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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.7
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公文庫
  • サイズ:16cm/322p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-12-204063-2
文庫

紙の本

流れる星は生きている 改版 (中公文庫)

著者 藤原 てい (著)

流れる星は生きている 改版 (中公文庫)

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みんなのレビュー144件

みんなの評価4.5

評価内訳

紙の本

本当に希望した事のみ実現する

2007/04/20 18:48

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

人は、自分が本気で成りたい、したいと思う事以外は、実現しないという説がある。私は、全くこの説に同感していた。しかし、私は、幸せな事に、戦争も飢餓も知らないで今まで生きていた。即ち、外乱が私の人生に影響した事は一度も無いのである。だから、この説が正しいと思えるのかも知れない。
本書は、藤原てい女史が、第二次世界大戦後の中国からの引上げの状況を赤裸々に綴った一年間のドキュメンタリーである。終戦後のある朝、突然、身支度して家を出ろと言う通達が流れる。平和な日々に、突然やってきた晴天の霹靂を私は、想像することも出来ない。この通達後、ていは、御主人とも別れ、3人の子供を連れて、中国国境を越え、38度線を越え、日本海を渡って、故郷にたどり着く。その凄まじい引上げの描写を読むと、今も尚、問題となっている中国残留孤児が生じた理由も分かるような気がした。それから、故郷にたどり着いた時の虚脱感の描写等、何一つの誇張も無く、真実の訴えであることが、読み終えた後に手に取るように分かるのである。
「人は、本当に希望した事のみ実現する」という説から言えば、ていは、子供3人を連れて、本当に生きて帰りたいと思い、その希望を遂に一度も諦めなかったのであろう。だから実現したのであると思う。
この脱出の旅に同行した次男は、「国家の品格」と言う書物を書き、日本人にセンセーションを起こすような大人物に育っている。ていは、本書を我が子への遺書のつもりで書いているが、実際には遺書にはならず、こうして本として出版されている。遺書となれば、子供達だけの物になったが、実際は、世の人全ての物になった。これで、良いと思う。
5歳だった長男、3歳だった次男、生まれたばかりの長女。母との旅と同行した彼らは、それぞれ立派に育っている。私は、それは、ていの頑張りの結晶であると思う。

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紙の本

命の遺産

2006/03/24 20:20

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ろこのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は1939年、新京(今の長春)の観象台に赴任する夫と満州に渡った著者が’45年敗戦後、夫と引き離されて乳飲み子、幼児(6歳、3歳)を連れて引き揚げるまでの凄まじい脱出の記録である。
長春から奉天を貨物車に乗り北朝鮮へ入り、徒歩で沙里院から険しい山、沼地を越え、幾つもの川を渡り、乳飲み子を背負い、幼児二人を引きづるように従え、北緯38度線を越える道のりは言葉を絶する苛酷さである。
途中靴はすりきれ、2歳の子供と著者は裸足。
多くの日本人たちは集団を組んで引き揚げるのであるけれど、行程の難行もさることながら人間関係の凄まじさに人間の業をみる。極限状態のなか、人間はその本性をさらしていく。
しかし、人間はいろいろである。
食べるものも底をつきお金もなくなった著者は子供のため、生きて帰るためにはありとあらゆる智慧をしぼるがやがてなにもかも万策つき果て、物乞いを決意。
門のない家で朝鮮服を着た主婦がでてきたが、「なにかください」の声がかすれていえない著者。
主婦は「何も言うな」と言い、「今、物をあげると村八分になる。あなたがたには何の罪もありません。だから今、ものを捨てますからそれを拾いなさい」と言って、朝鮮の器「パカチ」にご飯、朝鮮漬け、みそをいれたふろしきを置いていった。
こうした篤い人間の情は戦争も、国境も、イデオロギーも越え、幾たりもの人たちを救ったことだろう。
また幼い子供たちは餓え病気になりながらも母の「生きて帰ろう」の執念に従っていく。そんな中、胸がつまる部分:
ゆでた芋を子供たちに分けたとき、母親の分も欲しいといって泣き出した次男に芋を分けた。そんな母を見た7歳の長男正広が「お母さん、僕のをお母さんにあげるよ、お母さんお腹がすいておっぱいが出ないでしょ」と言って半分食べ残して歯の跡がついているお芋を差し出した。
7歳になったばかりのこの子が自分が餓えながらも(三日空腹)母の身を案じてくれるせつなさと嬉しさに私は声をたてて泣いた。
こうした苦難の引き揚げもついに終わりをとげ引き揚げ船で帰国した著者と子供たち。
まさに「母は強し」なのであるが、そんな一言ででくくるにはあまりにも苛酷な道程である。
戦争というものの忌まわしさをいまさらながら強く感じる。
あとがきで著者はそれぞれ(夫、長男、次男、長女)について語っている。
夫婦(夫は作家の新田次郎)の間で「引き揚げの話」は禁句だとか。
そしてあの歯の跡のついたお芋を母に差し出した長男は「引き揚げ話」になると席をはずして決して語らないという。
また次男(数学者の藤原正彦)は「ボクはどうして川がこわいのだろうか、日本でも、アメリカでもどんな小さな川でも、立ち止まって考えてから渡るような習慣だ」と云う。
夫も子供たちも引き揚げの苦しみは鮮烈に焼きついて離れない深い傷となっているのだろう。
そして乳飲み子だった娘はいまや二児の母。
最後に著者は「何一つ残してやるものはないけれども、この本だけは、たった一つの遺産として、彼らに生きる勇気を与えてくれるかもしれない」と述べている。
苦難の中をかいくぐって生き抜いた一人の女性、母の記録は私たちに多くのことを教えてくれている。
どんな岐路に立たされても生きる勇気をもつことを。
そして戦争の忌まわしさを。
本書は大いなる遺産である。

