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カラマーゾフの兄弟 1 みんなのレビュー

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みんなのレビュー248件

みんなの評価4.0

評価内訳

242 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

とにかく読みやすい!なぜ?

2007/05/21 01:50

39人中、38人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昔から何度もトライして挫折した作品であった。「ロシア人の長台詞が…」などといろいろと自分に言い訳していた。今度も半分あきらめつつ注文して、積んでおいた。
 ある夜、ふと思いついて読み始めた。するする読めるのである。寝る前に少しずつ雑に読んだとは言え、3巻読むのに正味全部で24時間かかってないのではないだろうか。
 何度も挫折した新潮文庫の原卓也氏訳を引っぱり出して、ちょっと比べてみたが、新版を3巻まで読んだ目で見ると、こちらも名訳である。漢字が減ったのかなと思ったのだが、漢字の量が格段に違うわけでもない。新潮版(改版)が全3巻、こちらが全4巻。総ページ数が違うため、活字の密度が違うのかなと思ったが、両方とも(光文社版はエピローグに解説を加えて別巻が刊行される予定だそうなので、正確には全5巻だが)本編のページ数には大きな差は出ないようだ。。
 たしかにレイアウトは柔らかい感じがして、章、節の区切りもわかりやすい。各巻のあとがきに前巻のていねいなあらすじ・物語の背景説明が添えられているのも助けになったのかもしれない。各巻付属のしおりに登場人物一覧表がついているのも便利だった。
 でも、それだけでは説明がつかない気がする。
 本書は本当に登場人物が長々としゃべる。今回の翻訳では、以前何度も悩まされてきた、この登場人物の長台詞にテンポのよいリズムが感じられ、自然に、読者を「ノリ」に巻き込む感じがするのだ。これまでつっかえていたところで、逆に「ノれる」というか。
 本書の内容について評価する資格など私にはありませんが、とにかく、ン十年前から読みたくて挫折してきたのが、このバージョンでは3巻までさーっと楽しく読んでこれたということをお伝えしたくて。失礼しました。

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紙の本

この勢い、このリズム!「古典を学ぶ」ではなく「面白いから読む」傑作

2006/12/09 03:38

21人中、20人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:R_for_KOK - この投稿者のレビュー一覧を見る

いわずとしれた、文豪 ドストエフスキーの未完の傑作。
これが新訳になって登場。
しかし、この訳文のなんと勢いの激しいことか。
ドストエフスキーの序文から、軽快なリズムが刻まれ、脳が翻弄されていく感覚。
本編に入ると、次々に勢いよく言葉が飛び込んできて、思わずクラクラしてしまうほど。難解な言葉を避けて、分かりやすく訳された文章のおかげで、ガンガンと読み進みます。
試しに、途中で新潮文庫の旧約版に目をやると、こちらはやはり、落ち着いた流れで、脳に問いかけてくる感じ。これはこれでやはりいい。
もちろん、内容は同じ。しかし、これだけ違う。面白いです。
古典文学というと、「勉強のため」にと思って、しぶしぶ読む人もいるでしょうし、「勉強っぽいから」と避ける人もいるでしょう。
しかし、そんな思いは忘れてください。何ひとつ面白くないのに古典として愛される小説などないのです。この本だって、面白いからこそ長く愛されているのです。
今の時代に生まれたベストセラーを読む気持ちで、ぜひ読んでみて下さい。
この訳文、非常に読みやすいのです。
お勧めです。

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紙の本

巻末の訳者による「読書ガイド」は難解なこの作品を理解するうえでとても重宝である。適度な突っ込みだから読者の自由度を束縛することなく、ポイントをついた手引書になっている。そしておそらく訳者の個性的な翻訳姿勢によってこの書はいまや話題のベストセラーとして注目されることになったのだろう。

