紙の本
新しい世界史の学び方
2022/05/26 16:33
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校での世界史の学び方が変わり年代一辺倒からグローバルに歴史を見て起こった事実の背景を考え、何故その歴史が刻まれたかを問う歴史教育で必要なことを一章あたり3冊の課題図書を読んで研究者・指導者・著者が述べている。世界史は苦手だが興味がある読者としては新しい考え方や歴史認識、参考になる図書が書かれていて歴史教育の話というより歴史の見方を改めさせられた。日本近代史にも触れられている。「歴史の新しい見方が提起されたときには、その見方を学ぶとともにこれまでの見方の点検があわせて必要になる」歴史だけでなく物事に対して何故・なんでと自分の考えを持つような教育がされていけばいろいろな面が変わるかもしれない。
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丁寧なつくりが好印象でした。
2022/05/24 09:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年度から高校で始まった新科目、「歴史総合」。当書はこれに沿い、世界史をどう学ぶべきか、考えるべきかについて説いた1冊です。
各章ごと、冒頭に世界史関連の著書3冊の写真を掲載し、その3冊について考察することで、世界史を語る形式となっています。その3冊の1冊の著者をゲストに呼び、当書の著者と世界史について語り合っています。
実に丁寧なつくり(文面のレイアウトなど)のため、読みやすかったのが私には好印象でした。
紙の本
わかりやすい
2022/10/06 17:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界史の見方、とらえ方が、分かりやすく解説されていてよかったです。近代史の名著の紹介など、役立ちそうです。
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世界史って、面白いはず
2022/04/10 18:42
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かに高校時代の世界史は、山川の世界史用語集で頻度1まで覚えさせられら記憶がある。それで世界史を好きになれというのは無理な話だ。でも、世界史って、面白いはずなんだよな
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イマイチ食いきれぬ、消化しきれぬ本
2023/03/17 17:13
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校の歴史科目の改変に合わせて
企画されたと思しき教材本です。
各歴史分野の専門家による寄稿を一冊に
纏めたことに特色があり、またそこに意気込みを
感じヮするのですけれど、やや盛り込みすぎ、
或いヮ、ごった煮感、のある本です。
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<目次>
はじめに
第1部 近代化の歴史像
第1章 近世から近代への移行
第2章 近代の構造・近代の展開
第2部 国際秩序の変化と大衆化の歴史像
第3章 帝国主義の展開
第4章 20世紀と二つの世界大戦
第3部 グローバル化の歴史像
第5章 現代世界と私たち
<内容>
今年度から始まった高校の新しい学習指導要領。地歴公民科で新たに発足した『歴史総合』(本校も1年時の必履修科目です)。「主体的に考え、行動する」、その理念を実践するためのヒントを提案したシリーズ(全3巻)の第1巻。今までのんびりと”チョーク&トーク”の授業をしてきた身にすると、かなりハードルが高い。世界史と日本史がミックスされた近現代史。編著者二人(小川幸司・成田龍一)が5人の歴史学者をヒントに、各章で3冊ずつ本を紹介し、そこから浮かび上がる歴史像、歴史叙述を鼎談の形でまとめていく。3冊は日本の歴史学会の歴史とも相まって、その歴史観が変わって来たことも示唆する。そこも理解し、批判も加えながら、新しい歴史像を生徒たちと考えていく。各章の最後にはその提案もあり、参考文献も上がる。形はきちんとしているが、ともかく難しい。本格的につきつめていければ、新しい日本を切り拓いていく人材が育つだろう。が、教員側の教材研究がかなり必要となる。
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話題のスケールは大きく、世界の細部への目配せはすごい、と思う。
とはいえ、参考文献が岩波のものばかり、というのが、あまりといえばあまり。
このシリーズは、歴史総合などといいつつ、彼らのフレーミングをインプリントしようとするものではないか、とも見られてしまうだろう。小川はともかく、成田は臭みがありすぎる。歴史の進行に対して、「本当はこうなるはずだったんだ。ああそれなのに、彼らのせいで・・」と言いたがっているのが透けて見えるような気もする。
