Album De Retrato: Cacaso Parceiros E Cancoes【CD】

2004年作「バイアーナ･ダ･グアナバラ」が日本盤でもリリースされ､J-WAVE「サウージ･サウダージ」でもテーマ･ソングとしてヘヴィ･ローテーションされるなど､人気を博したバイーア出身の女性シンガー ホーザ･エミリア｡88年のデビューから数えて通算6枚目となるニュー･リリース作は､70年代のMPBシーンにおける､詩人としての名パルセイラ(共作者)、カカーゾことアントニオ･カルロス･デ･ブリート(1944-1987)の作詞曲を、著名なMPB作曲者との共演を通じて取上げるというテーマで臨むアーティスティックな意欲作｡

70年代よりMPBコンポーザーの間でもとりわけ支持されるカカーゾの詩。これまで多くの作品が世に送り出され､ブラジリアン･リスナーに感銘を提供したその楽曲中から､今回はとりわけ優れたレパートリーをセレクト｡フィロー･マシャード(#4 - Perfume de Cebola), オリビア･バイントン(#2 - Clarao), ネルソン･アンジェロ(#11 - Deixa o barraco rolar), スエーリ･コスタ(#7 - Eu te amo), ジョイス(#9 - Beira rio), セルジオ･サントス(#8 - Fazendeiro do Mar), ゼ･ヘナート(#13 - Lua de vintem)･･･などなど､MPBファンのツボを突く最高のコラボレート｡ボサ･ノヴァ～ソフト･サンバを意識したアコースティック･ブラジリアン･サウンドの耳馴染みの良さ、そして何といっても､ホーザの凛としたヴォイス･ワークと､カカーゾの詩情を表した見事な歌いまわしが感動を誘う｡ ブラジル/イタリア録音｡