図像が豊富&本当に読みやすい
2021/11/25 11:56
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界を代表する宗教について、図像を用いて説いた1冊です。
とにかく図像の数が豊富で、飽きさせません。また、1つの話に対する説明文が短く、スモールステップで読み進めやすく仕上がっています。
当書は売り上げが好調と聞きますが、読んでみて「そうだろうな」と思いました。
宗教で使われる図像
2024/02/18 19:31
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界のさまざまな宗教の図像がジャンル別(宗祖の生誕・死去や聖地、死後の世界、弟子の様子などなど)に紹介されている。
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異文化理解に欠かせない宗教図像の知識をトピックごとに一挙解説。二〇〇点を超える図版と名文で堪能する、宗教文化の奥深い世界。
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代表的なキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教をはじめ、世界の様々な宗教、民間信仰などの図像をお手軽に集めて、テーマ別に比較して見せてくれる。気軽に読めつつ気づきがあるのは、新書らしくて好感。分厚い本を苦労しながら読むより、100倍有意義。
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中村圭志『宗教図像学入門』読了。諸宗教の絵画や彫刻、図像など視覚的な表象を読み解くというか解説した本。鬼滅の刃はじめ最近の映像作品もちょいちょい出てきてとっつきやすい。ミケランジェロ作のモーゼ像に角が生えているのは当時の聖書の誤訳が原因ってのは恥ずかしながら知らなかった。
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クールな宗教概論だ。特別な宗教はない、と全体に主張しているように感じる。
・大宇宙と小宇宙の照応は、仏教だけでなく、キリスト教やカバラーにもあった。
・旧約聖書には、天国も地獄も書かれていない。
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親書とはいえ画像満載でまさに入門書。個人的にはイージス艦のイージス、洋画のタイトルのジャガーノート、リバイアサンなど聞いたことがあるだけの単語の宗教的意味がわかる発見があった^^
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宗教で使用されるシンボル(マークだったり像だったり)を、特定の宗教ではなく様々な宗教を横ぐしに見て共通点や違う点を見ていこうという本。特定の宗教でこのような解説をしている本はありますが、様々な宗教をまとめてみる本は今まで見たことがなく斬新です。しかも三大宗教以外の宗教も取り上げているのも面白い。
そしてこのように様々な宗教をまとめてみると、結構同じような意味合いのシンボルを使っているものだということに気づくことが出来ます。本書では各シンボルは絵で図示されているので、実際に見てみたいです。
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美術品等の宗教的文脈を解説。雑学の集合体といってもいいかもしれないが、ここにある知識を完璧に吸収出来たら宗教画に出会っても十分に楽しめると思う。海外旅行に行くときに持っていきたい一冊。指輪物語のキリスト教的背景は興味深かった。2021/11/21
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視覚に頼る現代人にとって圧倒的な力を持つ図像をもとに
様々な宗教を横断的にまとめ、教義や戒律だけではなく、
人間の活動である以上こういう側面もあると、改めて気付き
をもたらす本と言えようか。もっともその方面にどっぷりと
浸かりながら生きてきた私にとっては観て楽しむ本、という
感じだったが。権利とコストの関係上難しいことはわかって
いるのだが、収められた図像が全てオリジナルのカラー版
だったらなぁ、と思わずにはいられなかった。
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季節柄、高校野球の取材物で定評のある中村計さんの本を探していたら、似た名前の著者の本作にたまたま行き当たって読んだ。
図表を中心にパラパラ読んだ。
場所と時代は違っても、宗教の基本的なモチーフや布教のためのニーズは結構似たものが多いよう。
ID論のパロディである、「空飛ぶスパゲティモンスター教」までカバーしているのは笑えた。
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2023.02.03 なかなか手強かったが読み終えることができた。前提となる知識が無さすぎる為か、情報量を多く感じてしっかりとは理解できなかったと思う。宗教は難しい。世界各国の宗教には共通する部分も多い気がした。
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様々な宗教や信仰、思想を「図像」で串刺しにした本書。
「はじめに」にもあるように、モチーフごとの章立てになっているので、諸宗教を共通点から比較できる。フラットでクセがないから読みやすく、「図解 世界5大宗教全史」と一緒に手に取る機会が多い。
仏教図像やキリスト図像、シンボル辞典などの専門書は多数あるから、この書で気になった図像やシンボルがあれば、またそこを深めることはいくらでもできる。そこからさらに、成り立ちや宗教的意義を読み解くこともできる。
その前提として、手がかりとして、ガイドとして、本書を読んで、ここをもっと知りたい!を見つけることができる。
