櫻狩り 下 新装版 （ｆｌｏｗｅｒｓ ｃｏｍｉｃｓ）

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

最終巻となります。

最初の回想のシーン
櫻とコロッケです。

全体として読むには人を選ぶお話だと思います
そして読み手によってはストーリーや登場人物の心情のとらえ方が違うと思います。
作品はそれで良いのかと思います。

正崇の抱えている沼
蒼麿の墜ちている沼
登場人物がみなそれぞれの病んだ櫻散る沼に足を突っ込んでいる。

もう、皆さん登場人物傷だらけです。
肉体的に傷だらけで・・・ちょっと痛い。
精神の具現化かとも思う。
そんな中で正崇が成長しているのに胸がかきむしられる。
（山超えてきた感）
まあ、そのせいで大きくことが動いてしまうのですけどね。

上巻から不思議に描かれていることもしっかり回収しての最後です。
落としどころというか千々に乱れ散ったというべきか。

これはBLかBLでないかのレビューがありますが、
私としてはどっちでもよいです。
作者的にはあくまでも「ＢＬではなく人間ドラマ」と
以前に語っていたようですけど
失礼ながらそれすらどうでもよいです。
分類わけしなければならないとしたらですが
BLという言葉がなかった時代の耽美と言われる
ジャンルにわけて良いかとも思うけれど
それもどうでも良いです。
個人的には分類には深い意味はないと思います。

どろどろでまとわりつくような背徳感とか愛とか絶望とか
凄惨で耽美な世界が展開されてました。
こういう世界観は私の肌にあいます。

この最後をどうとるかは自分の胸に入れて
読み終わり・・・きっと何度も読み返す本です。

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投稿者：黄龍　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

櫻子の正体に驚きました。櫻子の父親が加藤なら、なぜ両親とも純日本人で地味顔なのに子供は日本人離れした美貌で髪も肌も真っ白なのかが不思議です。正崇を必要としながらも、もう微笑みかけてくれることはないと苦しむ蒼磨。最後は別離なってしまったけど、でも全てを受け入れ、赦してくれた正崇に救われたのは確かだと思う。「待てど暮らせど来ぬ人を宵待ち草の遣る瀬無さ今宵は月も出ぬそうな」ＢＬの壮大なヒューマンドラマでした。ＢＬが好きな人には是非読んでもらいたい作品です。

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投稿者：るう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

読んで ここまで疲労感を覚えた漫画は滅多にない。人間の業や暗い部分が凝ったような作品だった。それでいて美しいのだから反則。