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商品説明
理想に挫折し、シベリアの監獄で書かれた「スチェパンチコヴォ村とその住人」、文壇復帰後の「死の家の記録」「夏象冬記」「地下室の手記」などを通して、ドストエフスキーの始原とは何かに迫る文芸批評。【「TRC MARC」の商品解説】
偉大な作家の始原とは何かに迫る、渾身の文芸批評!
理想に挫折し、シベリアの監獄で書かれた『スチェパンチコヴォ村とその住人』、文壇復帰後の『死の家の記録』、『夏象冬記』、『地下室の手記』などを通じて、「魂の語り部」としてのドストエフスキーの姿がはじめて現われる。
著者はドストエフスキー文学に傾注した。かれが政治に挫折し、再起を果した作家であることを知った。その際、彼の関心が人間の内面へ、実存へ向う点に強く共鳴した。社会変革の事業は、人びとが人間として成長する、いわゆる自己変革の道程と並行しない限り必ず過ちを犯す――、ドストエフスキーは彼自身の体験をふまえて、そうわれわれに語りかけている。(本文より)【商品解説】
目次
- はじめに
- 第一章 「新しい村」造りの破綻―― 『スチェパンチコヴォ村とその住人』
- 第一節 もつれた結婚話
- 第二節 フォマー・フォミッチ・オピースキン
- 第三節 「新しい村」造り
- 第二章 ナロードから学ぶ――『死の家の記録』
- 第一節 ニヒリズム体験
- 第二節 ナロードの発見
- 第三節 房舎での「自由」
著者紹介
藤倉 孝純
- 略歴
- 〈藤倉孝純〉東京都生まれ。「ドストエーフスキイの会」、「伊東市国際交流協会」会員。著書に「神なき救済ドストエフスキー論」「悪霊論」「高橋たか子地獄をさまよう魂」など。
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