序章中国の家政サービスをめぐる問題への接近
- １はじめに
- ２先行研究の検討
- ２−１移動のジェンダー分析
- ２−２家事労働者についての先行研究
- ３分析枠組みと主要概念の整理
- ３−１再生産労働とジェンダー秩序
- ３−２農村−都市移動の三つの分析水準
- ３−３三つの時期区分−計画経済、市場経済、グローバル化−
- ４フィールドの文脈
- ４−１北京市の社会経済的状況
- ４−２家事労働者と家政サービスの概況
- ４−３「打工妹之家」
- ５調査の概要
- ６本書の構成
第１章近現代における農村
- １−１はじめに
- １−２近代における農村−都市の二元的関係の構築
- １−３二つの〈貯水池〉の形成−戸籍制度の確立によるジェンダー体制の再編−
- １−４戸籍制度下の都市におけるジェンダー分業
- １−５戸籍制度下の農村におけるジェンダー分業
- １−６小括
第２章改革・開放以降の社会構造の変化と都市家族
- ２−１はじめに
- ２−２経済体制の転換による社会統合秩序の変化と家族−「単位」と「社区」−
- ２−３北京における家族構造の変化とジェンダー
- ２−４小括
第３章市場経済化前夜における〈貯水池〉としての女性
- ３−１はじめに
- ３−２女性の生産労働参加と児童工作
- ３−３「家事サービス」事業に見る婦女聯の画策
- ３−４都市婦女聯と農村女性
- ３−５小括
第４章市場経済化における農村開発と都市労働政策の連関
- ４−１はじめに
- ４−２農村女性開発における「家政サービス」への関心
- ４−３農村開発援助における「素質」の言説装置
- ４−４都市における家政サービス市場生成のポリティクス
- ４−５小括
第５章移住労働の〈回路〉再編とジェンダー関係
- ５−１はじめに
- ５−２ライフヒストリー
- ５−３農村女性の経験
- ５−４小括
第６章「打工妹之家」にみる農村女性の〈水路〉の模索と集合的実践
- ６−１はじめに
- ６−２農村出身家事労働者と「打工妹之家」
- ６−３「打工妹之家」における女性たちの主体構築
- ６−４小括
終章〈回路〉と〈水路〉の連関をめぐる考察
- １再生産労働をめぐる〈回路〉編成とその推移
- １−１計画経済晩期
- １−２市場経済化
- １−３グローバル経済との接合期
- ２〈水路〉を見出すということ
- ３「打工妹之家」
- ４本研究の展望と課題