地角の衆生【イラスト付】

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

作者さん初読み
これ鵺ということに惹かれて買い
あやかしものは色々ありますが鵺そのものが主人公ってあまり見かけないかなと。
鵺って鳴き声気味悪いけど、特に害をなしていないあやかしというイメージ
って、鳴き声が気味悪すぎてそれが害なのですけどね。
帝を悩ませる害ですから。
（でも鳴き声だけなんだよねーと思うと
気の毒といえば気の毒な話だと思っていた）

鵺は、猿の顔、狸の胴体、虎の手足を持ち、尾は蛇という姿
猿の顔だけは人間の顔になって超愛らしい鵺が出現した！
（表紙の鵺にこの可愛らしいもふもふは何者ーーって感じでした
挿絵の鵺も愛らしく）
寂しがり屋で愛らしい鵺にちょっとくらくらしていると
わけあり破戒僧（？）まで出現
生まれがわけありで孤独で生きてきた寛慶。
一人ぼっちの者同士が共鳴しあって、番になるという
なんとも愛らしい話です。
個人としての名前を貰うというのは大事ですよねー
で、まっさらというか子供？な鵺に
ぐるぐるしちゃう寛慶のもだもだ感がもう可愛らしすぎて
この時代のあやかしの話にこんな可愛らしい作品がでくるとは
思っていませんでした。

ショタ嗜好ももふもふ嗜好もないはずなのに柚丸の初心さと可愛らしさに
きゅんきゅんとしてしまうという。
挿絵の影響もあるかと
鵺のひらきとかもう可愛らしすぎます。

迅雷がまたいい感じで絡んできているのですが
先代の鵺との片恋の話はさらにじんと来てしまった。
先代の鵺と実道のご先祖様の話もきゅんときたー
この世界では鵺は人としか番になれないのかもしれないねぇ
迅雷と実道の話も読みたいーって感じで
きゅんきゅんとしてしまいました。

あやかしものもこの時代も大好きなのですが
こんなに愛らしい話はなかなかないですね。
最後の迅雷と実道の話が締めくくりとしては
ちょっともの悲しくはありますが、
しっとりとした読後感を味わいました。

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投稿者：リリス　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

奇怪な物の怪、鵺と帝の落胤の寛慶の種族を超えた純愛ものです。
正直、鵺の姿が奇抜過ぎて最初はどうかと思っていたのですが、秀麗なイラストもあり、健気でウブな物の怪の鵺と無骨な寛慶の不器用な恋愛がいじらしくてよかったです(*^^*)
なにも知らない鵺を可愛がり、あれこれ染めていく寛慶もかっこよくて、無骨×健気が好きな方にはオススメです。

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投稿者：tix　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

表題作【地角の衆生】約84Pは表紙の二人がくっつくまで、
【無明長夜】約84Pはくっついた後、無事に致すまでのお話です。
どちらも受け視点。
【薫習】約48Pは受けの友の妖・迅雷の視点。
受けの先代の鵺と子供の迅雷が出会った話を回想で描き、
迅雷の受けに対する気持ちなどを、
寛慶の友人・実道と迅雷が酒を飲みながら語る形で書かれています。

全体にあっさり気味ではありますが、
一人ぼっちで淋しかった受けの切ない気持ちと
寛慶に懐くモフモフ受けの可愛らしさ
の二つが楽しめる作品です。

濡れ場も、寛慶と番になったものの色事には疎い受けが
いかにも初心な様子で体を開かれるのが非常に愛らしく満足♪

ミナヅキアキラさんの挿絵も相まって、大変和みました。

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投稿者：沢田　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

鵺って結構おどろおどろしいイメージでした。
でも本作は可愛い受でびっくりです。
でもこれはこれで良いですね。
私的には鵺の出てこない最終話が良かったです。
全体的にサラッと読めてしまう一冊なので、ちょっと物足りなかったかな。