紙の本
読書家にはキンドルがツボ?
2012/03/26 13:38
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koo± - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社に読書好きな年配の方がいます。電子書籍リーダーの購入を検討中なのだとか。色々な思いを馳せて語ってくれました。ですがiPadやDocomoタブレットの料金体系などなど、どうも腑に落ちないみたい。結局断念したそうです。まだまだ時期尚早なのでしょうか?
「電子書籍リーダーって色々あるけど結局どれがいいの?」。「iPadとキンドルって何が違うの?」。「そもそも電子書籍ってどうして日本では普及しないの?」。そんな疑問に本著はスッキリ答えてくれます。Popな装丁に相反して、とても読み応えのある一冊でした。
●黒船襲来
アメリカではAmazonを筆頭に電子書籍化が猛威を振るっています。下記の記事が記憶に新しい。ついに黒船襲来かと日本の出版業界を脅かしました。
そのAmazonが提供するデバイスがキンドル。今流行のIPadとは何が違うのか? 両機を比較検証することで、すなわちAmazonとAppleの戦略の違いと電子書籍業界の現在が見えてきます。本著はその格好のテキストといえるでしょう。
かなりAmazon寄りな本ですね。キンドルを軸に電子書籍リーダーの生い立ちからAmazonの戦略までを解説。カウンターとしてのAplleとの比較。Sonyの日本での失敗とアメリカでの成功。ebookの歴史。ついては再販制度と著作権の問題まで話題は言及しています。
●エンターテイメントなiPad、ストイックなキンドル
iPad。読書という概念自体を覆します。PCと同じく動画などビジュアル表示に特化した液晶パネルを採用。電子書籍リーダーというガジェットが本とウェブページの垣根を取り払い、ひいては音楽・動画・テキストといった情報伝達そのものを統合させる目論見です。「もう誰も本なんか読まない」。ジョブズ氏のこの言葉に集約されていますね。彼らしい革新的な発想です。
反対にキンドル。読書家層をターゲットに本を読むという行為の特化に徹底して開発されています。省電力の電子ペーパーを採用。液晶パネルに比べて圧倒的に目が疲れにくいそうです。3G回線を内蔵しながら別途通信契約も不要。iPadやDocomoタブレットのように携帯電話とは別に2重のパケット契約をするのは正直しんどいですよね。前述の会社の人もここがネックだといってました。Amazonは通信費を価格に組み込むことで、インフラのわずらわしさを解消しています。スマートなやりかたです。
キンドルの思想の方が私的にはツボですね。潔いというか。本著を読んでそう感じました。単に洗脳されただけかもしれませんが(汗) メカ好きや一般層ではなく、本に投資を惜しまない読書家が普及の鍵を握るとAmazon並びに著者は踏まえています。
●乱立する戦国時代へ突入
後半はサブタイトルが示す「日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏」。アメリカのビジネスモデルや日本の出版業界との確執や軋轢に関する話題が中心です。再販制度と著作権。これが妨げているのですね。台所事情がアメリカとはまるで違います。日本の国会図書館館長の長尾真さんが私案する「電子図書館制度」構想。これに新聞社の立ち位置や、GoogleBooksの目論見なども絡んできます。乱立する戦国時代へ突入です。
・・・ちょっと長くなりそうですね。実は電子書籍に関する別本も読了済み。そちらの方が更に濃かったです。そういうわけで、この話題は次回に持ち越しますね。
※「です・ます調」レビュー100本ノック。30本目。
紙の本
iPad, キンドルにとどまらない eBook の話題満載
2010/07/01 01:49
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおり,iPad とキンドル (Kindle) がおもな話題だが,それらだけにとどまらず,ソニーの eBook やボイジャー・ジャパンの T-Time などもとりあげられている. eBook に関してどういう歴史があったのか,それらと iPad やキンドルはどうちがうのか,キンドルのビジネスモデルはどうなっているのか. そういうエピソードがおりこまれ,さまざまな知識をえることができる.
