ヴィオラと弦楽合奏によるプロコフィエフ：ロメオとジュリエット、イシュムラトフ：『マクベス夫人』幻想曲　エルヴィラ・ミスバコヴァ、イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール【CD】

豊饒な弦楽アレンジと野太いヴィオラ独奏で聴くロシア音楽
シェイクスピアに端を発し、壮麗なまでに横溢する悲しみ

シェイクスピアの描いた悲劇的人物を題材とするロシア音楽を、ヴィオラと弦楽合奏の豊饒な響きで聴くアレンジ・アルバム。
　ヴィオラ奏者のヴァディム・ボリソフスキー[1900-1972]はプロコフィエフ公認のもと、バレエ音楽『ロミオとジュリエット』から13曲を選びヴィオラとピアノのために編曲しました。モントリオール生まれの作編曲家でヴィオラも演奏するフランソワ・ヴァリエール[1978-]が、ここから7曲を選びヴィオラと弦楽合奏のために編曲。映画音楽さながらの豊饒なアレンジを施された弦楽が、単なる伴奏をこえて悲劇の心情をこれでもかと吐露。野太くむせび泣くようなヴィオラ・ソロの歌とあいまって胸に迫ります。
　ロシア系カナダ人の作曲家でクレズマーのクラリネット奏者アイラット・イシュムラトフ[1973-]は、2006年にショスタコーヴィチの『マクベス夫人』によるヴィオラと管弦楽のための幻想曲を書きました。これをさらに本人がヴィオラと弦楽合奏のために書き直した版を収録。こちらも濃厚な仕上がりで、ショスタコーヴィチの音楽を拡声器にのせたような迫力。一つ一つの音に言霊となって宿る強烈な激しさと悲しみに打ちひしがれます。（輸入元情報）

【収録情報】
● プロコフィエフ：ロメオとジュリエット Op.64より～ボリソフスキー／ヴァリエール編、ヴィオラと弦楽合奏版
　前奏曲
　街のめざめ
　少女ジュリエット
　騎士たちの踊り
　バルコニーの情景
　マキューシオ
　ジュリエットの死]
● イシュムラトフ：ショスタコーヴィチの歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』の主題によるヴィオラと管弦楽のための幻想曲～作曲者編、ヴィオラと弦楽合奏版

　エルヴィラ・ミスバコヴァ（ヴィオラ）
　イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール
　ジャン＝フランソワ・リヴェスト（指揮）

　録音時期：2022年10月5-7日
　録音場所：カナダ、ブロイユ、聖マタイ教会
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）