夜夜の月 みんなのレビュー

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

作者さんの作品ですので、痛みを覚悟して手にとりました。
恐れていた理不尽な暴力の痛みという感じではなかったので
一安心的な（ちょっと麻痺してきている？？？）
まあそこそこDV気質なので
まあ多少やりすぎだし、乱暴だな！って説教はしたくなるのですが。
（いきなりの平手打ちは正座の上説教対象です。）
愛人契約は合意の上で結ばれてたので
（対価も支払われているし）
「いきなり何故？」的な理不尽さはない。

画商と画家（の卵）の話
亮は祖父の死に寄り美大の学費諸々の支払いが出来ずに中退して
でも絵を描くこと（「絵描きさんになる」）をやめられない。
だから、画商である澤の「愛人契約」の話を結局受けることになる。
絵を捨てようって思っていたところに現れた澤に
惹かれていくのは必然かとも思われるのですが。

この話の肝は亮の絵を描く姿なのです
画法（油絵とか日本画とか）、絵に向き合う気持ちとか
何が描きたいのか、なぜ描きたいのか、
そして自分が描かずにはいれらない気持ちとか。
絵を描きながら、
澤に寄っていく気持ちも流されるばかりではない感じです。
（澤が絵を描いている時は声をかけないで待っているとか
煮詰まっている時は気持ちを切替えるようにしてあげるとか）
多分出会ってなかったら、筆を折らねばならなかっただろうし
大切なもの（家やアトリエ）も失っていただろう。
しかし、実は画家としてもっと大切なものを得たのではないかと思うのです。
だから、澤に心が傾くのはある意味必然

絵を見極める才能がありながら
（画商としては超優秀）
「絵を愛してない」とのたまう。
彼がそうなった理由とかはわりとベタな感じなのですが
そこはあまり追求する必要はないかな。
愛していないと言うのとは裏腹に
心が動いてしまった絵は手に取ってしまったのだから。
最初は見つからないように身なりを整えさせなかったりしている時点で
出会って手に取ってしまったら・・・手遅れ的な気分でした。
とはいえ、これからは少し乱暴は控えめにしておいた方が・・・と
思ってしまいました。

孤独な魂が絵の中でぴったり寄り添ってしまえる二人。
月はいつでもそこにある。
たとえ見えない夜にもそこにあるのだなぁって
思わせるラストでした。

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投稿者：よっしー　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙のイラストと、ストーリーの世界観があっていて、受けの描く絵が頭に浮かんできてすごくよかった・・・。
受けは攻めに、激しくひどく抱かれるけれど、縄で拘束されているのは、ＳＭ的な肉体的なものではなく、求めあう２人の心が絡み合って、攻めの深い愛情からくる独占欲や束縛したい気持ちの表れなのかなと、本を読む前と後では、表紙から受ける印象がガラッと変わりました。しっとりとした、日本の月夜の世界を感じられます。
受け攻めともに美しいからこそですが・・・。

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投稿者：沢田　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

攻が気が短くてすぐ受を叩くのが…。
そして受のほだされ方がＤＶ被害者の共依存に見えます。
微妙でした。