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紙の本
ナオミヒラハラの邦訳文庫
2021/09/28 19:11
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
平原直美という著者名を見て、一瞬分からなかったが、2019年の米エドガー賞候補にもなった、日系人作家のナオミ・ヒラハラさんだ。
カリフォルニアに暮らす日系2世の庭師マス・アライが、行く先々で難事件を解決する人気ミステリーシリーズは、もう7作目なのだという。
久々の邦訳が出版され、ワクワクしながら手に取った。ミステリーらしく、意外な展開に驚かされながら、謎解きを楽しんだ。
だけど、今回の舞台は、マスが被爆した広島。
胸が苦しくなる場面も少なくなかった。
マスは、米国生まれの広島育ち、被爆後に帰米したという設定で、ヒラハラさんの父親がモデルとされている。
今回は、親友を亡くしたマスが、その遺灰を遺族に届けるため、しぶしぶ訪れた広島で、ある少年の死に出くわて… という話。
少年と同じ年頃に、マスは広島で原爆に遭う。少年時代の自分と記憶を重ねつつ、マスは事件に迫る。
軽妙な文体、読みやすいエンタメだが(訳者がまたうまい!)、書かれている歴史の事実は重い。
原爆が何年も人間にもたらし続ける影響や、日米のはざまで揺れ、苦労を重ねた日系人たちについて、考えさせられる。
もっと知らなきゃ、と思わせる。
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