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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.7
  • 出版社: マガジンハウス
  • サイズ:20cm/221p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-8387-1694-X

紙の本

ざらざら

著者 川上 弘美 (著)

あたしはスープをたっぷりとスプーンにすくって、そろそろと口にはこんだ。スープは熱くて、少しだけ泣けた…。愛しい風が吹きぬける、珠玉の短篇小説集。『クウネル』『プロジェクト...

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ざらざら

税込 1,430 13pt

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商品説明

あたしはスープをたっぷりとスプーンにすくって、そろそろと口にはこんだ。スープは熱くて、少しだけ泣けた…。愛しい風が吹きぬける、珠玉の短篇小説集。『クウネル』『プロジェクトF』等に掲載したものをまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

ラジオの夏 7-16
びんちょうまぐろ 17-24
ハッカ 25-31

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みんなのレビュー94件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

川上問答

2006/08/12 23:27

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 前略 川上弘美様
 わたくし、あなた様の作品を大切に読まさせていただいている、五十一歳の男性です。大切にと書きましたが、あなた様が芥川賞を受賞されました『蛇を踏む』はもちろん読みましたが、実際私の読書歴の中であなた様が大切な場所を占領なさったのは名作『センセイの鞄』からであります。あの作品の、なんと心地よい読後感であったことでしょう。正直申し上げて、あの作品の再読が恐くて、いまだにできないでいます。あの作品を読んだあとの心の奥深いところの震えが次こなかったらどうなるのか、私にもわかりません。しかしながら、あの作品のあと、あなた様は間違いなく私にとってたいそう大切な作家になりました。
 では、私にとってあなた様の何が大切なのか、ということであります。実は私にもわからないのです。というか、うまく表現できないのです。ひとつの物語が生まれる。それをたくさんの人が読む。そして、たくさんな人が、その作品の良さを、たくさんの言葉をもって表現する。でも、あなた様の作品はそんな表現を拒んでいるかのようです。あなた様の『ざらざら』でもそうです。どれほど多くの川上弘美愛読者がこの本を読まれたことでしょう。それなのに書評がほとんど書かれないということはどうしてでしょう。そこにあなた様の不思議な魅力があるのではないかと推測しています。
 それは、あなた様の作品が書評という行為を拒絶されている魅力といってもいいかもしれません。書評を書いてみるなら書いてみてもいいけれど、それがすべてではないんだよ。そんなふうにあなた様の作品が云っています。どうして「よかった」「感動した」だけではいけないのでしょう。どうしてたくさんの言葉を弄してまで書評を書かなければならないのでしょう。あなた様の作品は常にそういい続けています。言葉が紡がれる。あなた様の作品をいつもそのようにしてあります。そんなきれいな言葉の紡ぎにどのようなしかめっ面の書評も似合いません。
 「あいたいよ。あいたいよ。二回、言ってみる。それからもう一回。あいたいよ」(39頁・『コーヒー・メ−カー』)何を、どのように書けば、この文章にふれたその時の自分を表現できるのでしょうか。
 川上弘美様。あなた様の作品は私には手ごわすぎます。いいえ、そうではない。あなた様の作品こそ本を読むということの本当の意味を教えてくれているのかもしれません。素直に、心から「よかったね」といえばいいんだと。

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紙の本

なんでこの小説を、エロ本だと思ったのかなあ。普段の願望が出ちゃったのかなあ。でも予想と内容は違っても、お話はどれも面白い

2006/09/11 20:36

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんでこの作品集をエロイものと思い込んだのか。自分の中にそれを願う気持ちがあったのかもしれませんね。カバーデザインはシンプルというよりは素朴、というか愛らしいというものです。色合いが柔らかくて、それにいかにも手描きの小さな模様がついた感じです。装丁は有山達也。
23の作品が収められています。データ的なことを最初に書いてしまえば、「プロジェクトF」に載った「パステル」、「Lios Crayon」に載った「淋しいな」、「野生時代」に載った「えいっ」以外は「クウネル」に2002〜2006にわたって載ったもので、読んだ印象は、掌編というよりは短編が正しいのでしょう。
3年も付き合ってきた、どちらかといえば好きなタイプでもない和史と奈良に旅行して「ラジオの夏」
年間、黒田課長と不倫してきたあたしの緩やかな迷い「びんちょうまぐろ」
子供の頃、兄と行った床屋さんが帰るときにくれたのは「ハッカ」
あたしが好きだったのは五つ年下の菊ちゃん、彼と珍しく昼間に会うことになって「菊ちゃんのおむすび」
大好きな中林さんと一週間も会えない。思い切って彼の部屋に入って「コーヒーメーカー」
27歳の三人組が送る、ちょっと遅れた正月は「ざらざら」
不倫していた相手が娘のことを話すときの表情が別れる決心が付いた私の「月世界」
ハワイにやってきた父が口にする言葉は「トリスを飲んで」
32歳のえりちゃんと台所に立ったとき、二人がやったのは「ときどき、きらいで」
好きだった人に振られてリハビリ中のあたしの目の前には「山羊のいる草原」
人気作家と仕事のことで会った私は会社に帰ろうか迷って「オルゴール」
夫が死んで一人旅を始めたあたしは途中から「同行二人」
売れない小説を書いていた晴彦叔父さんの部屋にある靴下は「パステル」
女子高校生を好きになったおれ、小学4年生の思い「春の絵」
恋人に振られたあたしの「淋しいな」
優秀な兄は、いつの間にか家族が話題にしないような人になって「椰子の実」
合気道をやっているあたしと茜ちゃん、二十歳をこえた二人の「えいっ」
伯母の店でバイトをしていたあたしは恋に落ちて「笹の葉さらさら」
大好きだった人に、そうだとは言えなくて、最後に彼女に作ったのは「桃サンド」
いすずさんに失礼なことを言ってしまったあたしの「草色の便箋、草色の封筒」
仲直り旅行に出かけた姉夫妻、その間、尚くんを預かったあたしの「クレヨンの花束」
近所の金物屋で買った買い物籠から声がして「月火水木金土日」
6年間同じ学校にいて最後の年に同級になった美人の美崎さん、彼女とあたしの「卒業」
読んでいて気付いたのは人称の呼び方です。具体的には「あたし」と「わたし」。主人公が自分のことを言う時は「あたし」ですが、それ以外の登場人物は自分を「わたし」と言います。一篇だけかと思ってざっと見直しましたけれど、殆どその方針で書かれているようです。文学を専門にやっている方は理由に思い当たるのかもしれませんが、私などは「オモシロイナ」と思うだけですが。
個人的には、我が家でも時たま話題になる裸エプロン、その扱いが楽しい「ときどき、きらいで」。両親にも理解できない兄妹の思いがユーモラスに暖かく描かれる「椰子の実」、素適な同性に出会ったらもしかすると私だってドキドキしちゃうかも、って思う「桃サンド」の三篇が好きですね。キレ、ではなく、味で読ませる短篇集といっていい。
ちなみに、今年受験の長女に「卒業」を読ませました。中高一貫の女子校で、それこそ学校の歴史に残ると言われる美少女と6年間過ごした彼女に、この話の感想を聞きたかったからですが、長女曰く「ワクダサンとは違うかな」とあっさりかわされました。ま、これも楽しい作品です。23もあります、必ずお気に入りの作品が見つかるでしょう。何度でも再読可能な短篇集。