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簡単で短い、非常に読みやすい本。
新書ならではの軽さは相変わらず読むたび嬉しくなる。
世界各地に流布される様々なイメージ群について、各宗教の根本的世界観や教義等に触れながらシンプルかつ堅実に読み解いていく。
巻末にある付録も良かったです。
最高。
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本書は、宗教学者の中村圭志氏(著者と推定)が、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、神道など古今東西の諸宗教に共通して見られるシンボル、図像、建築、聖地といった視覚的・空間的な表象(イメージ)を手がかりに、それぞれの宗教が持つ世界観や思想を読み解いていく「宗教図像学」への入門書です。特定の宗教に偏らず、モチーフごとに章を構成し、読者を多様な宗教イメージの世界へと誘う「イメージ・トリップ」を目指しています。
図像学への誘い: 宗教は教義や聖典だけでなく、儀礼やシンボル、美術、建築といった「感性的な要素」を通して豊かに表現されます。本書は、これらのイメージを横断的に読み解くことで、各宗教の核心に迫ろうと試みます。小宇宙(人間)と大宇宙(世界)の照応といった普遍的なテーマにも触れつつ、宗教ごとの図像表現の差異(例:キリスト教の受肉像 vs イスラム教の偶像崇拝禁止)にも留意します。
シンボルの世界 (第2章など):
十字架: キリスト教の最も重要なシンボル。元はローマ帝国の刑具でしたが、イエスの受難と復活により、犠牲、贖罪、信仰の中心を表すようになりました。
法輪: 仏教のシンボルで、釈迦の教え(ダルマ)が転がり広まることを示します。八本のスポークは八正道を表すとも言われます。
卍(まんじ): 古代インド起源の幸運のシンボル。仏教では仏足石や寺院の地図記号にも用いられますが、ナチスのハーケンクロイツ使用により、西洋では複雑なイメージも持ちます。
その他、ゾロアスター教の有翼円盤、ユダヤ教のメノラー(燭台)、中国の陰陽太極図など、各宗教を象徴する図形が紹介されます。
開祖と聖者の物語 (第4章~第7章):
降誕: キリストの降誕(クリスマス)と仏陀の降誕(灌仏会、誕生仏の「天上天下唯我独尊」)の図像が比較され、創始者を持つ宗教の特徴が示されます。
受難と死: イエスの受難(エルサレム入城、最後の晩餐、磔刑)と釈迦の入滅(涅槃図、弟子たちに見守られる最期)は、それぞれの宗教の中心的な物語であり、多くの図像で描かれてきました。
復活: イエスの復活はキリスト教信仰の核であり、空の墓や復活後の顕現(疑うトマスなど)が描かれます。聖骸布も関連する聖遺物として言及されます。
聖者像: キリスト教の使徒(ペテロなど)や聖人、仏教の菩薩や十大弟子などは、開祖に次ぐ信仰の対象として、それぞれの属性や逸話と共に描かれます。
神聖なる存在の多様性 (第8章~第10章):
神々: 多神教(ギリシャ・ローマ、ヒンドゥー教など)では、役割や属性の異なる多様な神々(ゼウス、ヴィシュヌ、シヴァ、ガネーシャなど)が、しばしば人間的な姿や特徴的な持ち物と共に描かれます。神々は恵みをもたらすだけでなく、時に恐ろしい存在としても認識されました。
仏・如来: 仏教における悟りを開いた存在。基本的な姿(衲衣、肉髻、耳朶など)は共通ですが、印相(手の形)や持ち物(薬師如来の薬壺など)で区別されます。密教の大日如来は菩薩形、不動明王などは忿怒相で表されることもあります。
天使: 一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)において、神と人間を仲介する存在。セラフィム(熾天使)、ケルビム(智天使)、大天使(ガブリエル/ジブリール)など階級があり、多くは翼を持つ人の姿で描かれます。
聖なる空間とモノ (第11章~第17章):
供犠と供物: 神々への捧げもの。古代には人身御供も存在しました。祈りや瞑想といった精神的な行為も、神とのコミュニケーションの形です。
文字と聖典: 神聖な言葉を記した聖典(聖書、コーラン、法華経など)は、信仰の根幹であり、儀礼においても重要な役割を果たします。文字自体が神聖視されることもあります(イスラム教のカリグラフィーなど)。
聖地と巡礼: 信仰の中心となる場所(エルサレム、メッカ、伊勢神宮、祇園精舎など)。山や自然そのものが聖地となることもあります。巡礼は信仰を深めるための重要な実践です。
儀礼と道具: 宗教儀礼は聖なる空間を創出し、信仰を表現するパフォーマンスです。祭壇、聖像、曼荼羅、祭服、聖杯、数珠、教典など、大小様々な道具が用いられます。
塔と宇宙樹: 天と地を結ぶ象徴。ジッグラト、ピラミッド、仏塔(パゴダ)、ミナレット、ゴシック大聖堂など、高さを強調する建築物は、権力の誇示や神への接近を意図することがあります。
風景の聖性: 東洋の山水画のように、風景が単なる自然描写ではなく、精神性や宇宙観(気韻生動)を表現する媒体となることがあります。
超自然的な存在 (第18章): ドラゴン、リヴァイアサン、麒麟、阿修羅、妖怪など、神話や伝承に登場する怪獣や異形の存在は、自然の驚異、脅威、あるいは人間の内なる恐怖や想像力を映し出す鏡として、宗教図像の中で重要な役割を果たしてきました。
根源への問い (第19章、第20章): 世界の始まり(創造神話)と終わり(終末と来世)は、多くの宗教が探求してきた根源的なテーマです。創造神話は世界の秩序を説明し、終末論や来世観は死への不安に応え、倫理的な規範を支える役割を果たしてきました(最後の審判、輪廻転生など)。
本書は、図像という具体的な「かたち」を通して、諸宗教の奥深い世界への扉を開きます。専門的な知識を分かりやすく解説し、宗教に対する固定観念を解きほぐしながら、人類が育んできた豊かな精神文化への理解を深めることを可能にする、刺激的な入門書です。