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  3. まなしおさんのレビュー一覧

まなしおさんのレビュー一覧

投稿者:まなしお

348 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

すばらしい日々

紙の本すばらしい日々

2017/03/06 16:48

日々のふとした感覚などがさらっと述べられている

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

このエッセイは、東日本大震災後、両親の死や友人、ペットの死などを経験した時期のエッセイ集である。しかし、暗さはない。よしもとばななは小説でもそうだが、読んでいてほっとする。派手なことや大問題に正面から言及しているわけではない。でも、日々のふとした感覚などがさらっと述べられ、筆者の生きるスタンスが読者に伝わり、生きててよかった、これからも生きていこうという気持ちにさせられるのである。私はよしもとばななの小説やエッセイを読んで嫌な気持ちになったことは一度もないし、がっかりさせられたこともほとんどない。

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紙の本

柳田国男を読む

紙の本柳田国男を読む

2016/11/29 21:18

柳田國男の仕事の全体像を見るのには恰好の本である

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「日本民俗学の父」と言われる柳田國男に関する論考を集めたものである。柳田國男の仕事の全体像を見るのには恰好の本である。柳田については批判も多い。特に後期の常民という考え方が強く出ているところや、日本人の由来を説いた「海上の道」などへの批判である。赤坂憲雄もその点に関しては批判的であるが、柳田の成してきた仕事の全体を見据え、評価すべきところは多くあることも認めている。そのバランス感覚がすごくいい。柳田國男がいなかったら今の日本民俗学は全然違ったものになっていただろうと思える。専門的な本だが大変わかりやすい文章である。一読の価値あり。

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紙の本

超国家主義の論理と心理 他八篇

この本を読むと、丸山眞男が真に偉大な思想家だったことが再認識させられる

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

丸山眞男氏の戦後約10年間に書かれた論文を集めたのがこの「超国家主義の論理と心理 他八篇」である。丸山眞男氏については、批判も多いが、この本を読むと、真に偉大な思想家だったことが再認識させられる。特に第一部「日本のファシズム」に収められた三篇は圧巻である。この本を読んでいると現在の自民党安倍政権が戦前に非常に似ていることがよくわかる。

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紙の本

模倣犯 5

紙の本模倣犯 5

2016/05/19 20:52

複雑に絡み合う登場人物と、巧妙に仕掛けられた伏線

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ようやくこの長大な小説を読み終わった。この小説の中には様々な登場人物が出てくる。それらの登場人物が複雑に絡み合って物語は進んで行く。巧妙に仕掛けられた伏線も随所にちりばめられている。私が読んだ中では宮部みゆきの最高傑作だと思う。様々な登場人物の中で特に被害者のおじいさんである有馬義男のくだりは涙なしには読めない。長い小説だが読む価値は十分にある。

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紙の本

1★9★3★7

紙の本1★9★3★7

2016/02/14 22:23

辺見庸は絶対に妥協しない

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1937年とは、南京大虐殺が起こった年である。辺見庸は、この年を中心にニホンのニホンジンのことについて考えを巡らす。辺見庸は、物事の本質を底の底まで考える人である。妥協はしない。他人に対しても肉親に対しても自分に対しても絶対に妥協はしない。容赦がない。だから信用できるのである。この日本にあっては稀有な人である。

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紙の本

君たちはどう生きるか

紙の本君たちはどう生きるか

2018/08/01 14:26

甥のコペル君におじさんが哲学的内容を教示するというものです

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは2017年に漫画版がベストセラーになった。内容は、甥のコペル君(このあだ名もこの本の内容を大きく暗示している)におじさんが哲学的内容を教示するというものです。コペル君は中学一年生なので、それくらいの年齢でもわかるように書かれている。ただしコペル君はかなり聡明な中学生ですが。この本は戦前に書かれたらしいが、その時期にこのような素晴らしい本が出版されていたことは驚きだ。

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紙の本

「あの戦争」から「この戦争」へ

この本の中で高橋源一郎は真剣に世界に対峙している

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ニッポンの小説シリーズ3冊目である。2011年3月11日東日本大震災から約1年後に書き始められている。ここでは小説だけでなく、いろいろな文章が取り上げられている。中にはなんでこんなものまでと思うようなのも取り上げられていて気分が悪くなることもあった。でも、それも含めてといおうかそういうものも含まれてあるからこそ読む価値があるのかもしれない。この本の中で高橋源一郎は真剣に世界に対峙している。

