私のことならほっといて

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ひぇー。。。結構ゾワっとする一冊だった。面白かったのは、
歓びのテレーズ
匂盗人

とくに匂盗人はなんか読んでて香ってきたほどに、精神的にきたな。。

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気になったので読んでみました。初読みの作家さんって、テイストがわからずどの方向に着地するのかわからないまま読むのがまた面白い。現実にありそうな話とありえない話と。SFは苦手だけど「あなたの惑星」が良かった。

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短編集。

官能作品集との事ですが、不思議な話が多かったです。

不倫相手への恨みを晴らそうとする『歓びのテレーズ』と、自分の匂いが気になって仕方がなくなるみーちゃんの『匂盗人』、夢の中の男に夢中になる表題作が面白かった。

どれも奇妙なストーリーばかりでしたが、今後は忘れてしまいそうです。

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混じるので　ちょっと切り替えに戸惑いますが
どれも身もだえするほどの
執着に身を焦がす姿に
むずむずっとしてきます
生々しく　五感に訴える文章
でも　終わりはぶっつりと途切れていますので
しつこくなく　いいですね

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妻子ある男にリベンジポルノで仕返しを企んでいたこと。

母との2人暮らしだった頃、父だという男と過ごした短い時間。

友人との同居生活で徐々に自分の匂いに敏感になり、
仕事も生活もつまずいてしまったのと対照的に社会的に飛躍していく友人。

転校先のクラスで指が6本あるいじめられっ子のトミーと過ごした秘密の時間と、喪失。

好きでもない男と結婚し呆気なく死別した矢先にあらわれた夫の片脚。

宇宙の遠い星で動物園のような施設で飼育される人間の繁殖に戸惑いながら受け入れていくまで。

官能的な感じ。
最後のはまあ刺激的！

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女の視点は、男が損得で人間関係を判断する見方と／『歓びのテレーズ』／『薄紅色の母』／『匂盗人』／『六本指のトミー』小学１年生の女の子が、同級生の男の子を家に入れて、お風呂に入ろうと思いついた…／『片脚』川端作品では女が片腕を貸してくれるが、本作では「火葬施設作業員の好意で」亡夫の片脚が密かに届けられた、最上では睾丸が付いてあるらしいが…添い寝して快適だが嫉妬しそうで怖い…／『あなたの惑星』／表題作；夫は年収８００万、妻はホームワークで翻訳していて１００万だが急ぎの仕事が多く依頼や催促のメールが頻繁…

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「歓びのテレーズ」「薄紅色の母」「匂盗人」「六本指のトミー」
「片脚」「あなたの惑星」「私のことならほっといて」
7話収録の短編集。

『女による女のためのR-18文学賞』大賞を受賞し、デビューされた田中さんだけに、本作も全体にエロティックな雰囲気が漂っていた。

リベンジ・ポルノの女、匂いフェチの女、夢の中の男を愛した女など、リアルなものから、SF的なものまで、その世界観は様々だが、どの作品にも不穏な空気が纏わりついていて、陰鬱で気味が悪い。

好みは「匂盗人」「六本指のトミー」

仄暗さの中に秘めた官能の世界を堪能した。