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- カテゴリ:研究者
- 発売日:2024/01/22
- 出版社: 知泉書館
- サイズ:22cm/244,23p
- 利用対象:研究者
- ISBN:978-4-86285-398-1
- 国内送料無料
紙の本
否定神学と〈形而上学の克服〉 シェリングからハイデガーへ
著者 茂 牧人 (著)
シェリングの考察からハイデガーのシェリング解釈をへて、ハイデガーの真理論を論じた書。シェリングの無底の理解からハイデガーの真理論における深淵/脱根底の働きを導出し、否定神...
否定神学と〈形而上学の克服〉 シェリングからハイデガーへ
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商品説明
シェリングの考察からハイデガーのシェリング解釈をへて、ハイデガーの真理論を論じた書。シェリングの無底の理解からハイデガーの真理論における深淵/脱根底の働きを導出し、否定神学的省察により〈形而上学の克服〉を遂行。【「TRC MARC」の商品解説】
前著『ハイデガーと神学』では,ハイデガーの思索と省察を初期から後期にかけて,否定神学あるいは隠れたる神の神学を伝統の中に位置づけ,そこから〈形而上学の克服〉を論じた。それに対し読者からは「ハイデガーをキリスト教思想で理解するのは,ヨーロッパの思想家なのだから当たり前である」などとの批判を受けた。しかしハイデガーはルターから強い影響を受けたが,後期の言語論,ヘルダーリン論,シェリング論,真理論,また,深淵/脱根底を通して哲学的な思索を展開した。
それらの批判を受けて,本書ではシェリングの考察からハイデガーのシェリング解釈をへて,ハイデガーの真理論を論じる。中でも特にシェリングの無底(Ungrund)の理解から,ハイデガーの真理論における深淵/脱根底(Abgrund)の働きを導出し,理性では理解できない否定神学的省察により〈形而上学の克服〉を遂行した。
著者はシェリング『人間的自由の本質』を読みなおし,神の中の根底や無底の働き,つまり神の中の自然や外部性・異他性の働きこそが,自由と悪の問題の端緒であり,解決のための鍵であることを見出した。さらにシェリングの無底の働きは,ハイデガーの深淵/脱根底の働きへと継承されていると解釈した。
ハイデガーはルターの〈十字架の神学〉から着想を得て,さらにパスカル,キルケゴールを踏まえつつ,シェリングの無底と自己の深淵/脱根底の省察から,神を最高存在者とする存在・神・論としての形而上学の批判と克服を遂行したのである。【商品解説】
目次
- 第Ⅰ部 シェリングの否定神学的省察
- 第一章 テュービンゲン時代のパウロ解釈
- 第二章 神の神秘と人間の自由
- 第三章 悪の問いと弁神論
- 第四章 叡智界の創造論
- 第五章 哲学的キリスト論と聖書解釈
- 第Ⅱ部 ハイデガーの神学への影響とシェリング解釈
- 第六章 ハイデガーの神学への影響とシェリング講義
- 第七章 ハイデガーの無底解釈をめぐって
- 第Ⅲ部 ハイデガーの否定神学的思索と〈形而上学の克服〉
著者紹介
茂 牧人
- 略歴
- 〈茂牧人〉京都市生まれ。青山学院大学総合文化政策学部教授。日本シェリング協会理事などを歴任。著書に「ハイデガーと神学」など。
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