紙の本
天才の人物像が多面的に浮かび上がる
2016/02/16 13:47
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投稿者:あずきとぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚治虫が、「ブラック・ジャック」を連載していた当時のエピソードを、関係者の証言をもとに描き出すシリーズの4巻目。
全4話が収録されている。
第16話「手塚治虫の息子」では、手塚の長男・眞(真)を中心に、父親治虫と子供たちの関係や手塚家の教育方針などが語られる。
映像作家手塚眞の人物史にもなっているが、その中で「ブラック・ジャック」という作品との関わりが描かれている。
第17話「敗戦少年」での話の中心は、映画監督の大林宣彦である。
手塚と大林は、幾度か一緒に仕事をしていたようだが、そもそも大林が手塚作品に出合ったのは、戦後間もなくの頃で、1938年生まれの大林が、敗戦後、夢中になって読んでいたのが手塚作品であった。
そして、大林は「ブラック・ジャック」に関わることになる。
第18話「六畳間の青春」だけは、「ブラック・ジャック」執筆前の1959年頃の話だ。
当時、渋谷区初台に居を構えていた手塚と、三人の若きアシスタントとの交流が描かれている。
第19話「『ブラック・ジャック』誕生」では、虫プロが倒産し、折からの劇画ブームの影響もあり、人気の落ちてきた手塚に、手を差し伸べ連載の依頼をしてきた壁村編集長を中心に、「ブラック・ジャック」連載開始の裏側が語られる。
3~4回で打ち切り予定であった連載が、長期連載となり、雑誌の看板作品の一つになっていく。
手塚の才能に賭け、連載の機会を与え、見事「手塚治虫復活」の足掛かりに導き、時には厳しく叱咤しながらも手塚の信念の後押しをする壁村編集長の、手塚への揺るぎない信頼。
そこには、一本筋の通った男の潔さが感じられる。
(もっとも、連載依頼時は、「手塚治虫の死に水をとる」ような心境でいたらしいが)
本作は、掲載誌を変えながらも、連載が続いている。
次巻以降では、どのような「秘話」が描かれるか。
とても、楽しみだ。
紙の本
ブラックジャック創作秘話Vol,4
2013/10/13 21:08
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投稿者:けんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
手塚治虫漫画ブラックジャックの仕事場風景での実録漫画。
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主な登場人物(手塚治虫以外)
第4巻
第16話 手塚治虫の息子
大林宣彦、手塚眞、三浦みつる、高見まこ、青木和夫、平山夢明
第17話 敗戦少年
大林宣彦、松谷孝征、手塚眞
第18話 六畳間の青春
古谷三敏、月岡貞夫、平田昭吾、今井義章、壁村耐三、石森章太郎
第19話 ブラック・ジャック誕生
松谷孝征、平田昭吾、壁村耐三、岡本三司
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草彅剛さん
大島優子さん
佐藤浩市さんでTVドラマ化ですか?!
手塚治虫さんは「草彅剛」さん?
大島優子さんは?
佐藤浩市さんは「壁村耐三」さんかな?かな?
4巻の1話目は息子さんの「手塚真」さんのこと!
似ている2人?!
2話目は、
宍戸錠さんがブラックジャックを演じた時の手塚治虫さんの反応?!
ちょっとおもしろい!
「ヒョウタンツギ」分かりますか?
ちょっとびっくりな真意がそこにはあった!
3話目の1000円の使い方が良い。
うちも、
近い使い方をして1000円の有り難味を知らなければな!
4話目の壁村さんかっこいい!
こういう方が、
手塚さんの根本から支えていたのかな?かな?
わかったことは、
クレームは電話でやれと(笑)
また、
5巻も読みたいぉー!
