紙の本
シンボーさんの意外な一冊
2001/12/05 11:52
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投稿者:TGW - この投稿者のレビュー一覧を見る
いい意味で緊張感のない、なんとなくのほほんとした雰囲気の南氏の絵が、なんだかわからないものをわからないままにしてしまう中国怪奇小説のイメージにぴったり。肩の力を抜いて一気に読める秀逸な短編集です。
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中国の昔話が16話収録されています。どの話にも、オチがありません。つかみ所のない話が、南伸坊先生のイラストとともに非常にいい味を出しています。
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欲しい本。
「李白の月」はとてもおもしろかった。
ゆえに似たような内容であると思われるこれもぜひ欲しい。
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南伸坊氏による、中国の古典に題材をとったマンガと解説集。
日本の『今昔物語集』などもそうだが、古い物語には筋が通っていなかったり、落ちがなかったりするものが結構ある。しかもここで扱われているのはいわゆる「志怪」「伝奇」と言われるもので、妖怪やら仙人やらが出てくる。落ちはないは、筋は通らないは、出てくるのは妖怪・仙人のたぐいやら、で何とも混沌とした様相を呈している。
けれども、南氏の妙に力の抜けたマンガと、飄々とした解説とがいい味を醸し出し、これはこれでアリだと思えてくる。きちんと構成ができていなくても、なにが言いたいんだかちっとも主張が伝わらなくても、そもそも何かを伝えるべきものでなくても、全くもって構わない。
濃い、重い本ばかり読んでいると、こうしてさらっと読めて、ふうん、と感慨を与えてくれる本が有り難い。
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中国の昔の人は不思議なものに対していきなり棒でぶったりして乱暴だ、と作者も解説してますが、たしかに。え、そんなことするの?連続です。一番好きな話は『怪異』書を読んでいると突然窓か巨きい手が出てくる、無視してもまた出てくるから、手の平に大きく名前を書いたら、手が困って泣き出したから水で落としてあげる。名前を書くときの、不機嫌そうな顔がいい!ンもう!って感じ。
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この本は、中国の怪談を集めて、マンガ+説明文にしてあります。
マンガは南伸坊さんらしい伸び伸びとした線で、古い中国の世界にとてもあっています。絵も楽しめるし、その後のちょっとした解説も楽しめるお得な本です。落ちが摩訶不思議な感じになるのでネタバレはもったいないですよ。ぜひ本を読んでみてくださいね。
ネタバレはしません http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120405/1333594625
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なんかのお約束で、潮出版で発行された『チャイナ・ファンタジー』の本が、新潮社から刊行である。
北村先生のツッコミ付きである。
あと、北村先生はこのシリーズの中から選んでアンソロジーを編んだ際、一話はわざわざ選んでわざわざ代へたさうである。うむうむ。そんな感じの話である。
『斧の時間』に出てくるをっさんが、作者に似てゐると夏目房之介先生がなんかで指摘してた気がする。