Le Monde Est Chaud (The World Is Hot): 世界はあつい!【CD】

アフロ・レゲエの第一人者が久々に新作を発表
アフリカ随一のスポークスマンが、世の中の矛盾や不公平を一刀両断！

ティケン・ジャー・ファコリーはコート・ディヴォワールで1968年に生まれました。同国が位置する西アフリカはグリオーと呼ばれる文化・芸能を伝える社会集団・身分が存在していますが、彼
もそんな家系の生まれ。なので、当然子供の頃から音楽は身近にありましたが、彼が夢中になったのは学生時代に出会ったレゲエでした。19歳で初めてバンドを結成するとすぐに地元では広く知られる存在となり、93年にデビュー・アルバムを発表すると瞬く間に全国区で人気を獲得。当初より政治的・社会的メッセージ色の強い歌詞を歌っていた彼は、市井の人々から多くの共感を集めました。さらに97年からはソロ活動を開始、翌年にはパリでライヴを行って欧州にもその名を知らしめました。そして2002年に仏Universalからリリースした『フランサフリック』で、ついに日本でもその名が知られるようになり、アフリカのレゲエ・アーティストとしては異例の大ヒットを記録。またライスからは国内仕様盤で『ティケン・ジャー・ファコリー』、『アフリカン』（いずれも現在廃盤）をリリース、さらに2010年の『アフリカン・レヴォリューション』（WRR-5195）ではぐっとアフリカ的要素が増し、彼にしかできないユニークなアフロ・レゲエ・サウンドを構築。そして2014年の『デルニエ・アペル～最後の呼び声』ではより進化したアフロ・レゲエを楽しませ、さらに前作『ラシーヌ』（フランス語でルーツの意味）ではレゲエの有名曲を西アフリカ流にカヴァーしてくれました。

そしてベスト盤を挟み満を持して発表したのが、自由と変化を望むアフリカの若者への熱いメッセージをこれまで以上に込めた本作『世界はあつい！』でした。ここでは内戦を生き延びた気鋭のミュージシャンとして日本でも知られるブルンジ出身のガエル・ファイユをはじめ、人気女性歌手Zazとの仕事でも知られる仏人ＳＳＷケレディン・ソルタニといった音楽家がコラボで参加。そして歌うティケンは腐敗した政治への痛烈な批判や女性割礼問題、グローバリゼーション運動の推進といったメッセージを、ルーツ・レゲエのスタイルを根底にしつつコラやンゴーニといったアフリカの伝統楽器を加えた独自のアンサンブルで、アフリカ人としてのアイデンティティ溢れるサウンドを披露しています。そんな彼らしいアフロ・レゲエ・サウンドも本作ではいよいよ堂に入ってきました。　まさに「アフリカ随一のスポークスマン」と言っても過言ではないティケンならではの、熱い熱いメッセージが込められた本作。レベル・ミュージックを愛する全ての音楽ファン必聴の１枚です。


（メーカーインフォメーションより）