紙の本
第1作の「新宿鮫」がほんのご挨拶程度だったと思えるほどの大傑作
2022/03/17 20:59
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは大傑作です。新宿鮫シリーズの第2作ですが、第1作の「新宿鮫」がほんのご挨拶程度だったと思えるほどだ。台湾マフィア、殺し屋、警官、日本のやくざ、警官(鮫島)などが入り乱れて登場する。鮫島はさほど前面には出てこない。しかし、自分に似た台湾の警官である郭との友情には、鮫島の人間性がにじみ出ている。台湾の殺し屋「毒猿」の殺しの場面は、スケールが大きく、まるで映画のようだ。
紙の本
2015.02.28
2015/02/28 22:50
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投稿者:たまき - この投稿者のレビュー一覧を見る
111
電子書籍
新宿鮫2
2017/03/04 05:30
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投稿者:えいさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
新宿が舞台でありながら、哀愁漂う雰囲気がたまらない。
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誉田哲也のブルーマーダーに近いものを感じた。それにしても毒猿恐るべし。鮫島の活躍というより完全に毒猿の脇役で終わったな。
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新宿鮫シリーズ2作目。J様オススメ。
前作を完全に上回る怖さに面白さ。
日本では考えられない襲撃やら戦闘シーンが、自分の知ってる土地が舞台になってると恐ろしさもひとしお。
5付けたいけど怖くてすぐには読み返せないから4にしとく。
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やっぱり読み返すと、ぶっちゃけ左より。リベラル。
現今で言うと、読み手次第かもしれませんが、アンチ自民党。
まあ、犯罪ミステリーの作者っていうのは、ちゃんとしてれば大抵社会派なんですけどね。
#
「毒猿」大沢在昌さん。再読。
新宿を舞台に、一匹狼の刑事「鮫島さん」が活躍する「新宿鮫シリーズ」、第2作。
鉄板保障な、男子のエンターテイメント。
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第1作では、
●改造拳銃作りの名人・木津の工房を抑える戦い。
●木津の銃を使った警官殺しの犯人を検挙するための戦い。
●主人公鮫島さんと、インディーズロック歌手・あきらさんとの恋愛関係。
●主人公の初期設定説明、レギュラー陣の初期設定説明。
●警察内の人間関係の初期設定。
という五つの線が主人公周りにあって、
●警官マニアの異常心理者が、犯人なりすまして捜査を混乱させる。
という、別線がありました。
#
第2作っていうのは、矢張り、初期設定説明が省かれますから、ちょっと足取りが軽くなりますね。
違法シンナーの売買を現場で抑える、というアクションから始まって、
その犯人が外国人に刺殺される、という事件から、今回は「外国人」なんだなあ、という感。
そして、とある捜査で「異様に殺気のある中国人(台湾人)」をマークしていたら、それは刑事だった。
その刑事は「毒猿」と呼ばれる台湾の凄腕の殺し屋を追って来日していた。
「毒猿」は、恐らく台湾の軍隊、特殊部隊出身で、自分を裏切った台湾ヤクザの親分を殺すために来日しているらしい。
一度狙ったら、ゼッタイに殺す、というプロ。
格闘技、銃器、爆発物、なんでもござれ、だという...。
という導入。
●主人公と、その台湾の刑事の間の、オトコの友情。
●いわゆる中国残留孤児二世の、奈美という女性の話。新宿の風俗店で働いていて、ひょんなことから「毒猿」と知り合い、共に行動することになる。
●「毒猿」に狙われている、台湾ヤクザの親分の、回想、不安、焦燥。
というくらいのシンプルな話の線で、ずんずん進んでいきます。
この回は、「主人公と女性ロックシンガーの恋愛路線」は、あまり前に出てきません。
ハードボイルドに犯罪物語を突っ走って欲しい読み手としては歓迎。
そして、「奈美さんと毒猿くんパート」が、やっぱり秀逸ですね。
不幸と哀愁に満ちた、かわいそうな奈美さんが、毒猿くんと二人三脚を組んでいく、危うい道行には、素直にのめり込みます。
それから、主人公と台湾刑事との会話では、
台湾の複雑な現代史、力で押さえつける政府、などなどが語られます。
台湾ヤクザの回想では、(その人はかつて、台湾政権の走狗として汚れ仕事をしていた設定なので)さらにどす黒い、「権力」の有様が見えてきます。
そして、奈美さんパートでは、単純で複雑で浅くて深い、「差別」の問題も大きく描かれます。
と...いうよ��な枝葉を広げながら。
開き直ったようなハードアクション路線のドンパチが中心に展開されながら。
でも、当然ですが、気持ちのドラマが無いと、ド派手な見世物があっても面白くないですから。
結局のところは、大いに王道な、「男の友情路線」なんですね。
●主人公ー台湾刑事
と
●台湾刑事ー毒猿
という2本の男の友情が、結局最後のドラマになっていき、物事を突き動かしていきます。
ま、やっぱり、こういうのに弱い男子としては、多少の弱点があっても、するすると愉しめちゃうんですねえ...。
