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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.9
- 出版社: 蒼竜社
- レーベル: Holly NOVELS
- サイズ:19cm/255p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-88386-303-7
紙の本
リベット (Holly NOVELS)
著者 木原 音瀬 (著)
初芝公平は、誰にも知られたくない大きな問題を抱えて暮らしていた。しかし、その悩みと明るく向き合いながら、一人で生きていこうとしていた初芝の心を乱すものがあった。それは、い...
リベット (Holly NOVELS)
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商品説明
初芝公平は、誰にも知られたくない大きな問題を抱えて暮らしていた。しかし、その悩みと明るく向き合いながら、一人で生きていこうとしていた初芝の心を乱すものがあった。それは、いつも温かく抱き締めてくれる恋人の由紀と、常に初芝の我が侭を聞いてくれる職場の後輩の乾の存在だった。二人は初芝の心を弱くも強くもする。自分の悩みを告げるべきか、初芝は葛藤するが…。【「BOOK」データベースの商品解説】
初芝公平は、誰にも知られたくない大きな問題を抱えて暮らしていた。しかし、そんな彼の心を乱すものがあった。それはいつも温かく抱き締めてくれる恋人の由紀と、わがままを聞いてくれる職場の後輩の乾の存在だった…。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
切なさに溺れそうになる。
2020/10/01 06:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレありです。
これは読むのに少しだけ迷った。
(わりと木原作品は読む時にためらうことが多い)
でも読み始めたら、止まらずに最後までいった。
読んでいる間は切なさに溺れそうになる。
HIVをテーマにした作品。
この作品をBLというジャンルに落とし込んで良いのか少し疑問に思う。
理不尽な理由(原因)で感染させられたということ。
精神的な恐怖と肉体的なつらさ。
そしてそれを隠して生きていかねばならないということ。
絶望と秘密を抱えながら
日々をすごすのもやっとな感じ。
精神的だけでなく体調的にも。
さらに主人公は好きな女性と生きたいと思っている。
(初芝さんはヘテロだから)
でもかなわない。
恐怖・悲嘆・怒りに荒れ狂う。
(文章は淡々としているので余計読者にそれが迫ってくる)
乾くんはそんな初芝の側にいる。
最初はそうだったかもしれないけれど、
同情や贖罪だけでは側に居続けることができない。
彼が阿岸の側にいられなかったように。
偶然とはいえ、病気のことを知った上で初芝を好きになって、
「愛情を食って強くなるんですよ」
「食い散らかした俺のことは気にしなくて良いので」
本気で思う(それでも側にいたい)乾くんに「愛」を見ました。
恐怖と葛藤と絶望などがしんしんと降り注いてくる。
雪のように積もっていくそんな作品。
でも降り積もった雪に太陽がきらきらと光りをこぼすような読後感です。
現実は雪は冷たいし、積もっていて大変なんだけど。
幸せな世界(現実)が待っているわけでもないのだけど。
でも、一瞬のまぶしさがそのときだけは綺麗。
溶けて凍って足を滑らせるような現実や未来があるとしても。
全部読み終わって、
表紙をめくって、少し読者も息をつきます。
幸せホルモンは免疫をあげるからね。
最後まで読んでタイトルの奥深さも感じる。
リベットって部材と部材を接合する方法で、
半永久的で高い強度の締結が行えるものですからね。
意味合い深いですよね。
余談ですが、
HIVについては、現在はもう少し治療が進歩しています。
抗HIV薬による治療が進歩し、早期に発見し、
適切な治療を行えば発症せずにすごせるようです。
薬も日々進歩。
二人にも恩恵がありますようにと願わずにはいられない作品でした。
余談の余談
このレビューを書こうと思ってネットをあげたら、
初の世界初のHIV患者(ベルリンの患者)の死亡の記事が
目に飛び込んできました。
この方のこと(完治の件)は以前から知っていましたが、
この日にって思うと運命的なものを感じたりしました。
この方のご冥福を祈るとともに
やはり、初芝さんが幸せな時を過ごせますようにと
創作とわかっていながらも思わず祈ってしまいました。
☆4.5評価の5です。
紙の本
愛情の純化
2016/02/15 16:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tix - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノンケで高校教師のHIV感染者が主人公。
主人公は高校時代からの同級生(ゲイ)に片想いをされており、
同級生自身も感染に気付かない時期にレイプされたことで感染します。
攻めは主人公の後輩教師でゲイです。
主人公の病気に気付き、理解と優しさを示しますが、
ノンケで恋人もいる主人公は見向きもせず…。
木原さんの小説ではよくあることですが
BL小説ではなく、BL要素のある別ジャンルの作品なのか?と思わせる内容。
HIVキャリアである主人公の苦しみと葛藤が描かれ
そこにリアリティはあるのですが、
自分の乏しい経験からはあまりに遠い話なので、
これが現実的なのか、作り物の迫真性なのか、よくわかりません。
ただ、凄い臨場感で読み手に迫ってくることだけは確かです。
最後の告白の私欲のなさに涙が出ました、
紙の本
テーマは重たい、ですが光はありました
2012/08/19 01:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校教師の初芝(受け)とその後輩教師、乾(攻め)。
木原さんらしくこのお話もまたとっても重たいです。
あまあま、BLドリームを期待してはダメですよ。
この作品はHIVを題材にしてあります。
初芝には全く非がないのに病気にさせられてしまった、という過去。
信じていた友人に裏切られ、その病気の過酷さも見てしまい、いつ死ぬのか、
とずっとずっと考えてしまう初芝。
そんな中一人が怖いとすがるように彼女を作って、病気を隠して悩みながら付き合う。
誰にも病気のことが言えない状況は苦しいの一言でしょうねぇ。
でも乾だけはそんな初芝の病気のことを理解し、気にかけ、なんとか力になろうとします。
このお話、本編だけでは本当に甘さも何も全くなく、最後もまた微妙な二人の距離感で終わってます。
が!裏表紙に秘密があるんですよー。
本編を読み終わった後に忘れずに是非お読みくださいね。
あぁ、二人寄り添って生きていってくれるんだなぁ、とほっとしました。
電子書籍
テーマは重いですが・・・
2015/08/31 11:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
BLだと思って読んだら、痛い目をみますね。
HIVという、まだまだ偏見の強い病気を、扱った作品で、内容も深く考えさせられました。
暗いだけじゃなく、深い愛情もあり、希望も見え、良質な小説と言えるのではないでしょうか。
紙の本
BL作品ではなく、良小説。
2010/01/19 10:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デコデコ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わったあとは、すごく痛く感じました。
BLというには、2人の間には愛が足りなく感じましたので、BL作品というより、ジャンルではくくれない小説だと思いました。
HIVをテーマにした小説で、考えさせられるところも多かったです。
やはり何でも勉強して偏見っいうのはなくさないといけないですね。
面白かったのですが、病気がテーマということで、しかもまだ治療法が明確でない病気に気持ちが暗くなったので、星3つにしました。
(ねたばれ注意!)う~ん、でもリベット2でまたまた彼女ができる展開はちょっと読んでてつらかっらかも。