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商品説明
早くに亡くなった父の墓参りに向かったコヨミ。久しぶりに実家に立ち寄ると、そこには母の恋人だという不審な男が…。現役AV女優が「老人の性」「母の性」を濃密な文章で描く。『群像』掲載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
老い、父と母、母と娘、男と女、「私」と誰か。
どれもありふれた光景のはずなのに、どうして、こんなにも新鮮なんだろう。
高橋源一郎
蔑みながら羨む。母という女を娘は否が応でも生きる指針にしてしまう。
怖くて見られない心の奥を素手で掴まれた。
中江有里
現役人気AV女優が描く「老人の性」と「母の性」――、濃密な文章で綴られた衝撃作!
「春、死なん」
妻を亡くしたばかりの70歳の富雄。理想的なはずの二世帯住宅での暮らしは孤独で、何かを埋めるようにひとり自室で自慰行為を繰り返す日々。そんな折、学生時代に一度だけ関係を持った女性と再会し……。
「ははばなれ」
実母と夫と共に、早くに亡くなった実父の墓参りに向かったコヨミ。専業主婦で子供もまだなく、何事にも一歩踏み出せない。久しぶりに実家に立ち寄ると、そこには母の恋人だという不審な男が……。
人は恋い、性に焦がれる――いくら年を重ねても。揺れ動く心と体を赤裸々に、愛をこめて描く鮮烈な小説集。
【商品解説】
収録作品一覧
春、死なん | 3−96 | |
---|---|---|
ははばなれ | 97−158 |
著者紹介
紗倉まな
- 略歴
- 〈紗倉まな〉1993年千葉県生まれ。工業高等専門学校在学中にSODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。スカパー!アダルト放送大賞で史上初の三冠を達成。著書に「最低。」「働くおっぱい」など。
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紙の本
性はいつまでもつきまとう
2020/07/21 15:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異色の、新人女性作家と呼ばれることの多い紗倉まなさんの中編二編を収めた作品集。
何故異色なのか。実は紗倉まなさんは現役の人気AV女優でもあるのだ。
もっとも漫才師でも芥川賞作家だし、主婦であっても会社員であっても小説を書くのだから、ことさらAV女優といって騒ぐことではないかもしれない。
作者のそういうことを知らないでこの作品を読んで、彼女がAV女優だと言い当てる人などいないだろう。
とてもまっとうな小説だといえる。
表題作である「春、死なん」は、「老人の性」を扱った作品といわれる。
妻を亡くして、一人で暮らす70歳の男富雄が主人公。
一人で暮らすといっても、息子が作った二世帯住宅に住んでいるから、まったく不自由するわけではない。
ただ心の隙間が埋まらない。
富雄は時にAVビデオを借りたりして、隙間を埋めようとしている。
偶然大学の頃に一度寝たことのある文江と再会し交際を深めていく。
そして、富雄と文江は肌を重ねることになる。
そんなあらすじながら、決して性ばかりを描いた作品ではない。
富雄という男性の横に住む息子一家の姿を通して、現役の夫婦もまた互いに理解しあえない姿も描かれていく。
もうひとつの作品、「ははばなれ」は、自分を生む時帝王切開をした母との関係を描いた作品。
性はその後出産を経て生を得る。その生もまた性を営む。
そんな連鎖を描いたともいえる作品である。
紙の本
性と生を描く
2020/05/16 10:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
衰えゆく肉体と冷めない欲望を綴った、表題作が印象的です。老齢の性をリアルに描きつつ、高齢化社会を静かに見つめていました。
紙の本
偏見無し
2022/05/06 20:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんくる - この投稿者のレビュー一覧を見る
老いていく男の孤独が類型的な気がした。文章が練り足りない気がした。ヤマ場は世にも奇妙な物語みたいだった。