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商品説明
企業の社会的責任(CSR)は先人の智慧から。「貞観政要」「呻吟語」を取り上げ、「忠告を聴くガバナンス」を説く。産業雇用安定センターの月刊誌『かけはし』連載等を書籍化。「才徳兼備のリーダーシップ」の続編。【「TRC MARC」の商品解説】
マネジメント不全による企業・組織の不祥事が相次ぐ。
失敗したリーターに共通した特徴は部下の「諫言(かんげん)」を容れなかったこと。
忖度をして、上長にもの申さない部下、忠言を排除する管理職は組織を蝕む。
中国・唐の時代、道徳文化国家として三百年にわたって栄え、太平の世を築いた皇帝・太宗は臣下に積極的に「諫言」を求めた。
唐では官職「諫議大夫」が置かれ、君主にもの申すのをその役割とした。太宗は徹底して自己抑制のできる君主だった。臣下の諫言をよく聴き、軌道修正に躊躇しない。トップの度量、迎合しない部下。ここには組織のマネジメントの理想がある。
太宗と群臣の対話を記録し、リーダーの姿勢を説いてやまない『貞観政要』。
東芝欧州代表、経団連専務理事、中日本高速道路代表取締役会長CEO、横綱審議委員会委員長を務めた著者がこの古典を読み解く。
新人社員時代に接した土光敏夫氏ら仕事で出会った人々、永年読み込んだ古今の典籍に基づく豊富なエピソードもふんだんに交えた親しみ深い一冊。
第二章では、人物を涵養(かんよう)する書物として指導者に広く読まれ続ける中国・明代の『呻吟語』に基づき、リーダーのあるべき姿について考える。第三章の「企業の社会的責任」では、現代の企業の社会的責任(CSR)について考察する。
(本書から)
「度量とは、人を容れる器の大きさである。度量の大きなリーダーの下では、部下は育ち職場は活性化する。逆に聴く耳を持たず、重箱の隅をつつく体のリーダーでは職場の灯はたちまち消える。組織風土はリーダー次第なのだ」(「周りをイエスマンにしない」)
「度量を大きくすることは人格形成という課題そのものであり、道のりは長く険しい。だが、人は苦しい経験を数多く積む中で見識を高め、人の気持ちが分かるようになり、秘められた自分の可能性にも気付くようになる。(中略)自分の小ささを反省する謙虚さを持ち、生涯学び続ける努力を惜しまない人は、どこまでも大きくなれるのである」(「周りをイエスマンにしない」)
「太宗の求めた才ある優れた人材とは、人徳を備えて人々の信望を集め、歴史を探求して人や国の興亡の理を学び、詩文に親しんで情操を深め、本物の教養を身に着け、事に当たっては果断と実行力を持つ人物である。まさに才徳兼備の人を指す」(「事業の成否は優れた人材の登用による」)【商品解説】
目次
- 古典の魅力──序にかえて
- 第一章 帝王学の書『貞観政要』に学ぶ
- 傑出したリーダー像
- 創業と守成とは、どちらが難しいか?
- 水あってこそ、舟は浮かぶ
- リーダーはまず身を正せ
- 長所を用いて人を生かす
- 明君と暗君はどこが違うか
- 安きにあって危きを思う
著者紹介
矢野 弘典
- 略歴
- 公益財団法人産業雇用安定センター会長。
1963年東京大学法学部卒。株式会社東芝欧州総代表兼東芝ヨーロッパ社社長、日経連常務理事、日本経団連専務理事、明治学院大学客員教授、中日本高速道路株式会社代表取締役会長CEO、株式会社ADEKA社外取締役などを歴任。現在は、株式会社ADES経営研究所代表取締役社長CEO、一般社団法人ふじのくにづくり支援センター兼三公社理事長。主な公職は、社会保障審議会委員、労働政策審議会委員、司法制度改革労働検討会委員、 ILO使用者日本代表、アジア太平洋経営者連盟(CAPE)事務局長、公益財団法人日本相撲協会横綱審議委員会委員長を歴任。現在は、特定非営利活動法人経済人コー円卓会議(CRT)日本委員会会長、モンゴル経営者連盟(MONEF)顧問、静岡県地域自立のための「人づくり・学校づくり実践委員会」委員長、東京国際ビオラコンクール実行委員会委員長など。著書に『青草も燃える』(中経マイウェイ新書)、『わが国海外進出企業の労働問題~マレーシア』(共著、日本労働協会)、『才徳兼備のリーダーシップ~論語に学ぶ信望』(時事通信社)。『お爺ちゃんの論語塾』を主宰。
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