紙の本
臨場感あるインタビュー
2016/01/08 13:59
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投稿者:メロリーナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「貧困大国アメリカ」より感情移入して読めた。
大統領選挙、新米兵リクルートする人される人、イラク戦争に従軍し傷ついた若者やその家族たちの反戦運動など、各地で話を聞いているのですが、まるで自分が直接聞いているような臨場感があり、人々の怒りや悲しみが伝わってきました。まだまだ知らなければならない事がたくさんある事に気付かされました。
紙の本
「愛国心」の名の下に行われる、教育への軍の介入
2018/12/31 17:56
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投稿者:さらさばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はアメリカ、ニューヨーク市立大学大学院修了のジャーナリスト。
アメリカの教育に影を落とす貧困問題について知りたくて読みました。
「経済的徴兵」について新しく得た情報はあるものの、全体がインタビューで構成されており、客観的なデータの補足が少ないため、ルポルタージュとしては食い足りない印象がありました。
つまり、ひとりひとりが述べた心情はその通りとして、それがアメリカでどれだけの層を成しているのかがつかみにくいと感じます。
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誰が信じてくれると思う?生まれて初めて銃を買ったのが、テロリストじゃなくて、自分の国の政府から身を守るためだなんて。
自由の国アメリカ。
自由に憧れ、アメリカンドリームを夢見る。でも、1番自由がないのは、アメリカではないのか。
無知が偏見を作り、偏見が差別になり、差別が戦争になる。
リクルーターに巧みに言いくるめられイラクの最前線に行き、防弾チョッキも与えられない。自腹で払う。生きて帰ってきても、なんの援助もなく、路上に捨てられる。
アメリカが自由であるという偏見が作り出した結果かもしれない。
「ルポ貧困大国アメリカ」より読みやすく、リアル。
ふと自分の国を第三者となって考えてみる。
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これは本当にノンフィクションなのか。
これは本当にアメリカなのか。
北朝鮮や戦時中の日本ではないのか。
いままで無知でいた自分が恥ずかしい。
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前作の「貧困大国アメリカ」と併せて読了。
アメリカに抱く敬意や憧憬の感情が
かなりの割合でふきとんでしまうであろう事実の数々。
読後感は「怒」。
自由と機会均等を貴ぶアメリカは
ごくごく表層的なアメリカであったのかもしれない。
こんな国に明日はない。
いつかはわからないけど、根元から崩壊する。
そんな予感がする。
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テレビ、ジャンクフード、教会、銃、就職先としての軍、物事の単純化…どうしようもないアメリカ。良くも悪くも、多様なものを抱え込んだまま大国であり続けるアメリカ。大切なものを失い、痛い目に遭ってから、自分たちの無知に気づき、自分が変わり、世の中を変えていこうとする真っ直ぐな人たち。海の向こうで、まぎれもなく、同時代を生きている人たち。他人事ではない。
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今まで自分が持っていたアメリカのイメージがこの本を読んで一変した。先進国アメリカ。貧富の差が大きいとは聞いていたけど、、、こんなにひどいとは。無知な自分が恥ずかしかった。日本も格差が広がりつつあるし、決して他人事ではない。無知のままいたらそのまま流されて気づいたときにはもう手遅れになるかもしれない。
堤さんの本はどれも興味深いものばかり。その中でもこの本はとても読みやすく、オススメ。
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アメリカは自由と希望の国と言われるが、堤さんの著書を読むと信じられないような現在のアメリカがあぶり出されてくる。
貧困とそれを抜け出すために必死で努力している若者たちが、どんどん戦場へ送り込まれ、約束されたと信じていた事がほとんど嘘で固められていた事を、生きて返ってきて初めて知り、そして挫折していく。
一握りの裕福層と大多数の貧困層というアメリカ・・・
ただ救いなのは、その底辺にいる人たちが下を向いているだけではないという事。インターネットという手段は、そういう人たちを繋ぎそして立ち向かう力を与えている。
圧倒的に多いのは底辺の人たちだ、その人たちが下を向くだけでなく、上を向き声をあげ始めたら新しい出発がはじまる。世の中あきらめていてはいけないと著書の中の若者たちは頑張っている。
日本だってこのままではいいはずがない、声をあげないと。
