紙の本
とてもよい
2013/02/06 11:29
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投稿者:カラス - この投稿者のレビュー一覧を見る
谷川さんの詩の集大成ともいうべき詩集。
文庫サイズでこれまでの詩を俯瞰できます。
谷川俊太郎ファンにはとてもおすすめです。
紙の本
谷川俊太郎氏の詩の中から173篇を厳選し、収録した書です!
2020/05/01 12:09
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国の詩人であり、翻訳家であり、絵本作家でありでもあり、脚本家でもある谷川俊太郎氏によって著された一冊です。同氏は、これまでに2000を優に超える詩を創作され、そのどれもが私たちに感動を与えてくれましたが、特に、その中から谷川氏自身が173篇を厳選し、収録したのが同書です。同書を読まれることで、谷川氏のリズム感あふれる心地よい詩を十分に味わうことができます。同書には、『二十億光年の孤独』、『十八歳』、『六十二のソネット』、『62のソネット+36』、『愛について』、『絵本』、『あなたに』、『21』、『落首九十九』などが収められています。
紙の本
著者の目から見ると
2023/03/30 17:30
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の目玉ヮ、自選、という点でしょう。
つまり、著者自身によって、出版時点で
それなりに評価されていた作品を集めたもの、
ということです。
そこが気になって購入し、
そこを念頭に、本書に収められている、
多くヮ既読であった著者の作品を、
一つ一つ読み直してみた次第です。
なかなかに味わい深い経験でした。
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昨日、家内とゆめタウン広島店に買い物に行った際、
岩波文庫の新刊を買いもとめました。
私の大好きな谷川俊太郎が自選した詩集で、
この1月16日発刊となっています。
この岩波文庫といえば物故者がほとんどで、
現在活躍されている方の作品の発行は
珍しいのではないでしょうか?
おばあちゃんとひろこ
しんだらもうどこにもいかない
いつもひろこのそばにいるよ
と おばあちゃんはいいました
しんだらもうこしもいたくないし
めだっていまよりよくみえる
やめてよえんぎでもない
と おかあさんがいいました
こどもがこわがりますよ
と おとうさんがいいました
でもわたしはこわくありません
わたしはおばあちゃんがだいすき
そらやくもやひさまとおなじくらい
おばあちゃん てんごくにいかないで
しんでもこのうちにいて
ときどきわたしのゆめにでてきて
おっけーとおばあちゃんはいいました
そしてわたしとゆびきりしました
きょうはすごくいいてんき
とおくにうみがきらきらかがやいて
わたしはおばあちゃんがだいすき
見晴らしの良い縁側で家族四人が暖かい日差しを
あびながらくつろいでいる。
目に見えるようですね~
(※横書きで申し訳ございません)
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ふだん目にするコピーライターとしての仕事とは、ずいぶんと感触が違っている。
とはいえ、同じ詩的な言葉の吟味がなされているのだとしても、練られ方が、デザイナー的だと感じた。
デザイナー的とは何かはまだよくわからないんだが、そうでない詩は確かにあるから。
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全部読んではいないけど、図書館返却日。谷川さんが自分でいいと思った作品たちを入れた自選集。どれも奥が深く、一つ一つ時間の経過とともに谷川さんのその時の作風が少し伝わってくる。そして、谷川さんの一番伝えたいことがわかる作品かもしれない。時間かけてじっくり読みたいので、買おうかな☆
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買ってよかった。マイバイブル!
谷川氏の朝関連の詩が大好き。美しい。
文字を書くことを仕事とする人のなかで一番好き。小1の時から、ずっと!