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日本史と世界史を共に学ぶ歴史総合を考える上で重要な一冊。世界史の中の日本というものを考えるうえで概念などが分かりやすく書かれている。世界史をほぼ学ばなかったわたしにも理解ができる内容。ある意味、これをもとに授業を展開することや、副読本として生徒に購入させるというスタイルをとっても良さそうな内容。
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読書猿さんのおすすめで読み始めたが、対談型の歴史というスタイルに驚いた。複数人の視点が絡み合って重層を成していることもこの本の特徴だろう。
またその対話を通じて「世界史の考え方」という書名に結びついているのがとても興味深い。
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高校の新科目「歴史総合」を見据え、5章にわたり、それぞれ古典的著作から最新の研究を踏まえた著作など3冊の歴史書を取り上げ、編者2人と各ゲスト研究者との対話形式で(近現代の)世界史の考え方について考察。
歴史学や歴史教育について考えを深めさせてくれる良著だと感じたが、なかなかヘビーな内容で読み進めるのに苦労した。
こういう歴史研究の動向や歴史学の考え方などを踏まえて高校の歴史教育ができれば理想的なのであろうが、現実はかなり厳しいのではないかと思った。高校生の頭がパンクすると思う。批判されがちだが、やはりある程度の暗記教育的な土台がなければ、このレベルの考察は困難ではないか。このレベルの議論は、大学生以降でないとなかなか難しいと思う。
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Ⅰ 近代化の歴史像
第一章 近世から近代への移行
1 近代世界の捉え方
2 中国史(岸本美緒)から見ると
3 岸本美緒との対話
第二章 近代の構造・近代の展開
1 国民国家の捉え方
2 イギリス史(長谷川貴彦)から見ると
3 長谷川貴彦との対話
Ⅱ 国際秩序の変化と大衆化の歴史像
第三章 帝国主義の展開
1 ナショナリズムの捉え方
2 アメリカ史(貴堂嘉之)から見ると
3 貴堂嘉之との対話
第四章 二〇世紀と二つの世界大戦
1 総力戦の捉え方
2 アフリカ史(永原陽子)から見ると
3 永原陽子との対話
Ⅲ グローバル化の歴史像
第五章 現代世界と私たち
1 グローバル化の捉え方
2 中東史(臼杵陽)から見ると
3 臼杵陽との対話
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新しく地歴の科目になる「歴史総合」を考えるための一冊ということらしい。
この科目が定着するかどうかは疑わしいけど(たぶん失敗する)、この一冊はなかなかに面白い。今まで自分が受けてきた歴史教育とは明らかに異なるアプローチだ。ただここで展開される思考についていくには、けっこうな素養が必要だと思う。高校現場では扱いに苦労するだろうね。
さっそくここで取り上げられたテキスト(岩波新書が多かったのでまずはジュニア新書から)を読むことにした。
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2022年4月から高校新科目「歴史総合」が始まる。これを契機に歴史の捉え方を歴史叙述を通して前近代から現代まで深めていくという試み。私が高校性の時は世界史・日本史と区分されていて、しかも古代から現代までを通時的に、個々のイベントを単に暗記していくという授業しかなく、一方そのころ日本or世界では?という俯瞰したものはとか複合的な視点で読み解くなんてものはなかったな。さらにいうと、近代以降ってそんな重点置かれていなかった気がする。
通俗的に持っている印象とは異なる視点を提供してくれている、多面的な視点で過去から現代、未来を歴史学を通して想像する、そういった力が必要なのだな。
フランス革命や世界大戦を国家間の問題として取り扱うか、その時代に生きた市井の人々の視点から取り扱うかで同じテーマも異なる解釈がありうる。産業革命もイギリスと後進的な日本では成り立ちが異なるとか、一義的にこうなのだとは言い難いことを便宜的にひとまとめに覚えるし、そう教えられてきた。歴史を学ぶ根本的な意義について、考えされられますね。
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歴史総合に対応した実に画期的というかコペルニクス的衝撃的な威力。今までの歴史の味方(誤字ではない)にはなれない。
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歴史総合の授業に向けて読んだが、この手の本の基本的な読書量が足りず、イマイチ理解できなかった。再読しなければいけないが、手が伸びるかどうか・・・