劇音楽『青い鳥』全曲　シュテフェン・タスト＆ベルリン放送交響楽団、ベルリン放送合唱団、ユーリ・テツラフ（ナレーター）（2CD）【CD】 2枚組

フンパーディンク：劇音楽『青い鳥』

1908年に発表されたモーリス・メーテルリンクのクリスマスのための童話劇『青い鳥』。木こりの子供、チルチルとミチルが夢に出てきた妖精に導かれ「幸福の青い鳥」を探しに行き、数々の場所をめぐりながら冒険をしたのち、最後は自分たちの家で青い鳥を見つけるという物語です。
　メーテルリンクの作品は、それまでにも『アリアーヌと青髭』や『ペレアスとメリザンド』として歌劇化され成功を収めていたため、この新作にも多くの作曲家が曲をつけようと試みました。フランスの作曲家アルベール・ヴォルフがいち早く歌劇化した作品は、メトで初演されたものの、その後は忘れられてしまいましたが、1912年にマックス・ラインハルトがベルリンで上演した劇は大成功。この時に音楽を付けたのが、歌劇『ヘンゼルとグレーテル』で名を上げたエンゲルベルト・フンパーディンクでした。
　この総譜は出版されることがありませんでしたが、100年以上の時を経て、今回指揮者シュテフェン・タストによって初録音。タストはワーグナーを思わせる厚みのある響きを持つ音楽を自在に紡ぎ出し、夢のような物語として聴かせます。ディスク2に収録された『7つの交響的絵画』はタストが手稿譜から演奏会用スコアを作成した際、独自に組曲として編纂したもので、劇付随音楽とは別音源です。
　鮮やかな語り口で物語を朗読するのは、ドイツの人気ナレーター、ユーリ・テツラフ。子供向けテレビ番組のプレゼンターを務めるほか、家族で親しめるクラシック・コンサートの脚本、演出を手掛けるなど、音楽の普及に尽力しています。
　ナレーションはドイツ語、ブックレットにはドイツ語と英語が記載されております。（輸入元情報）

【収録情報】
Disc1
● フンパーディンク：劇付随音楽『青い鳥』全曲版

　マックス・ラインハルトによるドイツ語翻訳
　ユーリ・テツラフとシュテファン・タストによる新テキスト


● タスト編纂：7つの交響的絵画～劇付随音楽『青い鳥』より
1. 前奏曲：クリスマスの夢
2. 変容
3. あこがれの国
4. 青い鳥
5. 墓地 - 魔法の庭 - 未来への扉
6. 星の雨
7. 帰宅

　ユーリ・テツラフ（ナレーター：Disc1）
　ベルリン放送合唱団
　ベルリン放送交響楽団
　シュテフェン・タスト（指揮）

　録音時期：2021年6月22-25日、9月27日
　録音場所：ベルリン。RBB, Saal 1
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音