紙の本
「ニュースとは何ぞや」を解説
2021/09/27 20:35
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はかつて新聞社に記者として勤務し、現在はフリーランスライターとして活動しています。
当書は著者のこれまでの記者・ライター活動を振り返りながら、ニュースの文章の作り方など、「ニュースとは何ぞや」について解説した1冊です。
新聞やネットでの記事を見る目が、当書を読めば変わると思います。記者・ライター側の立場が理解でき、実に勉強になりました。
紙の本
マスゴミ
2021/10/08 16:13
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版界の自称ライターが、プロだからこそディティールの罠にはまり込むことや感情刺激競争は分断をも加速させることを憂いながら、ライターとしての良いニュースやニュースの世界の普遍的基本について熱弁している書。
電子書籍
ニュース
2023/04/09 17:01
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投稿者:タタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞も最近は読んだりもしていないから、ニュースを知る媒体の変化に驚くことが多く、興味深かった本でした。
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今年の6月22日に旭川医大の学長解任問題を取材していた北海道新聞の入社3か月の新人記者が建物侵入の疑いで逮捕された事件がありました。当の新聞社が早々に実名を公表した割に社内指示系統については不明なところもあり、いま新聞記者であることの辛さを示す事件だったと感じています。(三ケ月経って、いまどうなっているか…)そもそもすべての情報がネット上ではタダ、と思われている(?)時代に取材のコストとリスクを誰が持つのか?取材の主体である記者の育成を誰が担うのか?というのは大きな社会的テーマだと思っていたので、新刊広告で本書の題名に誘われるようにすぐ購入しました。ただ書名が「ニュースの未来」じゃなくて「ジャーナリズムの未来」だったら手を出さなかったかも。ジャーナリズムにはある種の保守的権威主義を感じるけど、ニュースにはYahoo!ニュースだってスマニューだって含まれるから、かな。いよいよGoogleニュースショーケースもローンチされたし。実際、著者は毎日新聞社に入社し、BuzzFeedに移籍し、現在はフリーライターになっているという、典型的なキャリアの人です。彼がそれぞれの場所で何に悩み、何に可能性を感じたか、が、まさに本書の内容となります。自らが地に足の着いた取材を重ねた経験によるストーリーなので、また新聞記者らしくわかりやすい整理になっています。そういう意味では「ニュースの未来」のイメージはなんとなくつかめるのですが、冒頭に挙げた北海道新聞の新人記者の問題を考えると難しいものがあると思います。今日もすべての報道が自民党総裁選の候補者をスポーツ記事のように取り扱うものばかり。その奥にある日本の争点は顕在化されてきません。この問題はニュースの発信者だけでなくニュースの受信者であろこちら側の問題でもあるかもしれませんね。
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ネットではPVを稼ぐために見出しは強いが読み終わる前に「なんだこれ!」と捨て台詞と共にページを離れたくなる『ニュース』が散見されるにつれ(人それぞれ欲する物が違うので、それが悪いという意味ではない)
情報発信者や著者を確認してからページを開くようになってきた
そしてこの本を買ったのはTBSラジオ、澤田記者のツイートしていたからである
自分の中で積み上げられた澤田記者への信頼が購買意欲となり、また新たな信頼できる人物を知ることができた
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報道写真に関わる人間として「ニュース」写真とは何かを考えたいと思った。
参考になりそうな教科書はSochi Project の写真集。Rob Hornstra & Arnold Van Bruggen: The Sochi Project: An Atlas of War and Tourism in the Caucasus https://www.amazon.co.jp/dp/1597113344/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_1WEBFRJ6K3BWC2RXV272
五輪開催が決まったソチ周辺を舞台に2009年から約5年取材。ライターとフォトグラファーのコラボについても考える材料になる。
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おもしろく読めて、一気に読了した。
