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- カテゴリ:幼児 小学生
- 発売日:1997/08/01
- 出版社: 福音館書店
- サイズ:27cm/31p
- 利用対象:幼児 小学生
- ISBN:978-4-8340-1464-8
紙の本
おっきょちゃんとかっぱ (こどものとも絵本)
おっきょちゃんは小さな女の子。裏の川で遊んでいると、カッパのガータロが呼んだ。お祭りのお客さんになれ。うん、行く。お祭りの着物にきがえて、おみやげを持って行くで、待ってて...
おっきょちゃんとかっぱ (こどものとも絵本)
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商品説明
おっきょちゃんは小さな女の子。裏の川で遊んでいると、カッパのガータロが呼んだ。お祭りのお客さんになれ。うん、行く。お祭りの着物にきがえて、おみやげを持って行くで、待っててな。水の底のお祭りは楽しかった…。〔初版:1997年8月,第18刷よりシリーズ名を「こどものとも傑作集」から「こどものとも絵本」に変更〕【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
読み継いでいきたい。不思議で幻想的な、現代に描かれた民話のような物語。
2008/09/26 11:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月乃春水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちいさな女の子とかっぱのおはなしです。
現代に書かれた(1994年の発行です)民話のような、ちょっと不思議で余韻の残る物語。小学1年生の「おはなしタイム」で読み聞かせをしたところ、どの子も食い入るように絵本を見つめ、お話に引き込まれていました。
「おっきょちゃん」のほんとうの名前は「きよ」。
「おきよちゃん」とよばれているうちに、ちぢまって「おっきょちゃん」になった。
「おっきょちゃん」というちょっとつんのめりそうな響きに、1年生はくすくす笑い。あちらこちらで「おっきょちゃん」「おっきちょちゃんだって!」と口にしてみる子がいました。
うらの川でひとりで遊んでいたおっきょちゃん。
どこからか、声がした。
「ほい ほい ほい」
赤い顔をした奇妙な子どもが水の上に顔を出して
「おいら、ガータロ。おまつりなのに だれも遊びにこんかなら、おまえ、おきゃくさんになれや」
おっきょちゃんは、ちょっと考えて
「おまつりの きものに きがえて おみやげを もっていくで、まっててな」
この機転に、感心してしまいます。
のちに、これがおっきょちゃんのちょっとした窮地を救うことになるのです。
水底の、にぎやかで、なにもかもゆらめいてきれいな祭り。
お客さんとして歓迎されたおっきょちゃんは、水の外のことを忘れてしまいます。
ガータロのうちの子になって、毎日遊ぶおっきょちゃん。
ところが、ある日のこと…
おはなしは、ひとつひとつ段階を追うように進み、不思議なお話ではあるけれど突拍子もない、不自然さはまったくありません。
おっきょちゃんは、うちに帰るのですが、その場面はなんだか「桃太郎」を彷彿させます。
昔々、川から突然いなくなった子は、現代よりずっと多かったことでしょう。もしかしておっきょちゃんのように、かっぱのうちの子になったのかもしれない。そんなことを思ったりしました。
降矢奈々さんの水彩画は、昔風の絵柄といい、色彩といい、とても印象に残ります。
かっぱ=緑色、などという図式を裏切って、ガータロたちは赤いんです。髪の毛?も色とりどりで、描かれているかっぱは個性的。
幻想的な水底の雰囲気も、素敵です。
「おはなしタイム」で読む絵本は、地域の20年の歴史がある親子読書会で選んだものです。子どもが小学生になり、メンバーの一員となりましたが、先輩方が1年生に、と選んだこの絵本。今回初めて知りました。
こういった、良質でたのしく、こころに残るお話は、これから先、ずっと読み継がれていってほしい。切に願います。
紙の本
幻想的にゆらめく水底で行なわれる河童の祭りに女の子がまぎれこむ。目に耳に心地よい、懐かしい香りのする絵本。
2004/07/22 10:57
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雪あかり - この投稿者のレビュー一覧を見る
長谷川摂子さんの文章は不思議だ。彼女の書いた本を朗読していると、自分がまるで語りべになったかのような気分になってくる。
「パックリ ポックリ カックリコ」
「たからを こめて かえさんしょ。」
声に出して心地よいこうした言葉たちが、読み手を自然と話の内容にふさわしい穏やかでゆったりとした語りに導いてくれる。
