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紙の本
女性の名前が伝わらないから。
2018/04/20 20:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
知っている人は知っているが、『源氏物語』の作者紫式部は本名ではない。様々な学説が出ているが決定的なものではなく、本名は不明だ。
当時の多くの女性の本名は伝わっていない。
名の伝わらぬ女性たちの、精一杯生きてきた証を残す。
帝の后で左大臣の娘である女主人に仕えることになった式部の君は、女主人の出産に際して記録を残すよう左大臣から託される。女房たちから自分たちの記録を使ってくれと、山と書き付けを渡される。
一方で盗賊が都を騒がせ、その一味が后の側に逃げ込んだらしい痕跡が。
後に紫式部と呼ばれる女性は宮仕えしながら、その謎に近づいていく。
紙の本
紫式部が探偵の平安推理物
2015/08/28 09:03
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投稿者:マロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
源氏物語の成立(と幻の帖)を絡めた前作に続くシリーズ第2段の文庫版です。
ずいぶん前に発売された単行本も持っているのですが、文庫で読み返したいと思い、「待ってました」と購入しました。
(現在、さらにシリーズ続編となる、【望月のあと 覚書源氏物語『若菜』】も単行本で発売されてます)
平安ミステリー、しかも有名な紫式部(香子)が主人公…という、下手したら薄っぺらな「なんちゃって平安物」になりそうな題材が、「もしかして本当にこんな事があったのかも?」と思わせる、リアリティーを感じさせる上質のエンターテイメイントに料理されてます。
今回は、紫式部日記の成立と(中宮定子亡き後の)中関白家周辺が描かれており、このあたりの時代が好きな人は楽しさ倍増だと思います。
教科書などでおなじみの道長、彰子(道長の娘)、清少納言、(定子の忘れ形見)脩子内親王・敦康親王、和泉式部などはもちろん、前作で式部のワトソン役だった侍女の阿手木と夫の義清も大活躍。
様々な階級、状況の登場人物達が、縦糸と横糸のように交わりながら生き生きと描写されている点も読んでいて面白いです。
推理物としてのプロットは少々弱い印象ですが、一気読みさせる楽しさがあると思います。
4作目(続編)、単行本後書きから期待できる雰囲気ではあったのですが、なかなか新刊がでず…待ってます!
紙の本
紫式部が探偵
2016/12/18 09:46
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投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る
前回に引き続き紫式部が探偵役。表舞台から下ろされた人々の悲哀。貴族の風俗行事を絡めながら彰子側からの見方で謎を解いていく。この時代が好きな人にも古典はつまらない、という人にも読めば見方が変わるかもとお薦め。本当にこのような思惑が張り巡らせていたかと思うくらいだが、好ましく見ていた人物を良く描かれていないのはちょっと受け入れがたい。しかも要の人物が現代すぎて突拍子もない。
紙の本
平安ミステリー第二弾
2015/12/29 19:56
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
紫式部が探偵となって宮中で活躍します。
今回は『紫式部日記』が題材。
謎解きも楽しいですが、平安時代の風俗が書いてある所が興味深かったですね。
この時代は定子側で描くか彰子側で描くかで印象が全然違うので読み比べると楽しいです。
紙の本
面白くない訳じゃないんだけど
2023/01/18 17:05
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投稿者:MEG - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作を読んで「あの紫式部を安楽椅子探偵にするなんて、発想が斬新だなぁ」って思ってたから期待してたんだけど、なんか微妙。
説明っぽい文章がやたらと多い。途中で他の小説に浮気してしまったくらい。
話自体は興味深かった。紫式部日記の新しい解釈とか、土御門邸に忍び込んだ怪盗の意外な正体とか。
何より和泉の君の自由奔放さは面白かった。もっと彼女を出してくれればよかったのに。
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