紙の本
こども食堂
2021/02/13 23:51
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供食堂を舞台に淡く駆け抜けた中学生男女のひと夏の記憶の形見。食事の無料提供への意外な面での困難さ、利用者側の複雑な思いの表現がとても痛々しくて胸が詰まった。題材は重いが二人の空気感がとても穏やかで、端々に織り込まれたユーモラスな会話が印象的
紙の本
こども食堂のお話
2020/08/16 11:39
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なのですね。このコロナ禍で、少しその存在が知れ渡りましたが、あいにく自粛に対応して、閉鎖しているところや、営業時間が短くなったりしていて、本当に必要な子はどうしているのか心配になりました。
また、こども食堂に救いを求めにいけないネグレクトの子は、自粛期間中どうしていたのか?給食調理員をしている身としては心配でした。
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おいしい
2021/11/08 15:52
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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで思ったことは、 子どもたちにはいつもおなか一杯食べさせてあげたいなあということです。話の展開がどんどん進んでいくので、一気に読んでしまいました。この作者の次回作に期待してしまいます。
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後を美談で終わらせるために、最初か途中で幸せじゃないネタを入れてくるんだよね。
いじめとか、身近な人の死とか事故とか。
今回は虐待も。
で、ちゃんと回収しないまま途中端折って、最後はハッピーエンド。
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今回のテーマはこども食堂。
食堂を営んでいる家の子、心也。それと、そのこども食堂に通う夕花。夕花にはそこへ通わざるを得ない事情があり…
義父虐待され、ついに耐えられなくなった夕花に付き合って、つかの間の逃避行をする二人。淡い初恋に近い関係が初々しくて可愛かったけど、現実は中学生。心也の父が大らかで、本当にヒーローの様な人だったのが救いでした。
視点が変わり、どう絡むのかドキドキしましたが、やっぱり森沢さんらしい温かなストーリーで、読了感は爽快でした。
食堂は形を変えて受け継がれていた事にジーンとしました。
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こども食堂に、こういう偏見があるとは思いもしませんでした。なぜ偽善者なの・・・本当に分からなかった。二人が抱える苦しみがとても辛かった。子供たちの偏見はまだ分かっていない部分があるからこそ、とても残酷。二人が再会したラストは涙がこぼれました。色んな悲しみが描かれていたけれど、最後は優しい終わりでほっとしました。#NetGalleyJP
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父親が経営する食堂で子ども食堂を開く。
同級生が食べにくる。
やっぱりいろいろと考えてしまうのかなぁ。
そんなこと思いもしなかったけれど。
自分がどうやっても世界が変えられそうにない
あまりにも無力な中学生が主人公。
でも、愛をもって接してくれる人はいるし、
それがわかっていれば 道は開ける。
2人以外の子どもたちがどうなったのか知りたくなった。
貧困家庭の問題はとても根が深いのだなぁと気付かされた。
ラストにとても救われた。
森沢さんらしい辛いけど優しい作品でした。
私的にはここ2,3年の森沢作品の中ではダントツ一番。
おすすめです。#NetGalleyJP
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森沢さんの作品はいつも心温まりそしてほろりとさせられて、
明日への希望が見えて元気がわいてくる作品が多くて
好きなので何冊も読んでいますが、
今回もじーんと心が温まる余韻になりました。
父親が貧困家庭の子供たちに無料で食事を提供する
子ども食堂を営む。
そのオーナーの息子が同級生から「偽善者」と言われて
いじめられてしまう。
その子ども食堂に以前から気になっていた同級生の女の子が
通い、子ども食堂を舞台にして様々な問題が生じて、
その困難を乗り越えて奇跡が起こるという物語。
こんな安易な物語ではなく、
子ども食堂においてはまさか「偽善者」と呼ばれている
なんてことが起きているとは思ってもみませんでした。
大人の視点から考えてみるとどんなに有難いことを
しているのだろうと感謝しか考えられなかったですが、
子供の視点から考えてみると自分が貧乏ということが
他の子供たちに知れてしまったりするのが恥ずかしいと
思ったり、思春期ならではの発想からそんな言葉が
発せられてしまうのかとも思ってしまいました。
オーナーの息子も同級生の女の子も育っている
環境は違うけれど、それなりに辛かったり悲しい
事がある二人であるせいか、初めは少しよそよそしい態度で
あっても根本的に心の優しい二人であったからこそ、
新聞係りになり自然と仲良くなって、
いつの間にかお互いの悩みを聞いてあげたり、
そして遠い海辺の町へと行くことが出来たのだと思います。
これがまっすぐで純粋な気持ちであったから、
またオーナーもその気持ちに任せて許せたのだと思い、
オーナーの子供に対する気持ちや愛情も粋だと思えました。
子ども食堂を舞台にして子供の貧困、暴力問題、
いじめなどが取り上げられていて読んでいて
とても胸の痛くなる思いにさせられ、
子どもを取り巻く環境の大切さをまた新たに
考えさせれた気がします。
息子の心也と同級生の女の子夕花と
ゆり子で基本的に物語が進んでいきますが、
心也と夕花は同時進行していくのですが、
ゆり子は違う場所、時間で進んでいくので、
これがどう交差していくのがとても気になっていましたが、
ラストになってこんな素敵な交差になっていくのに
納得してしまいました。
それと同時に大きな感動と幸せ感が増して
大きなプレゼントを貰えたような気持ちになり