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紙の本

民衆にとっての真実の敗戦

2014/08/10 21:50

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

終戦の直前の8月9日に、気象台に勤めていた夫と別れて、乳飲み子を含む二人の幼子を連れて満州を脱出。それから想像を絶する苦難を経て、朝鮮から日本に帰国するまでの道のりを手記風に綴っている。まさに生死の境目をくぐり抜けたとといっていい、何度か死んでいてもおかしくない、その壮絶さは本当に恐い。
この作品が特異なのは、戦争の苦難を語りながら、戦争を呪ったりも、政府も他の国の人々のことも批判することを一言も書かないでいることだ。ただ母親として、子供を守って生き抜くことにおいての悲惨さだけを、ひたすらに書いている。たしかに満州に住んでいて戦争を批判は出来ないだろう。敗戦よりも前にどういう情報でだか脱出を開始できたのも、特権的な立場であるゆえだ。それを認識しているというだけの冷静さ維持しているのが、やはり特異な理性を持っていた、つまり才能だったのだろう。平和を望むとさえも書かない。
あるいは、戦争を批判するということは、それを引き起こし、または支持した日本人全体を批判し、反省を促すことであり、戦後に書かれた多くの戦争文学はその目的意識を持って書かれたのだが、この作者は自分をその立場に置こうとしなかった。それは彼女なりの処世術なのか、経験したことを極限状況の一つとしてだけとらえようとしていることなのかは分からない。
人を批判しようにも、彼女自身、他人を犠牲にしてでも自分たちだけは生き延びようとする行動はあったということもあるが、状況からすれば非難されるところではなく、そこをある種の奥ゆかしさと見ることも出来るかもしれない。戦争には怒らずとも、身近な人たちへの恨みつらみは延々と記され、露悪的とも思える。
作者の立ち位置はどうであれ、その経験は鬼気迫る恐ろしいものだ。途中再会した夫は、ソ連軍の手でシベリアへ送られる。持ち出した現金が底をつくと、もうまともに食べていく術は無い。脱出劇の中、夜叉になって子供を叱咤する場面は血の凍る思いで読んだ。
しかしどれほど壮絶な中にあっても、政治的な背景については心中は散々に呪っていただろうに、見事なほど丁寧に取り除かれているのは、強靭な意思の力によるコントロールだ。またその意思があったからこそ生き残れたとも言えるが、書かれているよりももっと悲惨な事実があったのだとしても驚かない。そこに深い奥底の存在を予感して、恐ろしさはさらに増す。
一人称のサバイバルストーリーなら無数にあるが、実話であるということ以上に、語られていない背景が読者に共有されているために、実際の文字以上の意味が読者にもたらされる。時代が生んだベストセラーと言えるかもしれないが、それを差し引いても尋常で無い緊迫した展開には引きずり込まれ、その冷静さと知力の限りを振り絞って結局は一家全滅寸前のぼろぼろの姿になる結果に真実性を感じるし、それ以上に直接には語られずに伺い知るだけの背景が複雑すぎて、そこに目眩がしそうなのである。

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紙の本

流れる星は生きている改版6版

2003/05/20 13:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:戸越乱読堂 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 戦後すぐにこの本がベストセラーになったことは知識として知っていた。今回初めて読んでその理由が良く分った。戦争の悲惨さ、夫を残して女手一つで三人の子供を連れて大陸から連れ帰った記録、これだけで売れる要素は十分にある。しかし、感銘したのは感傷のかけらもない言わばハードボイルドな文体だ。「見栄」で戦地に残った夫や、逃避行をともにする人々、我が子(乳児である咲子は別にして)たちに対しても非情とも思える描写をしている。戦争を記録したノンフィクションは数多あるが、ここまで風景描写や心理描写を控えた作品には未だ出会ったことがなかった。

