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- カテゴリ:研究者
- 発売日:2023/12/25
- 出版社: 研究社
- サイズ:20cm/228p
- 利用対象:研究者
- ISBN:978-4-327-48169-8
- 国内送料無料
紙の本
現代イギリス小説の子どもたち 無垢と邪悪を超えて
著者 越 朋彦 (著)
子ども(らしさ)とは何か? 1970年代から2010年代まで、現代イギリスのチャイルドフッド・ノヴェル(子どもを中心的主題とする小説)を取り上げ、作品内の子ども表象を多角...
現代イギリス小説の子どもたち 無垢と邪悪を超えて
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商品説明
子ども(らしさ)とは何か? 1970年代から2010年代まで、現代イギリスのチャイルドフッド・ノヴェル(子どもを中心的主題とする小説)を取り上げ、作品内の子ども表象を多角的に読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
現代の子ども概念の「揺らぎ」を多角的に読み解く
イギリスでは1970年代以降、家族形態の多様化、福祉削減による貧困の拡大、子どもを巻き込む犯罪事件の増加、新自由主義的教育改革による管理強化などにより、子どもを取り巻く社会は大きく変化した。こうした状況の変化に伴い、チャイルドフッド・ノヴェル(子どもを中心的主題とする小説)の出版点数は増加しているが、その体系的な研究はまだ十分に行われているとは言えない。本書では、それぞれの社会状況の変化に関連したチャイルドフッド・ノヴェルを8篇取り上げ、子どもに関する最新の研究動向を踏まえ、「子ども表象」(子どもの造型)を様々な角度から解き明かす。また、一つの現代的ジャンルとしてのチャイルドフッド・ノヴェルの輪郭を描き出す。
<目次>
序論 本書の目的と概要
第1章 子どもの文化的構築に関わる言説の検討
――サラ・モス『夜間の目覚め』(2011年)
第2章 発達論的子ども観の否定
――トビー・リット『デッド・キッド・ソングズ』(2001年)
第3章 「ロマン派的子ども像」の解体
――イアン・マキューアン『セメント・ガーデン』(1978年)
第4章 「排斥」の論理による子どもらしさの構築
――ドリス・レッシング『破壊者ベンの誕生』(1988年)
第5章 多様化した家族形態の中の子ども
――ニック・ホーンビィ『アバウト・ア・ボーイ』(1998年)
第6章 公営団地小説における子どもの「エージェンシー」
――スティーヴン・ケルマン『ピジョン・イングリッシュ』(2011年)
第7章 子どもを殺す子どもたち
――ジョナサン・トリゲル『少年A』(2004年)
第8章 新自由主義的子ども
――マーゴ・リヴジー『ジェマ・ハーディの飛翔』(2012年)
結論 「子どもであること」の複数性
あとがき
初出一覧
引用文献一覧
索 引【商品解説】
目次
- 序論 本書の目的と概要
- 1 子どもに関する学問的言説の影響
- 2 子どもを取り巻く社会状況の変化
- 第1章 子どもの文化的構築に関わる言説の検討−サラ・モス『夜間の目覚め』(2011年)
- はじめに−研究と育児の「境界領域」
- 『夜間の目覚め』の梗概
- 多様な言説の取り込み
- おわりに−子ども期の構築性の主題化
- 第2章 発達論的子ども観の否定−トビー・リット『デッド・キッド・ソングズ』(2001年)
- はじめに−タイトルの由来
著者紹介
越 朋彦
- 略歴
- 〈越朋彦〉東京生まれ。英国・レディング大学大学院英文学専攻博士課程修了(Ph.D.)。東京都立大学人文社会学部准教授。専門は17世紀イギリス文学、子ども表象、紅茶の文化史など。
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