電子書籍
面倒見の良い借金取り
2023/04/02 15:22
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとも、借金の取り立て屋が借金を返せるように借主を助けるヘンテコな話だ。けれども、無理矢理ひどい方法で返させるのではなく、借主の立場や意向を聞きながらなのだから、面倒見が良い取り立て屋だ。
借金を踏み倒されるより、ずっとその方が良いに決まっているのだけれども。貸した側、借りた側の双方が共に丸く収まるように物語は進む。
そして、最後には思わぬ縁に驚くことになる。
紙の本
登場人物全てに愛着が湧くお話
2022/05/15 16:18
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投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代小説ですが、堅苦しく小難しくなく、テンポ良く展開が面白く一気読みしました。
お金の烏金と鳥の烏とうまく掛けていて、どちらも物語の重要な要素で、人情や隠された秘密、家族や商売、色々な事を教えてくれる話でした。
飽きる事なく、登場人物それぞれに愛着の湧く話でした。
紙の本
子供たちが絡んでからが
2017/05/13 16:51
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
序盤はなかなか面白いなあくらいに思っていたら 中盤 勝平に出会ってから加速をつけて読み応えが。読み終わってから無性に稲荷寿司が食べたくなる(笑)
紙の本
気分転換になる本です。
2019/10/30 20:20
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投稿者:ノッポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の烏金という金貸しの話。借金を取り立てるのではなく、返せる力をつける。浅吉の知恵や交渉が人情味あふれる話になっていて面白く読めました。
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江戸時代版「ナニワ金融道」みたい
借金基礎知識がつきながら、ちょっぴり人情謎解きみたいな。
江戸の人って本当に、こんな”その日暮”だったのかぁ、たくましすぎる。
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初西條作品。
綺麗すぎない江戸物。わざとらしくなく、市井の人々が頑張って生きてる様がよく伝わってきた。
もつべきものはやはり知識、教養か。
物語的に浅吉の狙いはもっとゲスなことかと思ったいたが、
その思いの裏切りもとてもよかった。
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金春屋ゴメスを読んでいたのでなんとなく買ったのですが、当たりでした。こっちのストレートな江戸時代物のほうが登場人物を活かせていると思います。主人公の当初の目的を達成するためにとったある意味真っ当過ぎる手段が、心を温めさせてくれました。
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ひさびさにきたー。ほわっとした。「本は人生のおやつです」さんが書いた帯どおり。『良い話に涙したい方へ』
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L
装丁表紙が児童向けの歴史本みたいで違和感があったが、中身はなかなかテンポがよく小粋いい流れ。金貸しの婆の元に転がり込んだ浅吉は自らの才覚で金貸し相手を救い商売の枠を広げていくがなにやら曰くありげ。焦点は業突く張りの婆に意趣返しを企む浅吉はの狙いと婆との関係。
金貸しの仕組み、借金にあえぐ武家の窮状、物乞いの子供たちなどなかなか読み応えあり。
後半、浅吉が一気に転がり落ちるところが見所。浅吉と婆の関係は予想してなかったな。
なかなか面白かった。
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江戸の金貸し話。テンポのいい話の展開と味のある登場人物。何か裏があると思わせる浅吉の切れ者っぷりも小気味良い。
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西條奈加さん期待通りでした。
「烏金」からすがね、とは朝借りた金で仕入れをし
その日の儲けの中から元金と利息を夕方に返すという
借金の事。
ある思惑があって因業な金貸しお吟婆さんの金貸し業の手伝いをはじめた浅吉は得意の算術と新しい発想で借金を返せずに焦げ付きそうな借り主に仕事を世話したり、
借財整理を指南して生活がなんとか立ち行くようにしていく。
江戸時代の経済事情や悪徳金貸しの手口、和算に親しむ江戸の人々も興味深いし、貧乏に苦しむ人達にきちんと稼げる方法をそれぞれに合わせて考えてあげる所が楽しかった。
借金がきれいになって明るく前向きに変わっていくのは借り主だけじゃなく手を貸した浅吉も人の誠意や人情に触れて変わっていくのが面白い。
やっぱり人情話上手いな~
他の作品も読みたい。
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西條奈加さんの、上野池之端 鱗や繁盛期が、人の心がかよっていて面白かったので、烏金を読んでみた、烏金とは、大体内容は想像がついたが、最後のお吟と浅吉の関係は予想外でした。近々作者の本をもう一冊読んでみようと思う。
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朝借りて、翌朝返すという烏金という江戸の金貸しのお話なんだけれども、想像以上に面白かった。
与えられるのではなく、自ら得たものは強い。
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私は月村さんの作品のような、バリバリの戦闘シーンが大好きだ。いわゆる血沸き肉躍るってゆうやつ。しかし精神的には興奮するものの、読後の疲れも半端じゃない。
そんな時に西條那加さんの作品を読むと、精神が柔らかく落ち着いてくる。まるで暖かい母親の腕に抱かれているような安心感。今回の烏金もそうだった。内容は結構スリリングな場面もあったのに暖かい。ラストにはびっくりするようなシーンも待っていたのだが、それがまた泣ける。しかも暖かい涙だ。
月村さんの作品で精神が疲弊したら西條さんの作品で心を癒し、そしてまた戦場へ向かうように月村さんへ向かう。これがこのところの読書ルーチンなんだなぁ。
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金貸しの因業ばばぁ、お吟の元へ、あるたくらみを持って転がり込んでくる、浅吉。
金儲けに拘っている様でいて、その実、借りる側の生活を立て直す知恵を授け、手間をかけて面倒を見ていく、松吉のギャップが不思議だったけど。
最後にお吟と松吉の関係が明かされて、すっきりする結末。
賢い烏(カラス)、豪快な算術の師匠、あんちゃんラブな松吉の弟、面倒見のよい浮浪児集団の兄貴分、実直なお武家とその家族等、魅力的な登場人物が沢山。
面白かった。続編の「はむ・はたる」も読みます。