『おっきょちゃんとかっぱ』は幼いころに聞いた民話のような、懐かしい香りのする物語だ。一人水遊びをしていたおっきょちゃんの前に突然現れるかっぱの子・ガータロ。かっぱの祭りに誘われたおっきょちゃんは、庭になっていたきゅうりをみやげにガータロと水底に向かう。
水底の祭りは幻想的だ。なにもかもがゆらめいている。おっきょちゃんとガータロは、しゃぼん玉の出る魚の形の水笛を買った。おっぽのところを吹くとピロロロと鳴って、口から七色のあぶくが立ちのぼる。
しかしかっぱは人の肝を盗る妖怪。人間が祭りにまぎれていると気づいた大人のかっぱたちは、おっきょちゃんを取り囲む。すかさず取り出したみやげのきゅうりのおかげで、おっきょちゃんは客人として認められたが、水の外のことをすっかり忘れてしまい、かっぱの子として水底で暮らすことになる。水底の暮らしは楽しかったけれど、おっきょちゃんはやがて両親のことを思い出す。帰りたいと泣くおっきょちゃんを人間の世界に戻そうと、ガータロは「ちえのすいこさま」のところに向かうのだ。
かすかに異国情緒を内包しながら民話的な世界を描く降矢奈々さんのノスタルジックな絵が、人間の女の子が異世界にまぎれこむこのお話に見事にはまっている。ほのぐらくゆらめく水底は、淡くにじむ水彩が美しく表現している。
登場するかっぱたちに恐ろしさはなく、ユーモラスであたたかい。そして、数百年は生きてきたに違いない「ちえのすいこさま」の圧倒的な存在感。彼らの姿が、普段は見えることのない異世界の者が自然にはひそんでいるということ、だからこそ自然は人間にとっていつまでも神秘的で畏怖すべき存在なのだということを、知らずのうちに子どもたちに教えてくれる。
多くの「行きて帰りし物語」がそうであるように、おっきょちゃんもまた、ひとたび人間の世界に戻ると川の中のことをすっかり忘れてしまった。無事に帰ったときにおっきょちゃんを包んだあたたかな光は、家族のぬくもりだろうか。
けれどもかっぱたちのことが決して夢ではなかったということは、みんなを驚かせたおっきょちゃんの変化でわかる。たとえ本人の記憶に残らなかったとしても、異世界をくぐり抜けてきた——一つの困難を乗り越えたことが、少女をすこし成長させた。
じっとり湿りけを帯びた日本の妖怪が登場するとびきりのファンタジー、こういう民話的な世界を、日本の子どもたちにぜひともじっくり味わってほしい。月刊絵本『こどものとも』として1994年9月に発行されたものの再刊。長く読み継ぎたい絵本だ。
——OKI IKU*Note::絵本とこそだて
紙の本
女の子に贈る夏のちょっぴり切ない冒険物語
2007/06/15 00:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チャミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「めっきらもっきら どおんどん」や「きょだいなきょだいな」でお馴染みの名コンビが綴る、夏にぴったりなお話。
夏のある日。川で水遊びをしていたおっきょちゃんが河童の子に誘われて、水の中の河童の国へ遊びに行きます。お客さんだからと浴衣に着替えて、お土産ももって。ちょうど河童の国ではお祭りの真っ最中。河童の子とお祭りを楽しんでいると、大人の河童に囲まれたおっきょちゃん。お土産を差し出すと、河童の祭りのもちをもらって食べます。
もちはおっきょちゃんに水の外のことを全て忘れさせてしまいます。
河童の子として暮らすおっきょちゃんが、ある日、目にしたお人形。それはおっきょちゃんのお母さんが作ってくれたものでした。
自分が人間だということ、元の世界のことを思い出してしまったおっきょちゃん。どうやってもとの世界へ戻るのかは絵本を読んでのお楽しみです。
河童に誘われ、記憶をなくして河童の子となってしまうシーンは、ちょっぴり怖い部分でもありますが、河童の優しさや面白さ、人情味あふれる部分などは親しみを覚えます。河童が関西弁を話すのもユニークな部分を効果的に表現していると思います。
また、河童の世界と人間の世界のタイムラグ、水の底のゆらゆらとした世界感など、夏の少女のスリリングなお話としてとても魅力的な作品。読後はホッとすると同時にちょっぴり切なくもなる素敵なお話です。
紙の本
一度あったことは忘れない
2004/01/15 23:27
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ミケ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きよ」という女の子は「おきよちゃん」と呼ばれるうちに
それが縮まって「おっきょちゃん」と呼ばれるようになった。
ある日、川辺で遊んでいるとき、カッパに誘われて川の中のお祭りに行った。
