紙の本
素敵に歳を重ねる優佳さんが魅力的!
2021/11/03 07:08
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
石持浅海さんの「碓氷優佳シリーズ」第6作。秋の夜長にぴったりのミステリーでした。芳野の視点で語られるので、読者もその場で優佳の言動を見ているような気持ちになります。スタート時は美少女として強調されていた優佳ですが、ミステリアスさを増しつつ素敵に歳を重ねているようですね。次作も楽しみです。
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犯人に近い人間の思考
2021/11/01 20:48
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
仲間の集まりに殺意を持った一人がいます。そして、そのことを知ってる人も。
殺害方法を犯人の行動を観察しつつ考えていく内に、その完ぺきさに戦慄しますが、なぜか絶妙なタイミングで邪魔が入ります。
もちろん邪魔をするのはクールビューティ碓氷優香。
真相が明らかにされると、善意と悪意の表裏一体が浮き彫りとなります。
本当に殺意を持っていたのは誰か?
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
偶然が重要な要素のストーリーです。優佳が、からむことになったのも、その一つといえばそうで……。でも、なんか腑に落ちないのは、フツー、殺人犯すのに、人目のあるキャンプ場選ぶか?その計画を、被害者の知人に打ち明けるか?
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碓氷優佳シリーズ。もう何作目になるんだろうか。
今回は優佳の人としての感情が薄いというか、クールというかそーゆー部分が比較的少なて、優佳が苦手な私としては読みやすかった。
ことごとしれっと、計画を潰す様はなかなかだった。
けども、芳野にしても奥津にしてもほのかにしてもちょっと気持ち悪いなぁ。
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目線は殺人予定を告白された男。予定を聞かされただけで具体的な計画は知らない。
どうやって彼は殺そうとするのか、場面場面で思考実験する。
ハウダニットだけをリアルタイムで実施している。計画もよく考えられており一つ一つでミステリーが書けそうなくらい面白い。最後は叙述ミステリーのようなスッキリとした読了感だった。
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①なぜ視点人物がこいつなのか
②三原は奥津をどうやって殺すのか
③芳野はどういう展開を望んでいるのか
④優佳は三原の殺意をどうやって知ったのか
⑤なぜペグは残っているのか
⑥君が護りたい人は
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碓氷優佳シリーズ。
殺人の計画を三原から打ち明けられた弁護士の芳野。
殺人の決行はキャンプ場。
三原が思いを寄せる歩夏は、中学生の時に両親を亡くし、成人となるまで後見人を務めていた20歳年上の奥津と婚約をした。
三原は奥津が歩夏に強制的に関係を迫ったと思い込み、彼を殺す決意をする。
キャンプに参加するのは、芳野、三原、歩夏、奥津の他、奥津と共に両親を亡くした直後から歩夏の面倒を見ていた小春とその友人の優佳など。
果たして、三原はいつどのように奥津を殺すのか?
殺人の計画を打ち明けられた吉野の目線から描かれるので、読んでいるこちらもハラハラドキドキする。
そして、ずっとシリーズを読んでいるファンからすると、出番のほとんどない優佳の存在も不気味。
最初に殺人が起きると宣言し、その手段を推理しながら、物語を進めていくのは、なかなか新しい手法で面白いと思った。
優佳の推理がラストで明かされるが、ここは少し強引な部分も…
しかし、初登場の時は横浜の女子高生だった優佳も30代。舞台も自分の地元の茨城に変わり、時の流れを感じる。火山学者と紹介されているが、普段は何をしているのやら…
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探偵モノなのに探偵目線で語られないという不思議なシリーズ。
寡聞にして未読ですみません。でも第一弾の『扉は閉ざされたまま』から順番に読んでみたいと思わされる。
探偵碓氷優佳が出てきて初めて、ここまで読んでくる間の自分の立ち位置がぐらりとズレて別の水平線が見えてくる。
三原の視点で見ていた世界から全く別の世界へ。そしてその裏側を勝手に想像していた自分のいやーな部分を突きつけられるような。
歩夏、奥津、芳野、そして三原。四人の中にあった本当の気持ち。
人が隠そうとしている、自分でも気づかない本当の気持ち。「君が護りたい人は」というタイトルにそのすべてがつながる。
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碓氷優佳シリーズとしては約4年ぶり、石持浅海作品としても約2年ぶりの新刊である。200pに満たないお手軽な長さ。何だかんだで手に取ってみる。
毎回、たまたま事件現場に居合わせた優佳によって、すべてが白日の下に晒される。人間味を感じさせない優佳という探偵役は今回も健在だが、シリーズ過去作品と一味違った展開が読みどころだろう。この結末にはそれなりに感心してしまった。というより苦笑したが。
ある理由から、中2で両親を亡くした成富歩夏の後見人になった奥津悠斗。それから10年、20歳差の2人は結婚することになった。歩夏と同年代の三原一輝は、奥津を許せななった。囚われた歩夏を自分が救い出さなければ。
奥津の友人である弁護士、芳野友晴に自らの殺意を告げた三原は、2人の入籍前に実行を決意。三原も具体的計画は聞いていないが、積極的に止める気もない。失恋した上に相手がおっさんだった三原の落胆はわからなくもないけどさ、殺害を決意する方も止めない方もどうかしてるぜっ!
