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紙の本
妻が椎茸だったころ (講談社文庫)
著者 中島京子 (著)
【泉鏡花文学賞(第42回)】オレゴンの片田舎で出会った老婦人が、禁断の愛を語り始め…。「人」への執着、「花」への妄想、「石」への煩悩。ちょっと怖くて愛おしい、5つの「偏愛...
妻が椎茸だったころ (講談社文庫)
妻が椎茸だったころ
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商品説明
【泉鏡花文学賞(第42回)】オレゴンの片田舎で出会った老婦人が、禁断の愛を語り始め…。「人」への執着、「花」への妄想、「石」への煩悩。ちょっと怖くて愛おしい、5つの「偏愛」を描いた短篇集。【「TRC MARC」の商品解説】
亡き妻の残したレシピをもとに、椎茸と格闘する泰平は、料理教室に通うことにした。不在という存在をユーラモスに綴る表題作のほか、叔母の家に突如あらわれ、家族のように振る舞う男が語る「ハクビシンを飼う」など。日常の片隅に起こる「ちょっと怖くて、愛おしい」五つの偏愛短編集。<泉鏡花賞受賞作>
妻との死別の後、泰平は自炊を始めた。残された妻のレシピメモを見ながら格闘する日々、やがて泰平は料理教室に通いはじめるが……。亡くなった妻を思う男の気持ちを少しユーモラスに、切なく綴る表題作「妻が椎茸だったころ」のほか、温泉宿とその土地に纏わる物語、偶然出会った石の収集家との会話の中から浮かび上がるもうひとつの物語「蔵篠猿宿パラサイト」、亡くなった叔母の家に突如現れ家族のように振る舞う男が語った叔母との関係をコミカルに描いた「ハクビシンを飼う」など、日常の片隅に立ち上がる「ちょっと不思議な」五編を物語。【商品解説】
目次
- リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い
- ラフレシアナ
- 妻が椎茸だったころ
- 蔵篠猿宿パラサイト
- ハクビシンを飼う
収録作品一覧
リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い | 7−34 | |
---|---|---|
ラフレシアナ | 35−74 | |
妻が椎茸だったころ | 75−104 |
著者紹介
中島京子
- 略歴
- 1964年、東京都生まれ。東京女子大学卒業。出版社勤務の後、インターンシップ・プログラムスで渡米。2003年、『FUTON』で小説家デビュー。その後『イトウの恋』『均ちゃんの失踪』『冠・婚・葬・祭』などの作品を発表し話題となる。2010年、『小さいおうち』で第143回直木三十五賞を受賞。2014年、『妻が椎茸だったころ』で第42回泉鏡花文学賞、2015年、『かたづの!』で第3回河合隼雄物語賞・第4回歴史時代作家クラブ作品賞・第28回柴田錬三郎賞、『長いお別れ』で第10回中央公論文芸賞・第5回日本医療小説大賞を受賞している。その他の著書に『エルニーニョ』『パスティス』『眺望絶佳』『彼女に関する十二章』などがある。
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情の話。
2017/05/13 21:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
全体から漂う雰囲気最高だなあ。表題の「妻が椎茸だったころ」と「ハクビシン」の話が一番よかったな。妻に先立たれた夫が料理と出会う。初めは文句たらたら。でも妻の料理日記を読んで行くうちに知らなかった妻の一面が分かるようになって、もういないけれどうんと愛情を感じるようになって。椎茸になっても寄り添っているなんてステキだよ。「ハクビシン」、おそらくみんな思っていると思うけれど、彼もおじさんもハクビシンだったんだろう。相手が動物でもさ、心通わせて生活できるなら幸せだよね。しかもその情は子孫にまで伝承されるんだから。
電子書籍
はじめて読んだ中島京子
2024/04/05 00:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KeiM - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編5編、物事を白と黒でわけてしまわない、中間点で戸惑うような人たちが登場する。
ちょっと散らかったような考え方が、迷っていてもいいんだよと言ってくれているよう。
作者が作品をどんなふうに書いているのか、私にはまったくわからない。けれどわざと驚かすぞとか、ここは斬新だろうとか、そんな意図はまったく感じられない。
著者も世界観とラストは設定しているかもしれないが、本当は書きながら展開に驚いてない? そんな自然な流れで話は進んでいく。
特に最後の「ハクビシンを飼う」。山の中の古い平屋で展開するできごとは、まるで夢の中で起こったかのよう。
たまたま出会って読んだ本だが、閉じた後もふわふわさせられている。
紙の本
私の場合は「私が豚だったころ」かな
2024/02/01 10:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2014年に泉鏡花賞を受賞した作品、泉鏡花という人が私の大好きな幻想的なお話の名手だったことから受賞作にはそういった小説が数多く含まれており、この賞の受賞作は読んでおいて間違いないと私は確信している。夫たちを愛した女(リズ・イェセンスカの・・・)、植物を愛した男と女(ラフレシアナ)、料理を愛した女と男(妻が椎茸だったころ)、石を愛した男(蔵篠猿宿パラサイト)、ハクビシンを愛した女(ハクビシンを飼う)と、それぞれに登場する女と男は偏執と言っていいほどに何かを愛している、表題の「妻が椎茸だったころ」、へんなタイトルだなあ、どんな話なんだろうか、と読み始めて、ああなるほど料理に夢中になるということは食材の気持ちになることなのだと理解できた、さしずめ私の場合は「私が豚だったころ」かな
紙の本
椎茸栽培中に気になって読んだ本
2020/09/12 16:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぼくちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
さっぱりしたシンプルな短編集なのに簡単には忘れられない後味がある。料理って命とか記憶とか愛とかが混ざったものを煮たり焼いたりしているのかもしれない。
紙の本
独特を味わえる短編集!
2018/07/22 14:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本のタイトルに惹かれましたね。シュールあり、不思議あり、優しさありの5編からなる短編集ですが、どの短編も優しさがすごく滲みでてる気がします。そして、夢の中にいるような物語ばかりのような感じでもあります。 表題作と『ハクビシンを飼う』が良かったかな。『ラフレシアナ』はクセになる面白さ!でも好き嫌いのでる紙一重の作品かな。中島京子さんの作品はまだ短編しか読んでないから、長編を読んでみたいですね。