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谷川俊太郎『自選 谷川俊太郎詩集』岩波文庫、読了。半世紀以上にわたる全詩から、作者自身が厳選した173篇を収録。作者自身の詩作の軌跡が分かるだけでなく、リズム感あふれることばの宇宙を堪能できるお得な一冊。解説(山田馨)がこれまた秀逸。意図還元主義は不要だが、人間俊太郎を紹介する。
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本当にいろいろな詩がある。自然に対する態度、ものの存在を見る目がすごいと思わされる。谷川俊太郎の詩集がもっと欲しくなった。
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多作の詩人。
これだけの詩を紡ぎだす、その才能が、とても素晴らしい。
なかなか、選もよくて、谷川俊太郎を知るには、
とても良い仕上がりだと感じた。
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『二十億光年の孤独』◆『十八歳』◆『六十二のソネット』◆『62のソネット+36』◆『愛について』◆『絵本』◆『あなたに』◆『21』◆『落首九十九』◆『谷川俊太郎詩集』◆『谷川俊太郎詩集』◆『旅』◆『谷川俊太郎詩集』◆『谷川俊太郎詩集』◆『うつむく青年』◆『谷川俊太郎詩集』◆『ことばあそびうた』
著者:谷川俊太郎(1931-)
解説:山田馨
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谷川俊太郎作品の多くについて
それは言えることだが、
彼の一片の作品を読み終えれば、
そこには必ず沈黙が存在する。
そしてそれは、
いまだイメージが形をなしていない
表情のようなものとして、
たしかに読者の中に居座る場所を得る。
瞬くその時間の沈黙は
ありとある言葉によって抱擁され、
見事に、ここに暴き出されている。
『僕は創る』
僕は創る 透明な白い仔犬を
洗い立ての僕の感覚のエプロンから
ピーターパンの若さをもち
宮沢賢治の詩だけを食べて
自動漂白性の毛皮をきた
透明な白い仔犬を僕は創る
かれらは僕のこころの投影で定義され
十代の幼稚な尻尾と
十代のまじめな眼とをもっていて
しごく無邪気に吠え立てる
すべての僕の仔犬達は
せめて半世紀を生きてほしいが
すべての僕の仔犬達が
創るあとか零になっても
僕は悲しく思わない
『合唱』
遠くの国で物のこわれる音がして
幾千万のちりぢりの会話が
終日僕を苦しめる
多忙な時間
非常な空間
机の上の英和辞典に
何か知れぬ憤りを覚えながら
僕は地球の柔らかい丸みを
実感したいとおもっていた
その午後
未来は簡単な数式で予言されそうだった
そしてその午後
合唱という言葉が妙に僕を魅惑した
『1 木陰』
とまれ喜びが今日に住む
若い陽の心のままに
食卓や銃や
神さえも知らぬ間に
木陰が人の心を帰らせる
今日を抱くつつましさで
ただここへ
人の佇むところへと
空を読み
雲を歌い
祈るばかりに喜びを呟く時
私が忘れ
私が限りなく憶えているものを
陽もみつめ 樹もみつめる
『挨拶の必要』
私の物差しは大きい
二十億年よりももっと遠く
私の問いが反響する
うつろな百年の夜毎に
私は果たして人間か
星空の真空の中にぶらりと
仕方なく意味を遊びながら
私は朝飯を食うのである
大きな不幸の中に
小さな幸福が住む
もはや心をもて余して
されば街に出て挨拶をしよう
私は果たして人間かと
地を踏み 陽の心をたしかめるために
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界に自らを真似させようと
やさしい眼差しでさし招くイマージュがある
『陽炎』
柔毛のようにけぶる春の木々に眼を憩わせ
空へとつづく地の静もりに耳を溶かし
陽にあたためられたせせらぎから匂い立つ
かすかななまぐさにおのが息をまぜ
私の感じたほどのことはもうすでに
数限りない人々が感じ取ってきたこと
私の考えたほどのことはもうすでに
数千年前の誰かが考えていたこと
けれどその珍しくもない束の間の
誰でもないこの私のこころとからだの
陽炎のようなゆらめきときめき
歓びの次に怖れが恐れの次に執着が
だがそのように名づけるそばから崩れてゆく
刻々に繰り返す波として私は生きている
明日を知らないこのからだも
今日ならたしかに知っているのだ
子らの歌う素朴な調べにもかくれている
昔ながらの至福なら
『夕焼け』
ときどき昔書いた詩を読み返してみることがある
どんな気持ちで書いたのかなんて教科書みたいなことは考えない
詩を書くときは詩を書きたいという気持ちしかないからだ
たとえぼくは悲しいと書いてあっても
そのときぼくが悲しかったわけじゃないのをぼくは知ってる
自分の詩を批評的に読むのは難しい
忘れかけていたってそれは他人のものじゃない
かと言ってまったく自分のものでもない
どう責任をとればいいのか宙ぶらりんの妙な気もちだ
だが自分の詩を読み返しながら
こんなふうに書いちゃいけないなと
一日は夕焼けだけで成り立っているんじゃないから
その前で立ち尽くすだけでは生きてゆけないのだから
それがどんなに美しかろうとも
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谷川俊太郎の詩集の中から作者自身がベストを選んだもの。この年になって読む詩はなかなか味わいがある。気がする。
「僕は創る」
「空」
「二十億年の孤独」
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駅前の書店で購入しました。
(2014年3月14日)
読み始めました。
(2014年3月16日)
ああ、これは親しくしていた詩だ、
というのに、再会します。
(2014年3月27日)
1985年以降の作品が好きです。
2000年以降のは、もっと好きです。
(2015年2月10日)
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情景が心に浮かぶような、
柔らかな、時に鋭い言葉の数々が紹介されています。
子どもの頃のやわらかな気持ちを、空気の匂いを思い出すような、感じです。
たいへん読み応えのある詩集でした。