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手塚伝説第4巻。
最終エピソードの壁村エピソードが一番面白かった。
前巻でのレビューでも書いたが,いつか「秋田書店伝説」みたいなものも描いてほしい
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今回はご子息手塚眞氏、大林宣彦監督、古谷三敏氏、月岡貞夫氏、平田昭吾氏、松谷孝征氏、そして最後にチャンピオン元編集長の壁村耐三氏が登場する。どのエピソードも面白いが、特に大林宣彦監督が様々な手塚体験を経て今日に至っていることを知り感慨深かった。戦争末期に母親から「戦争に負けたらあなたを殺して私も死にます」と言い渡された監督。価値観が転倒した戦後、戦争末期の絶望の中で生み出された手塚の想像力溢れる自由な作品に共感を覚えるが、その直後に俗悪本追放運動の中で手塚作品が焚書の憂き目にあう。多感な少年には強烈な印象を残したことだろう。今回収録分で連載は一旦終了。編集長として手塚先生を見守り、叱咤し続けた壁村氏が、病床の手塚先生を見舞い握手する場面には胸が詰まった。
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ヒョウタンツギの存在意義。
神様と呼ばれたけど生身の人間。このシリーズのエピソードはどれも着地はそこなの、だから、いいの。
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汲めど汲めど尽きぬ、巨匠のエピソード。というか本巻においては、前巻までに比べ、掘り下げの深度が増してきたような気もします。
そして待望のカベさんエピソード。写真が似すぎで笑った。
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もう4巻。エピソードは尽きませんなぁ。
今回は、手塚さんご本人よりも、
ご子息の眞さんや古谷三敏さん、大林宣彦監督など、
周囲を取り巻くクリエイターの方々からの視点や、
それぞれの方々がどう手塚さんを見、
影響を受けてきたかにより重点を感じました。
ドラマ化するんですね。
単に「ええ話」みたいな作り方にはなってほしくないなぁ。
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4巻。面白い。
私の子供のころにはもう鉄腕アトムよりどらえもんやQ太郎が全盛期だったのですが個人的には手塚作品の方が子供の頃よく読んだ思い出があります。(図書館に揃えてあったから。)子供心に火の鳥とか重いテーマがすごいなあと思って読んだ記憶が。ブラックジャックも連載開始当初は2、3話で終わる予定だったとありなんともシビアな世界だなあと思いました。今でもアンケートの人気が振るわないと打ちきりと言う話はよく聞く少年誌の世界ですが面白くない、読まれないとそこで終わりと言うのは何とも厳しい話です。ブラックジャックは好きな話が多いので当時人気が出て良かったなあと思うのです。
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2013 9/18読了。コミック高岡で購入。
手塚治虫の息子の話とか、初期のアシスタントとか、マネージャーの話とか諸々を収録。
息子さんも活躍されているのはちゃんとは知らなかったので面白かった。
ぜんぜん違う容姿で描いている件のところがいい感じ。
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手塚治虫からちょっと離れた巻。これはこれで味わいのある。
周囲の人たちの証言があるのはいいよね。より身近に感じられる。
やっぱり壁村さんの話がリアル。
ところで先日のテレビドラマは、この本で読める熱い話が少なかった気がしますよ。
まず手塚先生痩せてるし若すぎるし。壁村さんもイケメンすぎるし。
短い時間でまとめるにはファンタジーも仕方ないのか。いや、ドラマはいいや。
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1・2巻目に比べるとどんどん手塚治虫自身から離れていっているが、これはこれでおもしろいエピソード。とくに編集者である壁村氏のエピソードがおもしろい。あと、1950年ごろの焚書のシーンが印象的。「俗悪本を焼こうという運動があって 真っ先に焼かれたのが手塚治虫の本だった」。
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月刊ペースは冗長な感もなくはないが、アシスタントの目から青春期を、壁村耐三の目から晩期を描いた後半収録作の切なさは長ページならでは。
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手塚治虫自身のエピソードというよりは息子の眞さんと周囲の人のエピソードでした。
眞さんについては何も知らないなあ、と思いました。
だから2004年のブラックジャックのアニメに監督として関わっていたのは知りませんでした。
リアルタイムで観ていて楽しみにしていました。
何だか不思議な縁だなぁ。
壁さんは写真から観ても怒ると怖そう(笑)
壁さんのエピソードは本当に手塚さんが好きだったんだろうな、と思わせられました。