しかも、皆が集まるキャンプで実行するのだ。いいねえ、これぞ石持作品だよ。とはいえ、事故に見せかけた殺害など容易ではない。何しろメンバーには優佳がいるのである。優佳が参加することになった経緯は、いちいち説明しない。
んー、三原なりに必死に考えた計画なんだろうけども、手作り感があるというか、ほのぼのしていて緊迫感がない。優佳は沈黙したままで存在感がない。もっとも、このような展開では、優佳が前面に出ようがないのだけど。
なんとまあ、浮かばれない結末であることよ。平然と言い放つ優佳。ようやく優佳らしい冷徹さを発揮したか。こうなったのはあくまで偶然であり、ここまで計算していたわけではないよね? こうなっても仕方ないとは考えていたかもしれないが。
そして、タイトルに込められた意味とは。最後の一文を、どう解釈するか。
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奥津悠斗は後見人として、友人夫婦の遺児・成富歩夏の成長を見守る。二十歳も離れている二人だが、やがて婚約。歩夏に思いを寄せる三原一輝は、奥津を殺して歩夏をその支配から助けようと決意し、奥津の友人・芳野に見届けることを依頼する。しかし、犯行を計画しているキャンプに、ゲストとして参加した碓氷優佳により、三原の計画は狂っていく。
小春と優佳の友情が続いているのは面白い。奥津はどうみてもいい人っぽいので、首を傾げながら読み進めて納得。
優佳の内面が描かれないので、(最後に行動について本人の口から説明されるが)クールビューティさが際立っている。ただの親切ではないと読んだ芳野は自負するように頭がいいのだろうが、ラストは副産物か、意図したところか。優佳はわかっていて放置しそうである。
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周到な計画。何重もの罠。
強固な殺意を阻むのは、故意か、偶然か。
容赦なき読み――名探偵・碓氷優佳。ベストセラーシリーズ最新刊!
成富歩夏が両親を亡くして十年、後見人だった二十も年上の奥津悠斗と婚約した。高校時代から関係を迫られていたらしい。歩夏に想いを寄せる三原一輝は、奥津を殺して彼女を救い出すことを決意。三原は自らの意思を、奥津の友人で弁護士の芳野友晴に明かす。犯行の舞台は皆で行くキャンプ場。毒草、崖、焚き火、暗闇……三原は周到な罠を仕掛けていく。しかし完璧に見えた彼の計画は、ゲストとして参加した碓氷優佳によって狂い始める。見届け人を依頼された芳野の前で、二人の戦いが繰り広げられる――。
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碓氷優佳、今回もさりげなく怖い。バーベキューに参加した彼女が何をしたのか、わかる人にしかわからない。わからない人にとっては、単なるメンバーの知り合いで今回だけ参加した人ということになる。それなのに、しっかり殺人を阻止してしまう。とは言え、誰も死ななかったかと言えばさにあらず。まさかそこまでタイミングを計ったとは思えないが、ぜっていにないとは言い切れないところが、敵に回したくない所以である。相変わらず、計り知れない女性である。そして、それこそが彼女の魅力でもある。ただ、今回の殺人計画者が、彼女と対決するには力不足だった気がしてしまうのは、わたしだけだろうか。ハラハラドキドキそしてほっと息をつくという目まぐるしい一冊だった。
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碓氷優佳シリーズの新作。このシリーズは毎回楽しみにしているのだが、今回も引き込まれてしまった。
本作は、殺人の見届け人を頼まれた芳野が語り部。奥津を殺そうとする三原の犯行を想像し想定しながら現場を目撃しようとする過程が描かれる。これがまた面白い。こうなのか、いやこれでは無理だ、それならばこうか?たしかにその方法の可能性が高い!なんて思考を読み進めていく感じ。
そしていよいよ!というところで優佳の登場。さりげなく犯行を阻止していく。本シリーズを読んでいた人間であれば、優佳が三原の殺意を感じ取っていることがわかるので、最後の謎解きを心待ちにしてしまう。でも、三原の動機が薄いのもいつもの感じ。それでもこのシリーズのファンをやめることはできない。
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碓氷優佳シリーズ。思いを寄せる女性が二十も年上の男と結婚することになり、彼女を「解放」するためにその男を殺そうと目論む三原。殺意を打ち明けられ、その犯行を止めることなく見届けることにする芳野。犯行の舞台になるキャンプ場で、三原はいったいどんな手段を使って殺人を実行するのか。息詰まるようなサスペンス感が溢れるミステリ。
三原がいかなる手段を用いようとするのかを考察する芳野の視点から描かれた物語。自らが疑われることなく、できれば事故に見せかけて相手を葬る方法にはどんなものがあるのか。キャンプ場ならではの要素を取り入れた完璧ともいえる計画は、なるほど見事です。なのに優佳によって阻止されてしまうその計画……何も知らなければ偶然のように見えますが。優佳だもの。わざとだよね、これ? 三原にしては忸怩たる思いでしょうね。ほんの少し同情しないでもありません。
犯行計画がどうなってしまうのかも気になるけれど、優佳が一体何を考えているのかも気になるところ。彼女の冷徹さも相変わらずで、そして(いい意味で)すっきりしないこの結末も印象的でした。
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読みやすいが、登場人物が多くない分オチが読めてしまう。流石に胸の内までは読みきれなかったが、割と予想通りの展開…
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殺人の決意は知っているけど手段は知らないという主人公が、その方法を推理していくのが面白かった。
今回も優佳の冷徹さが怖い。「因果応報」とか、恐ろしいこと言うし。小春との仲がまだ続いていることが少し意外。