読割 50
電子書籍
ヒロシマ・ボーイ
日系米国人作家によるエドガー賞候補作! 米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり...
ヒロシマ・ボーイ
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
ヒロシマ・ボーイ (小学館文庫)
商品説明
日系米国人作家によるエドガー賞候補作!
米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり、広島の沖合にある小島に暮らす遺族に遺灰を届けるため、マスは50年ぶりに日本を訪れた。そこで彼は、少年が犠牲になる痛ましい事件に遭遇する。小さな島を訪れた異邦人でしかないマスだが、広島で経験した少年期の傷痕を思い出し、14歳で命を落とした少年のために謎を追う。
日系米国人作家が父親をモデルに、15年間にわたって描き続けた「庭師マス・アライ」シリーズ第7作。このシリーズ最終作では、父親の故郷・広島の現代の情景を鮮やかに活写し、さらに複雑なアイデンティティを持つ主人公の頑固爺の内面を見事に描いて2019年エドガー賞最優秀賞(ペーパーバック・オリジナル部門)最終候補作となった。日本のメディアでも話題となった傑作ミステリが、満を持して登場。
(底本 2021年8月発行作品)
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ナオミヒラハラの邦訳文庫
2021/09/28 19:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
平原直美という著者名を見て、一瞬分からなかったが、2019年の米エドガー賞候補にもなった、日系人作家のナオミ・ヒラハラさんだ。
カリフォルニアに暮らす日系2世の庭師マス・アライが、行く先々で難事件を解決する人気ミステリーシリーズは、もう7作目なのだという。
久々の邦訳が出版され、ワクワクしながら手に取った。ミステリーらしく、意外な展開に驚かされながら、謎解きを楽しんだ。
だけど、今回の舞台は、マスが被爆した広島。
胸が苦しくなる場面も少なくなかった。
マスは、米国生まれの広島育ち、被爆後に帰米したという設定で、ヒラハラさんの父親がモデルとされている。
今回は、親友を亡くしたマスが、その遺灰を遺族に届けるため、しぶしぶ訪れた広島で、ある少年の死に出くわて… という話。
少年と同じ年頃に、マスは広島で原爆に遭う。少年時代の自分と記憶を重ねつつ、マスは事件に迫る。
軽妙な文体、読みやすいエンタメだが(訳者がまたうまい!)、書かれている歴史の事実は重い。
原爆が何年も人間にもたらし続ける影響や、日米のはざまで揺れ、苦労を重ねた日系人たちについて、考えさせられる。
もっと知らなきゃ、と思わせる。