籍化したものです【商品解説】
目次
- 第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった
- 第二話 ぼったくられブルース
- 第三話 売って、洗って、回す
- 第四話 スタッフ・ルーム
- 第五話 ソウルによくない仕事
- 第六話 パンとケアと薔薇
- あとがき
収録作品一覧
一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった | 5−42 | |
---|---|---|
ぼったくられブルース | 43−80 | |
売って、洗って、回す | 81−122 |
著者紹介
ブレイディ みかこ
- 略歴
- 〈ブレイディみかこ〉福岡県福岡市生まれ。ライター・作家。「子どもたちの階級闘争」で新潮ドキュメント賞、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」で毎日出版文化賞特別賞などを受賞。
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