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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.4
- 出版社: 日本評論社
- サイズ:19cm/194,4p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-535-78628-8
紙の本
光るクラゲがノーベル賞をとった理由 蛍光タンパク質GFPの発見物語
2008年ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士が発見した光るタンパク質。気鋭の若手研究者がその秘密を解き明かし、「光る生き物」の生態からがんや脳研究の応用までをやさしく紹介...
光るクラゲがノーベル賞をとった理由 蛍光タンパク質GFPの発見物語
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商品説明
2008年ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士が発見した光るタンパク質。気鋭の若手研究者がその秘密を解き明かし、「光る生き物」の生態からがんや脳研究の応用までをやさしく紹介する。宮脇敦史博士のインタビューも収録。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
「私たち自身、過去に科学の本を読んで生命科学に魅せられ、今の研究を始めるきっかけとなりました」とあとがきに書いている執筆者である若手研究者の皆様、この本は充分、次の若者への生命科学の面白さ、意味を伝える本になっていると思いますよ。
2009/06/01 17:46
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年のノーベル化学賞がどんなものにあたえられたのか。オワンクラゲと光る生きもののイメージばかりが記憶に残っているかもしれませんが、この本はとても要領よく、その意味を解説しています。若い研究者たちが等身大の言葉で説明してくれる、カラフルな生命科学の世界です。
どんな光る生き物があるか、光ることがどんな役割をしているかなどの簡単な話からはじまり、蛍光の原理やエネルギー論など基礎的な知識の説明までをはめ込んで盛りだくさんですがコンパクトにまとまっています。実際に生き物を光らせるための「いわゆる」バイオテクノロジーの手法の説明もあります。ちょっと難しいと思う方もあるところでしょうが、よくわからないまま使った経験者には「ああ、そういうこと」とためになるところかもしれません。実際の研究をしている方たちが「こういう風に理解してきました」ということを書いてくださったからでしょうか、適切な説明がわかりやすかったです。
巻頭カラー頁には、何色もの色素や、何色にも染め分けられた脳細胞の写真が載っています。Brainbowというネーミングをオヤジギャク、と切ってしまう文章も小気味よいですが、「なぜそんなに沢山の色が必要なの?」「どうして染め分けできたの?」がきちんと理解できる文章でした。
ノーベル化学賞を受賞した3人の科学者それぞれの功績の説明も、ポイントが捕まえやすい文章なので、「なぜ化学賞?」というところも納得、です。「生きたままで、見たい細胞、物質を光らせる」。そのことの意味、応用も楽しく説明してくれます。光るお魚やネズミがつくりたいから、開発したわけじゃないんですよね、あたり前ですが。がん細胞が、神経細胞がどう動きどう反応しているかが「生きたまま」で追いかけられる。今後の進展に期待が膨らむにちがいありません。「カエデ」や「ドロンパ」などの日本語名の蛍光物質が大きな発見の論文に出てくるだけでも、なんだか楽しくなりませんか。これらの色素についても、楽しい説明があります。色素の説明に使われているキャラクターも「カメレオン」という名前の色素から考えられたりしたのでしょう、楽しい絵です。
ノーベル賞受賞の光があれば影もあるもの。そんな「影」エピソードもコラムで挿入されています。エピローグの、沢山の開発をし続けている宮脇博士のインタビューなどは、これから研究を目指す人には楽しい叱咤激励にもきこえるかも。どちらも、これから研究者を目指す人には読んでおいて欲しい、と思います。
2008年秋の受賞から数ヶ月、タイムリーさを逃さないためにも、と忙しい研究スケジュールをぬって、執筆者の方はなれない文章を書かれたこと、と想像します。「私たち自身、過去に科学の本を読んで生命科学に魅せられ、今の研究を始めるきっかけとなりました」とあとがきに書いている執筆者である若手研究者の皆様、この本は充分、次の若者への生命科学の面白さ、意味を伝える本になっていると思いますよ。
こうなったら、毎年ノーベル賞の解説本を出されてはどうですか、新しい「若手」にバトンタッチしながら。
紙の本
分かりやすいです
2015/07/15 00:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は生物発光に関する章と、ノーベル賞を受賞した3人の研究者を軸としたGFP開発秘話の章と、その後の応用研究を紹介した章に分かれています。
大学院生や若手研究者が中心になって編集しただけあって、何となくGFPについて調べてまとめた課題レポートのような分かりやすい構成・文章・図説になっています。
GFPについて手っ取り早く知りたい人に最適です。