紙の本
一寸毒のある、童話というか、小話というか
2006/05/12 10:59
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも一ページにおさまるぐらいの、ときには数行で終わるような、短い話が集められています。有名な童話から題材をとったものあり、クイズのようなものあり。童話、というよりは「ビートたけしがこんな話を書いてたよ」とお酒でも飲みながらの話のネタにできるような、という感じのものあり。ちょっと毒のある話も多い。童話・・・なんでしょうね。童話は「ほんとは怖い」ところもある、といいますから。
童話の題材も視点を変えると一寸変かも、とどきり、というのもありました。例えば正直というものについて。舌切り雀の正直婆さんは「小さいつづらを選びました」が、ほんとにこれが正直なのか、と書かれた文章があります。確かに、もしかしたら「大きいほうが欲しい」と言うのがほんとは正直なのかもしれません。何に対しての正直なのか、ということでしょうか。「夜の向日葵」はいつもこっちを向いている、どうして?なんていうのもクイズみたいですが、「視点を変えてみると」という面白さです。(答えが気になったら読んでみてください。)
同じ出版社からこの童話集の前に出された著者の詩集「僕は馬鹿になった。」は、なかなかよく書かれた詩集でした。期待してこちらも読んでみたのですが、こちらの方が「パッと見の著者らしい」せいでしょうか、インパクトは少し低いかも。皮肉っぽさ、軽い刺激感の本になっています。
紙の本
たけちゃんの童話集とは言うけれども
2007/03/26 22:37
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ビートたけし童話集」とあるのを別に疑うわけではないけれど、少しだけ「ほんとにたけしが書いたの?」とも思う。50をくだらない話が収められているけれども、その中のいくつかは「誰でも書けるじゃん」と思えるものだ。一応「作/ビートきよしさん」となっている「天国の小噺」なんて、誰でも言う駄洒落じゃない。それともそれを承知で載せているのだろうか?
本と言うものは内容で評価すればいいと思うけれども、これだけすかすかのページで、字数が少なくて、それでも「本体533円」だと何だか1字当たりがやたら高くついているような気にもなる。それともこの沢山の空白にも意味があるのだろうか?
確かにいくつかの話にはたけちゃんらしい視点が感じられて、「そうだよ、やっぱりたけちゃんだね」と思えるものもある。先祖がゴールドラッシュの時代に大もうけをした人のことを書いた「ゴールドラッシュ」など、短いけれどよく出来ていると思う。
それでも、著者の名前にだけ頼って作られた本という印象は否めない。そう思われてしまうところが、損しているなあと思ってしまう。
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物事の多面性を振り返ることができる童話集、と言うと難しいが要はブラックユーモアな童話集。
短いのが多いので本が苦手な人にもオススメ。
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基本的に、生き残る芸人は物事を俯瞰から見ていると思う。
そういう人は好きだ。
そういう人の存在は安心する。
この作品には、人間の滑稽さ、世の中の仕組みがつまっています。
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どこまでも、どこまでも、
どこまで行ってもこの毒吐くおっさんは、純粋。
ガキがそのまんま大きくなったヤクザ
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毒舌のエンターティナー、ビートたけしの童話集といっても、やはり彼一流のブラックユーモアである。視点をちょっと変えてみると、この社会の矛盾や欺瞞が浮き彫りになる。そんなにが笑いのショートショート。
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ビートたけしの童話集。
マスコミ業界にはメディアパーソン三原則というのがある。
1難しいものを分かりやすく
2分かりやすいのを面白く
3面白いものをより深く
というものだ。
ビートたけしはこれら三原則をとても上手くこなして、この童話集を書いている。世の中の真理を伝える(洞察する)のは意外と難しい。しかし、この作品はそれを分かりやすく、しかも面白く、また読者が考えさせられたり、なるほどと気付かされたりするほど深いものになっている。それに付け加え短く、簡潔だ。一行で終わるものから、長くても十数行で完結する。その短い話の中にはビートたけしの皮肉たっぷりなユーモア。惹き付けるオチ。正直で素直な視点から見える世が少し残酷。現実は毒だ。
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■くだらないっす。
■ニヤッとしたり、腹が捩れるほど爆笑したりかなり忙しい。
■くだらないけどこれは絶対古本屋なんかに売らん。
疲れた時によく読む。
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おもしろおかしいアイロニスト
考え方が柔軟 多面的 じゃないと 考えつかんような話ばっかり
頭いいひとのふざけた本である!
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思わず声を出して笑って待った。
この人の毒舌は本当に素晴らしいw
「たけしくんの子犬」
「自殺の名所」
「天然記念物」
「環境破壊」
「夜の向日葵」
この5つは特に気に入ったし、「自殺の名所」は大声で笑ってしまった。
暇潰しにはなります、お勧めできますねw
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仕事帰りの電車の中で読みはじめてひとつめの話しがいきなり
「・・・・・・のようなもの」
吹いたwww 混んでなくてよかったwww
ニヤニヤしながら読み続けるwww
文庫本、見開き1頁に満たない、半頁のものが多い
ブラック・ユーモア、シュールな童話集
ハッ!!!とさせられる視点
さすがだなー 天才たけし!
ちょっと持っときたい・・・ 嫌なことを忘れられるような話しがいっぱい。
○まえがきにかえて
「教訓も、癒しも、勝ち負けも、魔法も、無い。あるのは・・・・・・何にも無くても良いです。──」
○カバー表紙の折り返し さくらももこさんのことば
「たけしさんの童話は、下手な夢をひとつも見せてくれない。
くだらない希望も決して持たせてくれない。
それを毒だと言うのなら、現実は毒だ。
たけしさんは昔から
現実ってそんなもんさという事を、みんなに面白おかしく語ってきたが、
それは今でも変わらない。」
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ショートショートのオチが、オチとしてわかりにくいけどこれが「たけし理論」みたいな空気だなー(たけし映画の中にたまに挟み込まれる、謎の間合いをもって表現される独特のシーン、的な)という本
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視点が柔軟、柔らかい!
言葉の切り口がお見事!
もし今から手に取られる方は自分の思い込みを捨てて、真っ白な気持ちで読むことをオススメします。
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普通の人が思いつかない変わった発想の考え方を した作品ばかりでこんな考え方が出来るからそれが あの人の映画作品が出来るのかも知れないなと思い ました。