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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.6
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/483p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-509010-4
- 国内送料無料
紙の本
悪い時 他9篇 (Obras de García Márquez)
著者 G.ガルシア=マルケス (著),高見 英一 (ほか訳)
血の粛清から、ようやく立直りかけた町。殺した者。遺された者。没落に怯える者。成りあがり者。恨みを深く潜ませた者。それぞれの心に誰の仕業とも知れぬ中傷ビラが不穏な火を放ち…...
悪い時 他9篇 (Obras de García Márquez)
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- 税込価格:28,050円(255pt)
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商品説明
血の粛清から、ようやく立直りかけた町。殺した者。遺された者。没落に怯える者。成りあがり者。恨みを深く潜ませた者。それぞれの心に誰の仕業とも知れぬ中傷ビラが不穏な火を放ち…。そして、届くあてのない手紙を待ち続ける老人も。泥棒のいない村の、至って良心的な泥棒も。死してなおマコンドに君臨する処女の太母も。現実の深層にまで測鉛を下ろした10の物語。【「BOOK」データベースの商品解説】
血の粛清から、ようやく立ち直りかけた町の平安は、もろくも揺らいだ。それぞれの心に、誰の仕業とも知れぬ中傷ビラが不穏な火を放ち…。現実の深層にまで測鉛を下ろした10の物語を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
大佐に手紙は来ない | 内田吉彦 訳 | 9-86 |
---|---|---|
火曜日の昼寝 | 桑名一博 訳 | 87-97 |
最近のある日 | 桑名一博 訳 | 99-105 |
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紙の本
恩給の不払いをめぐるお話ですが、行政のやらずぶったくりは、日本だけじゃあないっていうのが良く分かります。でも、こればっかりは外国に倣う必要はありません。お金を納めた人にはちゃんと支払いなさい、社会保険庁!あれ、恩給は部署が違うか・・・
2008/03/14 18:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
新装なったことで読書欲に火がつけられた形になっているG・ガルシア=マルケスの本。記憶では、以前『大佐に手紙は来ない』だけは読んだ記憶があるのですが、いざ中身に目を通し始めると全く駄目、思い出せません。もしかして植え付けられた記憶かも・・・ま、そうすることで誰も利益は受けないんですが、陰謀史観とはかくも愚かしい・・・
とりあえずwebの内容紹介をコピペしておきます。
貼紙が書きたてるのは周知の醜聞ばかり。だが町の平安は、もろくも揺らいだ……。
血の粛清から、ようやく立直りかけた町。殺した者。遺された者。没落に怯える者。成りあがり者。恨みを深く潜ませた者。それぞれの心に、誰の仕業とも知れぬ中傷ビラが不穏な火を放つ時――。そして、届くあてのない手紙を待ち続ける老人も。死してなおマコンドに君臨する太母も。物語が虚実の間に浮びあがらせる人世の裸形。
です。これ以上突っ込んで各話を要約する意味があるのかな、なんてこの評を書きながら正直、首を捻ってしまいます。最近、あまり聞きませんが、こういうのを全体小説っていうんじゃないか、なんて考えも浮かんで。巻末の野村竜仁の解説を読んで、つくづく思ってしまいました。とはいえ、ここで逃げるのも癪だし、( )に底本を書いて内容紹介。
・大佐に手紙は来ない (集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):読みながら、思わずわが国の年金問題を思ってしまいました。いつまで経っても来そうに無い恩給を何年も待ち望む元大佐、アンヘル神父に借金まで申し入れる老夫婦の日々の暮らしも覚束なくなって・・・
・火曜日の昼寝(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):村で殺された泥棒の母親が、息子が埋葬された場所を神父に尋ねて・・・
・最近のある日(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):歯科医のエスコバールのもとに、歯をぬいてほしいとやってきた村長は、歯を抜かないなら撃つと言って・・・
・この村に泥棒はいない(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):アナのところに夫のダマソが持ち帰ったのは、玉突きの球。球を盗まれた店では、200ペソの現金も無くなったというが・・・
・バルタサルの素敵な午後(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):30歳になったバルタサルがモンティエルの注文に応じて作った鳥かごが際評判になって、分けてほしいという人まで現れて・・・
・失われた時の海(ちくま文庫『エレンディラ』より):一晩じゅうベッドに這い上がってくる蟹を払い落としていたトビアスが嗅いだのはバラの芳香、人はそんな匂いはしないというが・・・
・モンティエルの未亡人(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):人に恨まれるのも気にせず資産造りに励んで、大きな身代をつくりあげたドン・ホセ・モンティエル。彼が亡くなって子供たちも海外にいってしまった未亡人ママ・グランデは・・・
・造花のバラ(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):洗濯物が乾いていなかったせいで初金曜日のミサにいけなかったミナは、トリニダッドに造花造りを手伝ってもらいなら、無断で洗濯をした盲目のおばあさんに文句をいい・・・
・ママ・グランデの葬儀(集英社文庫『ママ・グランデの葬儀』より):広大な土地を保有し、政治も権力も握っていたママ・グランデが亡くなった。それは法王をも葬儀に駆り立てる事件だったのに・・・
・悪い時(新潮社『悪い時』):アンヘル神父と彼のところでネズミを捕まえる少女トゥリニダー、中尉と呼ばれる町長、アルカディオ判事と妊娠中の妻、資産家のレベーカ・デ・アシス夫人と夫のロベルトは・・・
メモをとらずに読んでいると、連作でもないのに、あれ、この人また出てる?でも、どこか微妙に違っているし、って終りますが、解説を読むと、それは気のせいではなくて同じ人物が少しづつ条件を変えながら様々な話に登場していることが分ります。たとえば歯医者。歯を抜いてくれという人間と、それを無視しようとする歯科医。銃を抱えた軍人町長と資産家の老婦人。
誰でも楽しめるのが「バルタサルの素敵な午後」でしょう。分りやすくて、マルケスというよりアラビアン・ナイトでも読んでいるきがしてきます。「この村に泥棒はいない」も同じ印象。社会保険庁の対応の悪さを連想させるのが「大佐に手紙は来ない」。ま、軍人だからしかたないんでしょうが、大佐ももうちっと働けよ、とは思います。
スケールの大きさでは「ママ・グランデの葬儀」です。これには元になった人がいたそうですが、まさか本当に法王動いた、っていう事はないんでしょうね。いや、もしかすると知らないのは日本人だけで、案外、法王は色々な人の葬儀に参加している?そんなことも思わずにはいられないお話です。どの話も明るさよりは、暗さと瘴気が立ち込めている、そんな印象。
本としては、以上のお話に、注解、解説となっています。相変わらずシンプルでいて現代デザインしているカバー、今回は線がなんとも愛らしい。データは、俗っぽく横文字で
Drawing by Silvia Bachli
01.2:without title,2001,"LIDSHI.AG How It Looks",Lars M?ller Publishers,2004 through WATARI-UM
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です。