既存メディアには停滞、衰退といった言葉がついてまとうことが多くなった気がする。わたしも同様に思うことが多い。しかし、著者から見れば、まだまだ希望はあるし、努力や工夫の余地はある。古い考えに凝り固まった層より、著者の世代に期待したいと感じた。
これは発信する側が課題をしっかりとらえるべきという話とともに、受け手であり時にSNSで発信する側にも回れる私たち消費者への問題提起だと感じた。ツールは変わってもいかに伝えるか、分かってもらうか、という根底は変わらない。この辺りも本からの気付きだった。
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社会の広がりを意識した良いニュース、フェイクニュースと科学ニュースの違い、昔のニュースでもインターネットでは新しいストック情報となる等、興味深かった。
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Twitterで話題に挙がっていたことから興味持ち、購入。
大手(毎日)→ネットメディアへ移っても、ネットメディアもまた大手と同じような道に陥ったりする。著者の葛藤する様子が伝わるとともに、感情に訴えるタイトルや速報を出したところ勝ちな点というのは、凄く分かる感じがした。
著者が挙げた良いニュースの条件というのも、個人的に納得感あった。確かにそのような記事増えると、またニュースは面白くなると思う。
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新聞記者からネットニュースに転身した著者が、良いニュースについて考察した良書。旧メディアと新メディアへのバランス良い目配りが光る。
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とても面白かった。物語性を持たせたニュースは、読み手の力も問われるなと感じた。テレビのニュースがアナウンサーが読み上げるものからキャスターが語る時代になっていったように、文字媒体のニュースもより書き手の顔が浮かぶものへと変化しているように思う。
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SNSは種全体に情報発信する事で、本能として備わっている、物語を紡ぐ欲求。例えば、秘密話を共有したいとソワソワするような欲求を満たしてくれる。そうした人間本能に根差した新たな仕組みを見れば、本著で書かれる「巨大なデジタルプラットフォーム」を基盤にした「市民メディア」の実現はあり得たかもしれない。しかし、著者が言うように、その実現可能性は低い。
本題にされる「良いニュース」に対して、これら市民メディアのクオリティが落第点だという原因が確かに大きい。プロフェッショナルである著者が記載するニュースの基本型である三点。速報、分析、物語。仕事としての取材と原稿。とりわけ、市民とプロのクオリティの差は、速度で引けは取らないものの、取材と分析において圧倒的な差があるだろう。事件に深く関係する人が、敢えて無料のSNSで情報発信し欲を満たそうとするインセンティブは働かない。物語を集団で紡ぐ欲求は、自身の生存を繋ぐ欲求の次に来るからだ。情報は金で売る、あるいは、身の危険を回避する。
しかし、斯様に市民メディアからマスコミの領域は守れるだろうが、PVを稼ぐだけなら、大衆向けに低品質なニュースを流し、そのサイクルでもって情報産業全体が劣化していく恐れはある。新聞は読まないが、スマホは見る、非知識層のニュース界への読者としての侵入だ。ただこれも、元々文章を読むインテリ層は市場規模として維持されるため、その階層の知識欲をターゲットにする事で今のメディアの分担が成り立っており、下品なニュースの「稼ぎシロ」が無尽蔵に広くなる事はないだろう。両立できる。これらは私見だが、救いである。
一人の口から真実のニュースを語る事は難しいが、複数のニュースを咀嚼する事で、自分自身の脳内には、より真実の輪郭を描く事は可能だ。ならば、良いニュースとは。一人ひとり、それぞれのメディアに対し、違うニーズで接して良いものだろう。
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ニュース記者としての個人的な体験による、ニュースの原則がある。ニュースの原則の本を読んでその対比を述べてくれたら少しは卒論に役立ったのかもしれない。しかし、ニュース記者になりたい人にとっては一つの体験記としてやくだつであろう。
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インターネットメディアの普及の中で「ニュース」を巡る環境が大きく変化している。私達の暮らしに必要なニュースとは何なのか。良いニュースはどのように今後どのように社会に送りだされていくべきなのか。ニュースの本質を考えるための一冊。
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こんな思いを持って文章を書いている人がいるって嬉しい。
色んな葛藤が、キャリアの中であったんだろうな。