紙の本
聖書には多くの意味深いメッセージが秘められている!聖書を読み解く入門書です!
2020/04/05 12:59
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、聖書について分かり易く解説された一冊です。聖書は、キリスト教の聖典であることは皆さんご存知だと思います。また、聖書は世界で最も多くに人々に読まれている書物でもあります。しかし、日本ではキリスト教信者の方々を別にすると、ほとんど内容を知らないという方々が非常に多く見受けられます。同書の著者によれば、聖書には、意味深いメッセージが随所に秘められているということです。例えば、律法、福音、処女降誕、キリストの復活等です。これらは一体、何を意味しているのでしょうか。同書では、そうした基本的な疑問を解きながら、聖書そのものを丁寧に読み解くためのコツを教えてくれます。
紙の本
必見! 是非一読を!
2013/05/29 08:22
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投稿者:newthing - この投稿者のレビュー一覧を見る
一見、かなり理屈っぽく思えるが、実に理路整然と解りやすい内容である。
読み進むうちに、「ああ、そうだったのか。」と納得し、著者の深い思いに触れられたことが嬉しい。
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「かつて聖書を読んだけれどよくわからなった」「聖書に書いてあることが理解できない」という方には、捉え方の一助にはなるのかもしれません。
聖書の基本情報(新約・旧約のだいたいの内容など)を知らないと、何の話かわからない部分があると思いますので、まだまったく聖書を読んだことがないけど…、という方には不向きかと思います。
個人的には、以前「信じることは、ジャンプすることだよ」とある人に言われたことの意味が、この本を読んでみて、感覚でではなく、言葉として理論的に理解できたように思います。
なかなか信じがたい「奇跡」についての「奇跡(ワンダー)と異象(ミラクル)」の違いという説明には、おーなるほど、と、自分の中でいまひとつひっかかっていた部分を取り除いてもらったような感覚がしました。
とかいいつつも、求道中ですらないワタクシですが(^^;
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1 聖書をどう読むか
2 聖書そのものへ
著者:北森嘉蔵(1916-1998、熊本市、神学)
解説:関根清三(1950-、東京都、倫理学)
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『神の痛みの神学』で知られる著者が、旧約聖書および新約聖書のなかからいくつかのエピソードをえらび出し、その読み方を示した本です。
著者は、旧約聖書における神と人間との契約は破られ、新約聖書においてふたたび結ばれたといいます。このような両者の関係について著者は、旧約聖書に新約聖書が「すかし模様」としてえがかれているといいます。
また著者は、聖書にえがかれたさまざまな「奇跡」が、たんなる異常な現象すなわち「異象」ではないと述べています。「異象」は認識の対象であるにすぎないのに対して、「奇跡」は信仰の対象であり、しかも両者はただ異なるものとして区別されるのではなく、「奇跡」が「現象」に結ばれているところに、信仰の本質を見ようとしています。
著者のこうした「聖書の読み方」は、13の「ケイス・スタディ」によって具体的に語られることになります。著者は、愛に値しない者を愛するという不条理に神の愛を認め、また人間が神の律法を守ることで義認されるのではなくただ信仰によって義認されることに福音の意味を見ようとします。これらの「ケイス・スタディ」は、人間と神の関係がいったん切断されたうえでふたたび結びなおされるという構造をもっているということができるように思います。
さらに著者は、「生きているのは、もはや、わたしではない。キリストが、わたしのうちに生きておられるのである」というパウロの信仰において、人間と神との直接的な合一を否定したうえで「キリストとの合一」が説かれていることに着目します。ここには、否定を介しての肯定、あるいは死と復活をキリストの「神の痛み」という考えにもとづいて理解する著者の立場が示されているように感じられます。
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聖書に基づくケイス・スタディにより、その読み方を具体的かつ根元的なかたちで提示。聖書の魅力を浮き彫りにする。世界でもっとも多く読まれている書物であるにもかかわらず、ともすれば日本人には敬遠されがちな聖書。しかし、そこには意味深いメッセージが随所に秘められている。律法と福音、処女降誕、キリストの復活……。これらの真の意味は何か。「北森神学」で知られる著者が、聖書そのものに即して伝授する読み解くためのコツの数々。聖書初学者必読の書。
I 聖書をどう読むか
1 新幹線から各駅停車へ
2 すかし模様としてのメッセージ
3 奇跡と異象──wonderとmiracle──
II 聖書そのものへ
ケイス・スタディ
1 詩篇第一〇五篇──破壊を通しての守護
2 詩篇第一〇七篇──深い所で
3 詩篇第七八篇──「狂った弓」としての原罪
4 詩篇第一〇六篇──破れ口に立つ
5 創世記第一七章──アブラハムの笑い
6 士師記第一六章──サムソンとデリラ
7 イザヤ書第四六章──神に負われて
8 ヨハネによる福音書第八章──罪なき者、石をなげうて
9 マタイによる福音書第二六章──イエスとユダ
10 コリント人への第一の手紙第九章──伝道の姿勢
11 ガラテヤ人への手紙第二章──キリスト神秘主義
12 ヘブル人への手紙第二章──不信仰者の問題
13 ヨハネの第一の手紙第三章──友への愛と敵への愛
終りに──仏の「悲」と神の「痛み」