目次
未来の人材は「音楽」で育てる 世界をひらく5つのリベラルアーツ・マインド
- 菅野 恵理子(著)
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はじめに──未来世代に求められる五つのマインド
第1章 多様性から新しいビジョンを生み出す人
世界は多様性に満ちている
【創造者に学ぶ】
●身近な多様性に気づく──バルトーク
・身近にある多様性を発見する
・人間の営みを一つ一つ再現するように
・自分の周囲にも積極的に目を向ける
・わずかな違いに目を向けて
・起源を掘り起こし、見えてくる時代の流れ
・自然と人間を愛した人だからこそ
●多様性を組み合わせる──ストラヴィンスキー
・膨大なインプットから、ある日ふと着想
・多様な素材を組み合わせて、新しい世界観
・すべての動機は愛
まとめ──多様性を活かす大きなビジョン
【現代の教育にどう活かす?】
●子供のころから音楽で学ぶ多様性──フランスの聴音教材
●音楽の解釈にも多様性がある──エリザベート王妃国際コンクール
●自分×他者の創造力をかけ合わせる──英国の創造力ワークショップ
●多分野を組み合わせた学際的研究──フランスの研究大学
第2章 ソーシャルなマインドをもつ人
互恵社会の中で繋がり、共に創っていく
【創造者に学ぶ】
●自分・相手・社会をつなぐ──リスト
・早熟の天才が気づいた社会的使命は
・後進の育成、その影響はロシアやフランスまで
・近代への足掛かりを作った先駆者として
●過去・現在・未来をつなぐ──メンデルスゾーン
・リベラルアーツ教育の体現者が、バッハを復興
・公正な眼で、眠れる資源を発見
まとめ──自分というミクロの存在を、マクロの世界に見出す
【現代の教育にどう活かす?】
●未来を共に創るグループワーク──アンサンブル教育
●人々の心をつなげる欧州の音楽祭──ザルツブルグ、ルツェルン、ドレスデン
●音楽で国境を越える──イスラエルとパレスチナ、韓国と北朝鮮
第3章 レジリエンスの精神をもつ人
物の見方を柔軟にする
【創造者に学ぶ】
●二つの視点から物事を見る──プーランク
・ブルジョワと庶民、聖と俗の間で
・二つの視点から見た世界観
●想像を自由にめぐらせる──ラヴェル
・鏡に映る「もう一人の自分」に問いかけるように
・現実と幻影の間で、自我と超自我の間で
・超現実の世界を探求して
・覚醒した眼で、もう一人の自己と戯れる
・芸術行為としての遊び
●冷静に観察し、しなやかにはねのける──ショスタコーヴィチ
まとめ──柔軟かつ冷静に受けとめる力
【現代の教育にどう活かす?】
●一つのテーマから、想像を広げる──ルーブル美術館鑑賞コース
●複数の問いから、一つの文脈を読み解く
──二〇二〇年度大学入試改革、フランスの教科書
●より広い土壌で音楽を学ぶ──青山学院大学比較芸術学科
第4章 フロンティアとして道を創る人
普遍的な原理を知り、新しい時代に活かす
【創造者に学ぶ】
●技法を汎用化し、精神を普遍化する──J・S・バッハ
・研究と実践を繰り返して創造へ
・全ての調性をコンプリート
・技法の汎用性、精神の普遍性を求めて
・時を超えるバッハの自由精神
●身体感覚で未知の世界を開拓する──ドビュッシー
・型破りか、独創的か
・対象の深層に入り込むと、境界線が消える
・内なる衝動、生命の律動に共鳴して
まとめ──限定的なルールより、普遍的な原理を
【現代の教育にどう活かす?】
●既存の技法をもって新しい表現を──パリ国立高等音楽院
●音楽で次世代リーダーを育てる──ザルツブルグ・グローバルセミナー
第5章 生命・宇宙のサイクルを感じ取る人
見えない気や感情を察知する
【創造者に学ぶ】
●感情を深く受けとめて表現する──ショパン
・心の声を聞く、見えない思いを表現する
・音楽が伝える、心の奥にある想い
・絶え間なく湧き出る楽想は、心のゆらぎか
●あらゆる人間や自然に目を向ける──モーツァルト
・何気ない日常から、世界の真理を見通す
・本当の財産は頭の中に
・愛し、愛され、愛され続けて
●天・地・人を調和させる──フォン・ビンゲン
・人類の枠組みを超えて
・天界・自然・人間を調和させるために
・天球に音を感じる
・音楽が宇宙とつながるという神秘
まとめ──すべては感じる&観じる力から
【現代の教育にどう活かす?】
●子どもに伝えたい様々な感情表現──フランスの音楽絵本
●身体を動かして世界の音を感じ取る──リトミック教育
コラム
●音楽も学ぶ? 音楽で学ぶ?──今アメリカの大学では
アメリカの総合大学で学ばれている音楽科目例
おわりに
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