 背中に大きな穴があいたブラウスと膝から下を切り取った半パンツだけの幽鬼のような姿で帰国しているのだからメモなど取れたはずも無い。しかし、作者の描き出した事実は圧倒的な迫力で読者を取り込んでしまう。この作品の中には2曲の音楽が大変効果的に使われている。1曲は誰もが知っている曲、今一つはそうではないが、ある段階から未知の曲を含めた2曲が頭の中で鳴っていた。何の曲か? 読んでください。読んでよかったと必ず思える本だ。

 余談になるが、新田次郎と作者藤原ていの次男は数学者にしてエッセイストの藤原正彦だ。当時2歳だったが、我が子ながら随分な(もちろん愛情はある。事実があまりに悲惨なので仕方がない)描かれ方をしているのだがこの本を読んでどんな感想を持ったのだろうか。

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紙の本

生きる意味

2003/04/28 12:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:友香子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「生きる」という執念。ではない。「子供たちを生かす」という執念だ。
女は、ここまで強くなれる。こんなにも美しく生きることができる。
自分の腹を痛めた子供…というだけで、ここまで守りきれる。
彼女が生きたのは、すべて子供のため。3人の子供のため。
本当にすばらしいと思った。「死」を選ぶ方がどれだけ彼女にとって楽だったかしれない。でも、彼女という母の奇跡に近い力によって、今、彼女の子供たちは3人とも生きているのだ。成人してこの世に生きている。もうすぐ母になろうとしている私にとって、この物語は、一生忘れることなく心に深く刻みこまれた。果たして私は、自分の子供のために、ここまで強くなれるだろうか。分からないが、私は彼女から「生きる意味」を教えてもらったような気がする。

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紙の本

ていさんはとても正直だ。

2006/06/30 12:43

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昭和20年、満州から子供3人を連れて引き揚げてきた母親の体験を書いたこの本は、人の生きる欲望の深さ、しかたのなさをこれでもか、と教えてくれる。戦争の、引き揚げの体験談としても貴重なものを残してくれたことは確かだが、そのむこうの人間の性までむき出しにされている。
 藤原正彦さんの本が大変売れた今、著者もその母であることでもう一度思い出されているのではないだろうか。正彦さんの筆力は両親からのものだと、いうこともよくわかる本であった。
 ていさんの文章はとても生き生きとしている。引き揚げ直後の病床で「子供への遺書のつもり」で書かれたというから記憶は新しいうちだったのだろうが、町の情景の描写も細かく、人物それぞれが良くも悪くも鮮やかに描かれている。この話の中にあることと似たような体験をした人、自分の知り合いから聞いたことがある人は、この本の出版当初から多かったと思う。しかしこれだけの筆力で書けた、というところにこの本が長く残った理由があるのだと思う。
 そしてていさんはとても正直だ。普通の人間、女性、母親の心理の強さも弱さも、きれいなところもきたないところもすべて書き綴っている。それを文章にできた、という才能は本当にすごい。
 引き揚げが決定した当初、「残る」という夫に「最後まで見栄と、ていさいのために、私たちを犠牲にしようとする」と怒りをつづる。しかしその後には、途中で先に避難を開始する人たちの勝手さにも怒り、足止めをくらい結局一緒になったときには「ざまあみろ」と感じる。自分たちの組合の利益最優先を表明する男性に厳しい批判の言葉を書き連ねても、最後にそのグループが無事に帰国した姿にはその統率力を認めてもいる。家族のためには他人を、自分が危うくなればその家族すらも他人として見捨てていかなくてはならない極限の状況ではなにが善でなにが悪か、などと分け切れないことが多い。この本の中にはその悲しさがいっぱい詰まっている。
 「これが人生というものなのだと、私は考える。・・愚痴は言うまいと思う。・・・手柄を語るなどということは、口が裂けても言ってはならないと思う。」そうあとがきに著者は書いているのだが、それでもこうして書き残したかった、それも人間の気持ちとしてとても正直なものではないだろうか。ていさんは、やっぱりとても正直な人だと思う。

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紙の本

そこまで堕ちるのが敗戦の姿

2019/06/20 19:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

「満洲」からの引き揚げを書いた手記なんですが、著者の藤原ていという人の夫は作家の新田次郎、息子は数学者の藤原正彦。
この本、子どもの頃に読んだはずなのですが、全然覚えていませんでした。
引き揚げという悲惨な体験なのですが、気象台員という公務員の家族なので、軍人家族ほどではないけど、一般人よりは恵まれていたのです。
それでも想像を絶するような苛酷な生活を、醜い人間関係も含めて主婦の感覚で赤裸々に描いています。
きれいごとは、どっかにとんじゃってますね。
そこまで堕ちるのが敗戦の姿だといえそうです。

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2005/10/31 01:46

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2006/01/31 12:29

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2006/03/24 23:21

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2006/08/27 19:06

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2006/09/09 23:26

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2007/01/20 23:32

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2007/05/16 12:18

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2007/07/01 17:31

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