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紙の本

「麻」の手ざわり

2006/08/16 19:31

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tabby - この投稿者のレビュー一覧を見る

 川上弘美は「小説の女神様」、もしくは女神様の化身なのかもしれない。
これも「縁」があってのことか、『ざらざら』の後、中沢新一の「カイエ・ソバージュ」
シリーズの第一作『人類最古の哲学』を読み、続けて川上弘美のデビュー作『神様』を
読み返してみると、それは確信に近いものとなったのである。
中沢は『人類最古の哲学』の冒頭で神話についてこのように語っている。
「神話は人間の精神の奥深いところで働いている無意識の論理過程が、外からの影響力か
ら自由になった状態で、自由に結合や反転や変形をおこないながら、自分を展開しようと
している」
 『神様』の表題作の冒頭の一文は「くまにさそわれて散歩に出る」とある。
「カイエ・ソバージュ」の続編、『熊から王へ』でも指摘されているように、
この「熊」こそ、「神話的生物」にほかならない。いわば熊が「神様の化身」なのである。
かくして、川上弘美は「神様」の冒頭でいにしえの神話とリンクし、
「わたし」はくまの神様にさそわれて河原に行くのである。「河原」というのも、「三途
の川」でおなじみなように、「この世」と「あの世」を結ぶものである。
 また、神話は時と場所を変えて語られていくうちに、その内容が「変奏」される。
かの「シンデレラストーリー」も、ユーラシア大陸の西端と東端で、細部に多少の違いは
あるものの、物語の大筋は保持されているのである。
 川上弘美の数々の物語も、シンデレラストーリーのように変奏されている。
初期作品——『物語が、始まる』『蛇を踏む』——は神話の原型を想起させるものだが、
やがて『センセイの鞄』でブレイクすることになる。ここでは「くま」が「センセイ」
となり、「センセイに誘われて居酒屋に行く」となっているのである。
まさにくまの神様が地上に舞い降りたのが『センセイの鞄』であり、その後は、
『龍宮』で初期作品を彷彿とさせつつも、川上弘美といえば恋愛小説の名手という
イメージが固まった。『ニシノユキヒコの恋と冒険』もこの部類に入るであろうし、
何よりも『ざらざら』である。
 白水uブックス版『ユルスナールの靴』のあとがきで川上弘美は、「ほんとうに柔らか
いな、と須賀敦子の文章を読み返すたびに思う。柔らかくて、いい匂いがして、いつまで
も触れていたい、それは上等の布のような感じのものだ。」と、まるで「シルク」の手触
りのように評していた。
須賀敦子がシルクなら、川上弘美の文章の手触りは「麻」であろうか。風通しが良く、
それこそ「ざらざら」した手触りがある。気取らない、でもしっかりとした糸で縫い上げ
られた布。麻は人類が繊維を得るために、最初に栽培したものの一つでもある。
 『ざらざら』の表題作は、『神様』所収の「クリスマス」の変奏であるとも言える。
どちらも三人の人物が登場する。「クリスマス」はわたし、ウテナさん、壺から出てきた
コスミスミコの三人。「ざらざら」はわたし、恒美、バンちゃんの三人。
飲んで食って寝る、だらだらとした生活から垣間見える「日常のざらつき」を、
川上弘美はすっとすくい上げる。
 「日常」はささやかであろうがなかろうが、命あるかぎりつづくもの。
だから川上弘美の「神話」は、これからも変奏されつつ続いていくであろう。

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2006/09/03 13:04

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2006/11/15 00:32

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2006/08/21 17:52

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2006/08/24 11:22

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2006/08/30 23:34

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2006/09/03 20:46

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2006/09/14 21:59

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2006/09/27 12:07

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2006/10/05 19:42

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2006/11/28 00:48

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2009/07/14 21:39

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