目次
伊勢神宮の考古学
- 穂積 裕昌(著)
- 第一章 神宮成立をめぐる研究史と論点
- 1 考古資料で何を問題とするのか
- 2 伊勢神宮を記した文献
- 3 『日本書紀』が語る伊勢神宮成立のシナリオ
- 4 伊勢大神をめぐって
- 5 神宮成立の時期と場所をめぐる論点
- 6 創祀時期に関する諸説
- 7 神宮成立地に関する諸説
- 8 なにをもって「伊勢神宮」の成立要件とするのか
- 第二章 神宮成立に関する考古学的論点
- 1 伊勢の地の弥生・古墳期「不毛の地」説
- 2 内宮神域から出土する滑石製模造品の問題
- 3 内宮御神体(八咫鏡)を包む御船代の問題
- 4 神宮神宝の問題
- 5 神宮正殿建物の問題
- 6 高倉山古墳の問題
- 7 ヤマトから伊勢に至る「ルート」
- 8 東国へ向かう湊
- 9 研究史にみる論点整理と課題
- 第三章 アザカ山とサルタヒコ
- 1 サルタヒコを祀る山
- 2 アザカをめぐる考古学的状況とその信仰
- 3 一志郡域の考古学的特質
- 4 藤形片樋宮と高茶屋大垣内遺跡
- 5 「藤形」エリアの評価
- 6 まとめ
- 第四章 南伊勢の古墳時代
- 1 一志郡域に前方後方墳群出現−四世紀代の首長墳−
- 2 伊勢最大の前方後円墳、宝塚一号墳の築造−五世紀前半から中葉の首長墳−
- 3 北伊勢との関連性−ヤマトタケル伝承を介して−
- 4 宝塚一号墳出土の船形埴輪にみる象徴性
- 5 玉城丘陵の帆立貝形古墳−五世紀後半代の首長墳−
- 6 伊勢・伊賀の首長墳系譜との対比
- 7 不明な部分が多い六世紀代の首長墳
- 8 外宮南側の巨石墳、高倉山古墳−六世紀末〜七世紀初頭の首長墳−
- 9 斎宮至近に築造された坂本一号墳−七世紀代の首長墳−
- 10 伊勢神宮成立を見据えて−まとめにかえて−
- 第五章 神島と多気郡
- 1 鳥羽市神島の特異な遺物群
- 2 神島・八代神社所蔵品の位置づけ
- 3 東国へ至る潟港ネットワークの形成
- 4 海上交通と祭祀
- 5 『万葉集』にみる多気郡と神島
- 6 まとめ
- 第六章 考古学からみた伊勢神宮の成立
- 1 南伊勢諸地域の考古学的特質
- 2 伊勢神宮成立論と考古資料の位置づけ
- 3 まとめ
- 第七章 伊勢神宮からみた考古学
- 1 神宮祭祀と祭祀遺跡
- 2 遷宮祭と神宮神宝
- 3 日別朝夕大御饌祭と由貴大御饌
- 4 祭祀終了後の措置
- 5 瀧祭神と川のマツリ
- 6 上御井神社をめぐって
- 7 伊勢神宮の視点を考古学へ
- 終章 伊勢神宮と仏教浸透
- 1 はじめに
- 2 伊勢大神宮寺の成立と移転
- 3 神郡内の古代寺院
- 4 神宮における仏教忌避
- 5 東寺領川合庄・大国庄の成立−神郡と寺院勢力の接触−
- 6 近長谷寺資財帳にみる寺院
- 7 仏に帰依する神宮神官
- 8 神宮神官と経塚の造営
- 9 西行と伊勢神宮
- 10 東大寺衆徒の伊勢参宮
- 11 まとめ
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