ATCO Albums Collection (7CD)【CD】 7枚組

■ 　ニューオリンズ旋風を巻き起こし、様々なシーンに影響を与えた唯一無二の存在、奇才、ドクター・ジョン。その彼が独自のポジションを築いたATCO時代の作品が最新リマスターのボックス・セットで登場！今回発売となる『THE ATCO ALBUMS COLLECTION』は、サイケデリックやヴードゥー文化、R&Bの要素を取り入れつつ、独自のニューオーリンズ・サウンドを進化させていった彼の、60年代後半から70年代前半までの初期作品を網羅した7枚組CDボックスとなる。 

■　1940年にニューオーリンズで生まれたドクター・ジョンは、3歳にしてピアノを始める。小さいころから地元のスタジオ、レコード屋に出入りしていた彼は、高校に入る頃には自分でバンド率いるようになり、様々な音楽経験を吸収していった。1950年代後半からはソングライターやプロデューサーとしても活動を始め、10960年代にはセッション・ミュージシャンとして活躍していた彼が、ATCOからデビュー・アルバムとなる『GRIS-GRIS』を発表したのは1968年の事であった。サイケデリア渦巻く当時のロック・シーンにヴードゥーの要素を取り入れたニューオーリンズ・サウンドは奇怪なインパクトを与えた。続く1969年の『BABYLON』も、前作『グリ・グリ』に色濃く出ていたヴードゥー色に、都会の夢魔といったものが加わった怪しげな雰囲気を醸し出した作品だったが、ニューオーリンズの伝統的サウンドにヴードゥー色を取り入れたこのスタイルは1970年の『REMEDIES』、1971年の『THE SUN, MOON & HERBS』まで続いていく。その中から、後にハンブル・パイやポール・ウェラーがカバーすることになる「I Walk On Guided Splinters」や、「Mama Roux」、「Black Widow Spider」、「Familiar Reality」、そして「Angola Anthem」といった楽曲が生まれている。 

■　ドクター・ジョンのニューオーリンズ・スタイルが一躍注目を集めたのが、通算5作目となる1972年の『DR. JOHN'S GUMBO』においてである。彼が聴いて育ったニューオーリンズ・サウンドへのトリビュートとも呼べる本作は、プロデューサーにジェリー・ウェクスラーを迎え、プロフェッサー・ロングヘアーの「Tipitina」や「Big Chief」、ヒューイ”ピアノ”スミスの「Blow Wind Blow」、そして「Iko Iko」など、ニューオーリンズの素晴らしいクラシック・ナンバーをカバーした作品であり、ロック・シーンにニューオーリンズ旋風を巻きおこした、ドクター・ジョンの出世作でもある。 

■　傑作『GUMBO』の後にリリースされた『IN THE RIGHT PLACE』は、ミーターズのサポートによるルーズ＆タイトなサウンドと、洗練され、エキゾチックなアラン・トゥーサンのプロデュースとアレンジに、唯一無比のドクター・ジョン節が相俟って創り出された極上のニューオーリンズ・ファンク・アルバムとして高い評価を集め、全米アルバム・チャートの24位を獲得し、TOP40入りを果たした。またアルバムからは、「Right Place, Wrong Time」と「Such a Night」などのヒット曲が生まれている。続けてリリースされた『DESTIVELY BONNAROO』にも、アラン・トゥーサンがプロデューサーを務め、ミーターズのメンバー4人が全面参加。「（Everybody Wanna Get Rich) Rite Away」のシングル・ヒットが生まれた本作のアルバム・タイトルは、アメリカの音楽フェスティバル、“ボナルー・フェスティバル”の名の由来にもなった。 

■　グラミー賞を6度受賞し、ロックの殿堂入りも果たしたドクター・ジョン。ニューオーリンズのレジェンドであり、その音楽を伝える存在として、今も尚精力的に活躍を続けている彼のサウンドの”根幹”を知る上でも重要な作品がこのボックス・セットに詰まっている。

（メーカー・インフォメーションより）