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紙の本

容疑者Xの献身

紙の本容疑者Xの献身

2018/02/06 23:07

壮大な仕掛けがこの作品には仕掛けられている

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ガリレオシリーズの三冊目にして、初の長編、そして直木賞受賞作である。前二冊を読んで、はっきり言って天才物理学者ガリレオはあまり好きになれなかった。冷静でシニカルで人間的感情があまり感じられなかったからだ。でも、それらがこの「容疑者Xの献身」のための伏線だったと思えるほどになった。そして、前二冊で多くあった科学的トリックではない、壮大な仕掛けがこの作品には仕掛けられている。多分誰もがあっと驚くだろう。素晴らしい作品である。

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紙の本

21世紀を憂える戯曲集

紙の本21世紀を憂える戯曲集

2018/02/06 00:55

より進化している野田秀樹

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夢の遊眠社時代から野田秀樹の戯曲は読んできている。解散してからは社会的メッセージを込めた物が多くなっている。でも。夢の遊眠社時代からの特徴である言葉の遊び、舞台が目まぐるしく変わるところ、ブラックユーモアなどは依然として変わらない。むしろ、より進化していると言えるのではないか?

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紙の本

晩年様式集

紙の本晩年様式集

2017/07/19 20:21

どうやらこの小説が大江健三郎の最後の小説になるらしい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

どうやらこの小説が大江健三郎の最後の小説になるらしい。出てくる人物は、過去の小説に出てくるお馴染みの人物たちだ。ただ、過去の小説では作者と思える長江古義人の書いた小説のタイトルは微妙に変えてある。しかしこの小説ではそのまま実際の小説のタイトルとなっている。そして、この小説は大江健三郎の全生涯、作家生活全てを概観し総括するような内容となっている。この小説のラストは最後の小説にふさわしく希望に満ちたものとなっている。

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紙の本

愛と痛み 死刑をめぐって

紙の本愛と痛み 死刑をめぐって

2017/06/16 19:01

単行本を読んだ方でも「朝の廃墟」が加えられた文庫版を読む価値は十分あると思う

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は単行本で刊行されたものに短編「朝の廃墟」を増補して文庫化されたものである。本文自体は改訂が加えられているかどうか定かではないが、論旨は大きく変わっていないであろう。単行本を読んだ方でも「朝の廃墟」が加えられた文庫版を読む価値は十分あると思う。短いものだが、死刑に関しての短編で、強烈なインパクトを与えられるだろう。

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紙の本

夫婦茶碗

紙の本夫婦茶碗

2017/05/30 21:29

町田康の小説にはいつも感じることだが、戦後の無頼派の匂いがする

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本には「夫婦茶碗」と「人間の屑」二編が収められている。どちらも傑作である。特に「夫婦茶碗」は、芥川賞ではなく三島由紀夫賞の候補になったが落選した。後に「きれぎれ」で芥川賞を受賞したが、この二編の方がずっといい。特に「夫婦茶碗」は、傑作である。町田康の小説にはいつも感じることだが、戦後の無頼派の匂いがする。

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紙の本

革命伝説大逆事件 3 この暗黒裁判

この第3巻でいよいよ大逆事件の大量検挙が始まる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この第3巻でいよいよ大逆事件の大量検挙が始まる。宮下太吉の爆裂弾実験の発覚を端緒に、警察及び検察による強引な穴だらけの検挙。そして、一か月にも満たない駆け足の裁判。その中で必死に戦う被告と弁護士たち。著者は、これらの事実を細かに追っていく。非常に切迫感のある描写である。これらの国家による犯罪が公然と行われたことに恐怖を感じる。

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紙の本

革命伝説大逆事件 2 密造された爆裂弾

宮下太吉が爆裂弾の実験に成功するまで

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

第1巻で大逆事件前夜を著していると思ったが、第2巻でも大逆事件は起こっていない。宮下太吉が爆裂弾の実験に成功するまでである。聴取書や調書からの抜粋は随所に出てくるが、まだ、誰も逮捕されていない。だが当時の社会主義者たちが国家権力によってじりじりと追い詰められていく様子がよくわかる。

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紙の本

革命伝説大逆事件 1 黒い謀略の渦

国家による思想弾圧がやがて国家による殺人へと至る道筋がよくわかり不気味である

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

近代日本史の最大の汚点。国家による思想弾圧のためのでっち上げの罪による12人の殺人。大逆事件についてはいろいろ読んでいるが、この「革命伝説大逆事件」は4部にもわたっている。第1巻は、大逆事件前夜を1冊に充てている。やがて大逆事件につながる様々な出来事をこんなに詳しく読んだのは初めてだ。国家による思想弾圧がやがて国家による殺人へと至る道筋がよくわかり不気味である。

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