おみやげに「きゅうり」を持っていったので、カッパたちに大事にされ
おっきょちゃんは陸の上のことをすっかり忘れて、カッパの家族の一員として
川の中で暮らしていた。
ところがある日、ふとしたことからお母さんのことを思い出し
家へ帰りたくなる……。
同じく長谷川さんと降矢さんのコンビで書かれた「めっきらもっきらどおんどん」と
この「おっきょちゃんとかっぱ」はイメージがとてもよく似ている。
どちらも日本古来の不思議に通じていて、日本人は昔から天の神様や水の神様など
八百万の神とともに暮らしていたんだということを思い出させてくれる。
映画「千と千尋の神隠し」の中で、銭婆が言っていた。
「一度あったことは忘れないものさ」
「おっきょちゃんとかっぱ」にしても「めっきらもっきらどおんどん」にしても
元の世界に帰るとき、主人公の子ども達は不思議の世界のことを
忘れる(という設定になってる)けれど、潜在意識の奥深くに沈むだけで、
想いがなくなってしまうわけではないと思う。
生きていくって何かを振り切って前に進むことかもしれない。
でも振り切ってきたもののことは、絶対忘れないだろう。
心に染み入るお話で、大好きです。
紙の本
不思議なお話
2018/11/23 23:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ウッドチャック - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵本なのに、映画を見た後のような気持ちにさせられます。
日本らしいファンタジーの世界で、心に残る作品です。
大切に残したい一冊です。
紙の本
夢のあるすばらしい1冊
2001/03/11 02:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大網さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
おっきょちゃんはかっぱのガータロについて水底のまつりに出掛けます。しばらく川底で生活をしますが、お母さんの作ってくれた人形を見つけて、やはり家に戻ることにします。
水彩による透明感のある絵とかっぱの世界を舞台にした不思議なストーリーが非常に良くマッチしています。子供の想像力を広げられる1冊だと思います。
紙の本
河童だって祭りがだいすき。
2000/10/24 10:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かれん - この投稿者のレビュー一覧を見る
河童のガータロに誘われて、おっきょちゃんは、河童の国のお祭りに出かけます。
子どもたちのお祭り好きは、河童の国も人間の国も同じです。
水底では、露店が並び、笛・太鼓が鳴り響いています。
祭りの餅を一口食べると、お父さんのことを忘れ、二口食べると、お母さんのことを忘れ、
三口食べると、水の外のことは全部忘れてしまいます。
子どもの頃、川に、「ここで泳ぐな!河童注意」の怖そうな看板が立っていました。
河童は、足をひっぱって水底に連れていき 肝をとる…幼な心にとても怖い生き物でした。
だから、河童が出てくると、怖いという先入観を持ってしまいます。
祭りの餅を食べ、水の外の事を忘れたおっきょちゃんは、河童と一緒に生活を始めます。
河童と一緒に遊び、お手伝いをし…もう おっきょちゃんは河童の仲間の一員です。
でも、忘れたはずの水の外のことを 落ちてきた一体の人形によって記憶が蘇ってきます。
大切な両親の温もりは、河童の餅を食べたくらいでは消えません。
水底を水彩画でとても美しく描いてあります。幻想的な絵本。
紙の本
かっぱ
2020/11/17 20:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きよ」という女の子は「おきよちゃん」と呼ばれているうちに、それが縮まって「おっきょちゃん」と呼ばれるようになりました。ある日、カッパに誘われて川の中のお祭りに行きました。
紙の本
カッパと女の子のお話
2016/04/27 00:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女の子がカッパの世界に行くお話です。
カッパの世界のお祭りがとても魅力的に描かれていて、初めて読んだ時に自分もそこに行ってみたい!と思ったのを覚えています。
表紙を含め、鮮やかな色彩で描かれた水の中の世界はとても印象的で、今でも忘れられません。
紙の本
カッパ
2015/10/28 12:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し怖さもありますが最終的にはよかったな~で終わります。子供絵の注意喚起の意味でもためになると思います。