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ルポということで、新書より著者が身近に感じられた。
マイノリティーは、迫害されてきた。それはなにもアメリカだけではない。
その中で権利を、主張を、通すには声をあげ続けなければならない。
だが、それだけの事かわなんと難しいのだろうか。誰だって折れない心なんかない。だからこそ、主張を通すためには、折れてももう一度立ち上がれる心が必要なのだと思う。
マイノリティーがいることが認められること、それこそが多様な社会だ。
これこそがアメリカのイメージであったし、理想の姿だろう。
どれほど理想と現実が乖離しようとも、理想の方をねじ曲げないでほしい。
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堤未果のアメリカレポート。知らないうちにワンコインの文庫本になっていた。アメリカがなかなか浮上しない理由が、経済的なことだけに限らない、というのがわかり、(そして、日本もそのプチモデルになりうるかも…?)暗澹たる気持ちになる。
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これがアメリカの全てではあるまいが、これも又アメリカと言えよう。政治的にはかなり民主党寄りであるが作家が必ずしも政治的中立である必要もあるまい。情報を盲信せず批判的に読むのは読者側の責務であろう。内容は『アメリカの見えない徴兵制』が衝撃的。軍のリクルートに活用する為に学校が生徒の個人情報を軍に提供し、学内では軍事教練のようなコースまである。不法滞在者に対して市民権を餌に勧誘するとまである。無料ミリタリーゲームを開発しユーザーを洗脳、早期訓練する話などはまるでSFの世界。次は『貧困対国アメリカ』を再読予定。
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体系だった論文ではなく、ルポであるけれど、余計に現場の臨場感が生々しい。
格差が拡大し、進学や医療の費用が工面できない人々が、次々と国によって使い捨てにされ行く現実。
電子投票機の不正を訴えハンガーストライキをする実業家だった男性。
校内で生徒を米軍がリクルートする活動に異を唱え、学外に追放することに成功した高校生。
イラク戦を進める政権に抗議する為、ブッシュ大統領の牧場周辺で座り込みをする息子を戦場で失った母親たち。
一人ではたいした力を持ちえない弱い市民が、いかにして国の暴走から自分や子供たちの生存権を守ろうとしているかという戦い。
一般市民が政治や社会に無関心でいることが最大の問題なのだ、ということが様々な苦闘の中から浮かび上がってきます。こういう層が、テレビや新聞のプロパガンダを無批判に信じ込んでしまい、暴走する政府を支持してしまう。自らが餌食になるというのに・・・
よその国の出来事なんかぢゃない。
今の日本でも起ころうとしている、もしくは既にじわじわと進行中の事態。
ぼーっとテレビや新聞を眺めているだけの人々に、真実を知ってもらうことが何より大切なんだと思います。
TPPに乗り遅れるなとか、押し付けられた憲法は改正すべしとか、規制緩和構造改革とか、元々普段からあった領海領空侵犯を大きく報道して国防軍化だとか、事故の収束も被害者への補償もできないのに原発を再稼動や輸出とか、内容もろくに知りもしないで言葉の勢いに乗って投票してしまう人々に、どうしたら本当のことを知ってもらえるのか。
参院選が近づくにつれ、焦燥感ばかりがつのります。
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戦争経済を進め続けるアメリカで、貧困ゆえ軍に入り、死んでゆく若者、運良く帰って来ても未来に希望を持てない若者。そんな絶望的な現状に立ち向かった普通の人々の物語です。
軍に入れば大学にも行ける、健康保険も手に入るという甘い言葉に乗り入隊する高校生。JROTCというプログラムは、成績や出席率の悪い高校生を引き上げるという名目の制度で、軍服を着た教官が命令やルールへの絶対服従を叩き込み、初歩的な軍事訓練を行うのだそうです。
また、軍が提供する無料のオンラインゲームで、若者たちを戦争ができる人間へと洗脳していくという話もあります。
”正義と自由”のためにイラクへ行った若者たちは、人を殺したという苦悩を抱えて苦しんでいます。
そんな現状を変えようと高校生が、母親が立ち上がっているんです。
この本は2006年に書かれた物です。文庫化されたのは2010年です。現在のアメリカはどうなっているのでしょう。
そして日本はこれから、アメリカのたどって来た道を進もうとしているようです。
止めなければ!
それにはたくさんの人が、苦しんでいるアメリカの、イラクの、アフガニスタンの人々の声を聞く事が大切です。
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メディアが報道しているアメリカはほんの一部だ。著者が体験したことをリアルに掲載しているのが面白かった。
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勇気とは、目をそらさないこと。問いかけるのをやめないこと。
堪え性がない、単純で純粋で、弱くて強いアメリカ人達。
これも、この国の一面。