投稿元:
レビューを見る
一言で言って、
これは、すごいです。
①ジョブスCEOは、キンドルを褒めました。
②キンドルのウイスパーネットとは、ささやきのことです。
③キンドルの成功は、通信費を見える形で取らないことです。
④流行の傾向は、アメリカの空港の待合室が参考になります。
⑤成功には、大量のeBookが必要でした。
⑥キンドルは、軽く、文字も大きくなります。
⑦iPadは、eBookリーダーではなく、iPhoneとMacBookの中間にあるものとしました。リビングで利用するのです。
⑧本を自炊してみましょう。
⑨アマゾンの99.9$モデルに反旗が上がりました。
10方針により、特定のeBookが、流通しないことが起こります。
問題もありますが、実現して欲しいです。
投稿元:
レビューを見る
先日、I中さんも話していたことの詳細が、とてもよくわかります
読みましたが、IT最前線から各機器のビジネスモデルを、最終章の‘日本はどう「eBOOK」の波に乗るのか‘で日本での現状と考察が述べられています
読みやすく、非常に興味深いです
投稿元:
レビューを見る
出版直前までの生々しい状況とあわせ、“今の状況”をわかりやすく読めました。また、今後の日本での状況については痛快に語られており、わくわくします。
投稿元:
レビューを見る
4/2(金)
日米における電子書籍の現状がサクッと理解できてよかったです。
日本もはやく普及してくれることを願います。
投稿元:
レビューを見る
iPhoneのアプリから、エロサイトや水着のアイドルのサイトが筒所として削除されたことは記憶に新しい。
つまり、電子書籍の普及がすすみ、従来の紙の本がこの世から消滅してしまうと、読みたくても読めなくなる危険性がある。
つきつめると、戦時中の日本や某国のように思想統制すら可能となってしまうのだ。
ただし電子書籍ツールを否定はしない。
10/04/27-57
投稿元:
レビューを見る
どこかで池田信夫さんが珍しく褒めていた本。電子書籍にも興味があるので購入。
表紙は軟弱ですが、確かに著者が背景ふくめて深く理解して誠実に情報を伝えようとしているのが感じられます。
音楽と同じように書籍ビジネスも変わっていくんでしょうね。対応端末台数の問題があるので浸透速度には一定の限界があるのかもしれませんが、ヘビーユーザからそれなりに移行していくのでしょうね。
iPad、発売が遅延してますが、欲しいですね。
* この後、iPadを手に入れて楽しんでます。まだまだ電車の中など外で使っている人は少ないですね。
投稿元:
レビューを見る
書名からのイメージとはことなり、国内外における電子書籍周辺のこれまでと現状がわかりやすくまとめられている本だと思います。電子辞書についての考察には、なるほど〜と思いました。
投稿元:
レビューを見る
「電子書籍の衝撃」と似た内容になるとは予想していたが、全く異なるものだった。
日本国内の電子書籍の歴史だったり、アメリカで電子書籍がどのように定着したのか等の歴史についても触れている。
日本でも早い段階からeBookは注目されていた。
日本人が得意とする「物づくり」はeBookにも反映され、高機能なハードは以前から生まれていた。
しかし主にアメリカ人が得意とする「マネタイズ」に関しては、日本は中途半端な取り組みで終わったがために、日本でeBookが定着する事は無かった。
コンテンツの権利だったり、小説の著作権、雑誌デザインの著作権など、乗り越えなければならない問題が多かったため、”消極的”な日本人の中には「俺がeBookを流行らせてやる!」と考えたリーダー的存在が出てこなかったのだ。
結局アマゾンのkindleが定着し、アップルのiPadも発売された今、eBookブームはほぼ間違いなく日本に訪れる事になりそうだ。
この時点でやっと日本の出版業界は”本気”でeBook市場の開拓に乗り出していくだろう。
どうせやるなら最初から本気でやっておけばいいのにね。
投稿元:
レビューを見る
キンドルに興味を持ったので読んでみた本。
筆者はキンドルが成功した要因として
①ウィスパーネットワーク(ハードとしてはすでに完成していた)
②不便さの解消(アメリカの本は日本の辞書のようで重い!)
③ソフトの充実(41万冊まで読めるようにした)
などのことを挙げている。
本は紙媒体で、と思っている私もキンドルを試してみようかと思わされた1冊です。
あとはこれを読んでいてキンドルもフリーミアムの商売なんだなぁ、と感じました。
投稿元:
レビューを見る
電子ブックの歴史が分かり易くまとめられている。
一部、標本数の少なすぎる怪しいデータを用いた解説などもあるが、論旨は意外に説得力がある。
権利関係が整理できていない日本ではコンテンツをそろえるだけで一苦労だと。
…厳しいな。
投稿元:
レビューを見る
kindle E-ink社電子ペーパ 反射型 表示するだけなら電気をつかわない 表示を書き換えるときは電気を使う 反射型で目がつかれにくい 「灰色がかった再生紙の本をよんでいるよう」 kindle版書籍には、価格の中に通信費が含まれている kindleの通信機能 whisper net
sony reader 野口不二夫 出版契約の問題で国内では伸びず アメリカで成功 EPUB形式 adobe開発 DRMが施された場合互換性に問題が生じる場合が多い
amazon AWZ,ToPaz形式 apple fairplay形式
青空文庫 日本 著作者の死後50年で著作権が消失 自炊する
デイリースポーツ 阪神ファン向け 月1890円 宅配より安い
携帯向け出版は女性成人用が主
日本における権利処理問題のハードル
投稿元:
レビューを見る
タイトルは刺激的ですが内容はどちらかというとeBook全体について語っている本です。しかし各章が詳細に記述されているのでとても面白かった。
投稿元:
レビューを見る
Amazonのキンドル、ソニー、アップルの戦略について非常に参考になる一冊。電子書籍のダウンロードをフリーにしたキンドルの意図、先に世界市場を抑えようとするソニー、iPadでリビングを制覇しようとしているアップルについてがわかる。