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紙の本
悲の器 (河出文庫)
著者 高橋和巳 (著)
【文藝賞(第1回)】神経を病んだ妻がいる法学部教授・正木は、家政婦と関係を持つ。妻の死後、知人の令嬢と婚約した彼は、家政婦から婚約不履行で告訴され…。孤高の一法学者がたど...
悲の器 (河出文庫)
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商品説明
【文藝賞(第1回)】神経を病んだ妻がいる法学部教授・正木は、家政婦と関係を持つ。妻の死後、知人の令嬢と婚約した彼は、家政婦から婚約不履行で告訴され…。孤高の一法学者がたどる転落の道を描く。39歳で早逝した天才作家のデビュー作。【「TRC MARC」の商品解説】
第一回文藝賞受賞、早逝した天才作家デビュー作。妻が神経を病む中、家政婦と関係を持った法学部教授・正木。妻の死後知人の娘と婚約し、家政婦から婚約不履行で告訴された彼の孤立と破滅に迫る。亀山郁夫氏絶賛!【商品解説】
1962年、第一回文藝賞受賞作。スキャンダルにより破滅して行く大学教授の姿を通して、知識人の矛盾を描き切った長篇傑作。【本の内容】
著者紹介
高橋和巳
- 略歴
- 1931年生まれ。1971年に39歳で早逝。短期間に膨大な名作を遺した天才的小説家。中国文学者。『悲の器』で第1回文藝賞受賞。著書に『憂鬱なる党派』『邪宗門』『日本の悪霊』『わが解体』ほか多数。
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紙の本
戦後文学の金字塔とも呼ばれる高橋和巳氏による大傑作です!
2020/06/14 09:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、昭和時代に活躍された高橋和巳氏によって著された文藝賞を受賞した長編処女小説です。1963年にはTVドラマ化もされた名作です。内容は、最も権威があると言われる官学系大学の法学部長で刑法学会の権威と言われる正木典膳が主人公としてストーリーが展開されます。次期学長候補にまで上り詰めた日本のエリート思想の権化である正木典膳は、故・宮地博士門下の俊英といわれ、博士の姪と結婚したのですが7年前に死別します。その後、同じく大学教授の令嬢栗谷清子との婚約を発表するですが、典膳によって妊娠させられた家政婦の米山みきに婚約不履行による慰謝料請求の訴えを起こされ、スキャンダルの人となってしまいます。「法にあたるようなやましいことをしていない以上、人に後ろ指を差されるいわれは無い」と考える典膳はみきを名誉毀損で訴え返すのですが、次第に彼は理性と愛の相剋に悩みだし、社会的にも精神的にも破滅していきます。戦後の神無き知識人の心理を硬質な文体で暴き出した戦後文学の金字塔とも呼ばれる作品です!
紙の本
最近の若い人は高橋和巳の作品を読まないと聞きますが
2019/01/20 22:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
某国立大学の刑法学の教授がスキャンダルに巻き込まれて(とういうかそのスキャンダルの当事者そのものなのだけれど)、大学を去らざるを得ない状況に追い込まれるという話なのだが、どうして私はこの自業自得の先生を読んでいる時に応援してしまったのだろうか、どこにも同情の余地などあるわけがないというのに。癌でなくなった先生の妻、浮気相手となったお手伝いさん、婚約者の女性、どの人も好きになれなかったからか、とくにお手伝いさんの女性については好きになれないを通り越して気持ち悪いとまで思ってしまった。よくよく考えれば、奥さんが病魔と闘っている時にその気持ちの悪い女と肉体関係を結ぼうとする先生が一番気持ちが悪いのだが、読んでいる時にはそう考えなかった。先生、がんばれとも思ってしまった。勝手なものだ