とても嬉しい気持ちになりました。
森沢さんらしく「人生を楽しく生きるのが大事」というのが
この作品の中でも表れていて、オーナーの言葉にもあった
人生の幸せってのは、学歴や収入で決まるんじゃなくて、
むしろ、自分の意思で判断しながらいきているかどうか
で判断されるんだって。という言葉が心に響きました。
それぞれの登場人物の心理描写が細かく描かれていて、
誰もが優しい心を持った人達ばかりで、
これで心も温まりますが、読了後にタイトルの
「おいしくて泣くとき」という意味の奥深さが
さらにじんわりと胸に沁みて温かい余韻にいつまでも浸れました。
最後の最後までしっかりと読んで感動を
味わって欲しい作品です。
それにしてもこの作品に出てくる
特別な焼うどんが食べてみたくなります。
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自分が苦しんでいるとき、必ず誰か周りの人が支えてくれるということを教えられました。
こども食堂を舞台にほっこりとした作品かなと思っていましたが、それとは裏腹に、読み進めていくと重い話が次々とやってきて、正直暗い気持ちになりました。しかしそれと同時に周りの人たちが支えていく希望のある方向へと進むので、応援したくなる気持ちにもなりました。一つ一つの文が的確に次の行動へと進むので、頭の中で想像しやすく読みやすかったです。気が付いたら、あっという間の量を読んでいたことに驚きでした。
基本的には、3人(心也・夕花・ゆり子)の視点で物語は進みます。2人(心也と夕花)は同じ場面を交互に進行するのですが、もう1人は違う場所、違う場面で物語は進行していきます。後半まで2つの物語は、平行線を辿ったままなのですが、それが合わさった瞬間、大きな感動を生みます。なるほど、そうゆうことだったんだと思わず思ってしまいました。
丁寧にデリケートに登場人物の心理描写が描かれていて、優しい空気感が漂っていました。
読み終わった後に題名の「おいしくて泣くとき」という言葉を見直すと、ジーンと深く胸に突き刺さりました。
ぜひ、最後には驚きの展開、感動が待ち受けているので、最後まで読んでみてください。
焼うどん食べてみたくなりました。
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プロローグの病院の場面からの、
貧困家庭、いじめ、虐待‥
目を逸らしたくなるような重いテーマの中、飲食店にまつわる2つの物語が同時進行していく。
どうなるんだろう‥どこかで混じり合っていくのか‥
生きていれば必ず良いことは起きる。
偶然⁈いや、必然だ‼︎
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読み終わった感想は「森沢さんに騙された」でした。
一見交わらないような二つのストーリーが同時進行で語られ・・・・ていなかった(笑)
ほっこりしてください。
一つ気になるのは武闘派の彼はどうしたんだろう?
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「大衆食堂かざま」と「カフェレストラン・ミナミ」の2つの子ども食堂を軸に物語は展開していく。2つの子ども食堂がどんな関係で物語は終わるのか?気になりながら我慢して読んでいくと、最後の最後に奇跡の展開が待ち受けていた。
思わず涙が出る感動の物語でした。森沢さんの小説って心が洗われる。
印象に残った文章
⒈ 人の幸せってのは、学歴や収入で決まるんじゃなくて、むしろ「自分の意思で判断しながら生きているかどうか」に左右されるんだって
⒉ あまりにも心が苦しくなったときは、深呼吸をするの
⒊ だって、主役は、最後に登場するものでしょ?
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貧困家庭の子どもたちに無料で「こども飯」を
提供する「大衆食堂かざま」。その店のオーナーの
息子、中学生の心也は、こども飯を食べにくる
幼馴染の夕花が気になっていて…。
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こども食堂がテーマ。
DVや貧困など重くなりがちな社会問題が取り上げられているけど、森沢さんらしいほっこりする表現、例えば夕方をパイナップルのような…で軽やかさもあって久しぶりに清々しい気持ちになった。
石村の生立ちやその後が気になった。
永遠のサッカー小僧の著者だけあって前十字靭帯断裂の描写はさすが。憲剛もリハビリから練習復帰してる最中でリンクしてた。
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読み終わった直後、「温かい展開になったお話だったなぁ」と、とてもいい気分になり、就寝前だったので、心地よく眠りにつきました。
貧困家庭の子供達に無料で食事を提供する「こども食堂」。
主役である心也と、心也の父がこども飯のサービスを提供している「大衆食堂かざま」に、時々やって来る幼馴染みの夕花との、二人の視点での話と、そしてもう1つのこども食堂「カフェレスト・ミナミ」のママさんであるゆり子の視点からと、2つの『こども食堂』を舞台に、同時進行で物語が進んでいく。
最初、この2つのこども食堂は何か関係があるんだろう・・・と、あまり気にせず、それぞれの話に没頭しながら読み進めていたけれど、この2つの話が繋がったとき、思わず読んでいる顔がほころんだ!「すごい・・・なんていう温かい奇跡なんだろう」って。
まだ中学3年生である心也と夕花の無力さに、胸が少し痛くなり、二人の逃避行に切なさを感じながら読んでいましたが、あの逃避行を最後に別々の人生を歩むことになった二人が、とても幸せになっいたことに、心から良かったって思った。何より夕花が、最低な獣以下の義父から解放されていたことに、凄く安堵した。
石村くんも幸せになっているといいな。
心也の亡くなったお母さんの「人の幸せってのは、学歴や収入で決まるんじゃなくて、むしろ『自分の意思で判断しながら生きているかどうか』に左右される」っていう言葉が、胸の奥底に響き、とても印象に残った。ずっと覚えておきたい言葉です。
心也の家である「こだま食堂」が、「偽善者」などと心ない言葉をむけられたりすることに、フィクションとはいえ、実際にこういう事があるんだろうと思うと、やるせない気持ちになりました。
でも、そんなやるせない気持ちも晴れ渡る、最後は心がぽっかぽかになるお話でした。