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紙の本
現代数学はじめの一歩集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか (ブルーバックス)
著者 瀬山 士郎 (著)
数とはなにか。実数の無限よりも大きな無限は存在するのか。錚々たる数学者たちは「数」をどのように考えたのか。現代数学の根底を形づくる2つの分野、「集合と位相」をわかりやすく...
現代数学はじめの一歩集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか (ブルーバックス)
現代数学はじめの一歩 集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか
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商品説明
数とはなにか。実数の無限よりも大きな無限は存在するのか。錚々たる数学者たちは「数」をどのように考えたのか。現代数学の根底を形づくる2つの分野、「集合と位相」をわかりやすく解説する。〔「なっとくする集合・位相」(2001年刊)の改題,大幅に改訂〕【「TRC MARC」の商品解説】
現代数学の二本柱「集合と位相」が楽しくわかる!
自然数と有理数の「無限の濃度」が同じ!?
実数の無限より大きな無限は存在するのか?
自然数、有理数、代数的無理数、超越数、そして実数へ。
カントール、ヒルベルト、ベルンシュタイン、デデキント……。そうそうたる数学者たちは「数」をどのように考え、「無限」をいかに数えたのか。
数えられる無限とは? 実数の無限基数「アレフ」ってなに? 数の近傍ε(イプシロン)の正体は? コンパクトとはなにか?
重要なキーワードと楽しい解説をもとに、「現代数学の景色」を一望しましょう。
<本書まえがきより抜粋>
世に数学嫌いの人は多いとか……。
しかし、嫌いというのは数学に関心のある証拠かもしれません。じつは分かるものなら数学を楽しんでみたい。もしかしたら数学の素顔は案外素敵かもしれない。
本書はそんな人のために、現代数学の二つの分野、「集合と位相」を解説した本です。
集合と位相、言葉からしてなんとなく現代数学の柱のようで(事実これは現代数学の大きな柱の2本です)、抽象的でかっこいいという感じもするし、いかにも数学! という雰囲気もある。
たしかに集合と位相は現代数学の根底を形づくるもっとも重要な概念です。これらは20 世紀になって初めてきちんと確立されたものですが、数千年の歴史を持つすべての数学を展開する場を提供しています。
子供たちが算数の中で初めて出会う、もっとも素朴な「数を数える」という行為の中にさえ、集合の考え方が潜んでいるのです。
本書はそんな集合と位相を、数式をなるべく少なくして(数学の宿命でどうしても最小限の記号は使わなければなりませんが)、その意味するところをイメージとしてつかんでもらうための解説書として書かれました。
現在進行形で数学を学んでいる人にはひと味違った解説として、これから数学を学ぶ人には一種の旅行案内として、すでに数学を学んでしまった人には、自分の学んできたことを振り返り、さらに数学とつき合っていくための手引書として活用していただけることと思います。
【商品解説】
目次
- 第1章 集合とは何か--パラドックスを超えて
- 1.1 集合とはどんなものか
- 1.2 集合の計算
- 第2章 写像とは何か--重要なポイント
- 2.1 直積集合
- 2.2 写像とグラフ
- 2.3 配置集合と集合の巾
著者紹介
瀬山 士郎
- 略歴
- 〈瀬山士郎〉群馬県生まれ。東京教育大学大学院理学研究科修了。群馬大学名誉教授。数学者。専攻は位相幾何学(トポロジー)。著書に「数学にとって証明とはなにか」「読むトポロジー」など。
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紙の本
読みやすい、集合・位相への入門書
2024/03/27 05:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M.F - この投稿者のレビュー一覧を見る
集合・位相への入門書である。
これらの分野は、数学の中でも、特に抽象的な議論が多い分野だと思うが、そんな分野につき、時にはたとえ話のようなものも折り込みながら、上手く解説していると思う。
もしかしたら、数学的厳密さという点では欠けている部分もあるのかもしれないが、この分野の本としては、かなり、わかりやすい部類に属すると思う。
これから集合・位相を学ぼうとする方におすすめ出来る本だと思う。
あるいはまた、一般的な集合・位相の教科書に取り組んでみたものの、挫折してしまったような方にもおすすめ出来る本だと思う。
都心の大型書店を覗いてみると、例えば微積分に関しては驚くほど多くの書籍が刊行されていて、有名教科書は平積みにされていたりする。
それに比べると、集合・位相という分野は地味でマイナーなイメージを持たれがちだ。
しかしながら、この分野は他の数学各分野を学ぶ際の基礎となるし、計算というより「論理」が主体となるこの分野を学ぶことは、高校段階まで数学が得意であった方にとっても新たな発見があるものと思う。
そんな集合・位相を学ぶ際の最初の一冊として、本書は適しているのではないかと思う。
もっとも、入門のための書物ということもあり、多くの大学生向け教科書には記載があるものの、本書ではとりあげられていない事柄も多い。
全体のページ数のおよそ3分の2を集合に関する記述に使っているため、記述量が少ない位相に関して、特にそういう傾向が見られるように思う。
本書の記載内容を超える部分をも学びたい方のためには、巻末に、さらなる学習にむけた参考書が紹介されている。
紹介されているそれぞれの書物につき、書名・著者名の羅列にとどまらず、本書の著者による簡単な紹介文も記載されているので、参考になると思う。