ほぼ、イッキ読み。
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新宿鮫シリーズで 唯一読んでいない作品だった。
第2作で 鮫島と青木晶が まだ若いなぁ。
そして、桃井も 『まんじゅう』とはいえ、
鮫島に全面的な信頼をしている。
台湾ヤクザの親分 葉。
台湾の殺し屋 毒猿 劉・鎮生。
台湾の刑事 郭・栄民の 3人が、
新宿を舞台にして、日本のヤクザ 石和組を巻き込んで闘うが、
日本のヤクザの 無防備、直情的行動にあきれてしまう。
毒猿が たったひとつの目的 葉を 殺害するために
全力を挙げ、葉の隠れ場所を 浮かび上がらせ、
徹底して たたいていく。
『ローズの泉』店長 亜木を 脳天踵落しで決める。
それは 『ネリョチャギ』。
毒猿は 台湾の水鬼仔の出身。郭と同じである。
そして、郭よりも 腕前は 上だった。
ローズの泉は 石和組の 安井が 社長だった。
葉は 石和組の組長が 隠れ場所を 提供していた。
毒猿は、ローズの泉で働いていた 残留孤児の子 奈美
の 通訳で 葉の居場所まで たどり着くのだが。
奈美は、毒猿に いつの間にか惚れ、
そして、毒猿の ために 薬を購入するのだが、
とらえられ、拷問される。
鮫島は、郭とともに 毒猿を追うが。
テンポよく、緊張感があり、毒猿のたえまない攻撃で、
葉まで 追いつめていく様は スリリング。
大沢在昌の 流石の ハードボイルド。よかった。
鮫島が人生の価値あるものを ふたつと言い切り
晶との恋愛と 警察官としての職務遂行としている。
これが、新宿鮫のコンセプトなんですね。
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台湾の敏腕刑事・郭の「あんたの背中、守ります」に、ぐっときた。壮絶な巻だったが、何となく「狩人シリーズ」のどれかと少し被っていたような気がして、星は控えめに3つにしておきます。でも、面白かった!
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前半部分はロースピード。
説明部のようで、ついてこれなければ後半への楽しさが味わえない。
中間部からはスピードも乗って楽しい。
ハラハラドキドキ、場面もコロコロ変わります。
最終部はオチが読めるけど『走り出したら止まらない』のように最後まで駆け抜けてよみきってしまった。
映像としてみたい、そんな本です。
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毒猿が、哀愁漂うとても色気のある人物に感じた。
出てくる人たちのそれぞれが背負っている歴史に深みがあって魅力的。アクションシーンもスピード感があり、後半はぐいぐい引き込まれた。
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という訳で、貴志祐介を読む前に、先だって小説論を読んだ大沢在昌作品から。新宿鮫の1は読んだんだけど、もう10年位前になるから、着いていけるかなと思ったけど、それは全くの杞憂。本作だけでも十分楽しめるし、鮫以上にサブキャラたちの活躍が目覚ましくて、そっちを楽しむ物語になっている。何と言っても、タイトルからして毒猿がメインに来とる訳だし。その猿を含めて、なるほどキャラの魅力は抜群。小説論でも、繰り返しキャラの魅力について語られていただけのことはあり。オールタイムベスト入りも納得の、一気読み小説でした。でも☆4つなのは、やっぱりハードボイルドの世界観が苦手だから。
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記念すべき100冊目が新宿鮫でしたぁ。決して、めちゃめちゃ強い!訳ではない鮫島。警察という仕事が好きでたまらない感じが好き。何が何でも強い人間ではなくて弱さも見せる……所が人間味ある。毒猿と呼ばれる男の復讐劇に日本のヤクザが巻き込まれて、追う鮫島と郭。台湾・日本・マフィア・ヤクザ……と、ありがちな内容ではあるけれど、鮫好きなので、一気読みでした。切ない最後でした
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再読。しかしまったく内容を覚えていないものだ。解説で書かれているとおり、鮫島があえて脇に回っていることが面白い。
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今回は”敵”がハッキリしていて、その分ストーリーは一直線に予想通りのラストに向けて走る。疾走感、そして毒猿を中心に追う者、巻き込まれる者それぞれのドラマが重厚に切なく描きこまれていて、第一級のハードボイルトに仕上がっている。
今作は描写がすごく視覚的で、映像化してほしい気持ちはあるが、安っぽいテレビ作品では満足できない。
(既になっているが…)
ただ、毒猿、追う刑事のキャラがしっかり立った分、鮫島が少し後ろに下がってしまったのも残念だし、晶とのエピソードは蛇足でしかない。
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新宿鮫シリーズ第二作。
第一作目に比べるとアクション要素が強く、展開が気になってページをめくる手が止まらなくなる作品。
台湾マフィアのボスの命を狙う殺し屋(毒猿)と、毒猿を捕まえようとする台湾の刑事。そしてそこに関わることになった主人公鮫島。
本作だけにに限らないが、キャラクターの設定が練り込まれていて非常に読みやすい作品。