2007/09/12 00:02

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

世界文学の最高峰とまで言われるくらいのドストエフスキー文学は率直に言って難解である。私のレベルではすんなりとは読むことはできない。ドストエフスキーを読むには腹を据えて気合を入れてとりかかる、それがこれまで『罪と罰』『悪霊』をとにもかくにも読み終えた者の心得だ。さらに、できれば訳者を選択し、わかりやすい訳本を選びたい。これは岩波文庫の米川正夫訳『悪霊』にコリゴリして新潮文庫の江川卓訳でようやく読み通せた経験からである。新潮社の原田卓也訳が何年も積読状態にあって、しかし今回の亀田郁夫訳の刊行でこれがわかりやすいとの評判になって、とびついたものだ。

なかなか手に負えない理由の根本に私がロシアを知らないということがある。ロシアの歴史、政治、思想、宗教、文化、社会生活さらに国際的環境の変動などが小説のテーマと深く関わりあっている(いやむしろロシアそのものの縮図を描いているのかもしれない)のだから、ある程度の予備知識が欠かせない。腹を据えて取り掛かるというのはこのお膳立てのことにある。でもそれをやりはじめると、なにか勉強するとか研究するとか、読書する楽しさとは別の机の向かうとの堅苦しい気分になってしまって、小説世界に没頭できなくなるのだ。これは困ったものである。それでも『罪と罰』『悪霊』のときに仕込んだ知識が今回は役に立ちそうな気がしている。

冒頭「著者より」の序文が面白い。
「むろんだれにも、なんの義理もないのだから、最初の短い話の二ページ目で本をなげだし、二度と開かなくたってかまわない。しかし世の中には、公平な判断を誤らないため、何が何でも終わりまで読み通そうとするデリケートな読者もいる」
と、ある意味で読みにくさを自覚したうえでの挑戦的な宣告が掲げられている。「公平な判断」をするべきデリケートな資格はないのだが、山登りと同じ、なにがなんでもと、とにかく読んだという達成感をうるために私は読んだ。

ドストエフスキーが難解であることはどうやら小説の仕組みにありそうだと私なりに気づいたことがいくつかある。

第一に挿話がめっぽう面白いところである。登場人物の、あるいは登場人物の語るこれらの挿話はそれ自体のディテールにより時に長大であり、それ自体で重みあるテーマをもった一つの短編小説のように全体にちりばめられている。そこで私は目を奪われてしまう。愚かなことだが、読んでいるうちにプロット全体とのかかわりを見逃してしまうのだ。いつ、どんな状況で、だれがあの話をしたんだっけ?そんなことをしたんだっけ?と。つまりこれが単純な挿話ではなくプロットの重要なパーツであること、全体のなかにすっぽりとおさまるべきものであり、なくてはならないものだということが頭で理解しつつも、あまりにも独自性が強いものだから実際にはわからないままになってしまうことがあるのだ。それだけではなく、全体とはあまり関連性のない本来的挿話も混じりこんでいるのだから私には救いようのないジグソーパズルなのだ。すくなくとも一度読み通しただけではこの嵌め絵の完成作品を見ることはできないだろう。

第二に一つの事実に対して登場人物たちの心理に照らして複数の真実が存在することを語る小説だということである。それはひとえに人間の心の襞を解剖学的な緻密さで広げていく作業の積み重ねで構成されているからである。私が「それではいったい真実はなんだったのか」といらいらしながら作者に問いかけたくなる場面になんども遭遇する。しかも作者ドストエフスキーが客観的に叙述する構成ではなく小説は「わたし」という人物の語りでなっているのだからよけい始末が悪いのだ。
序文「著者より」にこんなくだりがある。
「とくに昨今の混乱をきわめる時代、だれもが個々のばらばらな部分をひとつにまとめ、何らかの普遍的な意義を探りあてようとやっきになっている時代はなおさらである。」
このくだりは今の漂流する日本に重ね合わせてもいっこうに差し支えないほど意味深長であるがそれはさておき、ドストエフスキー自身「人々に明快さを求めることが、かえっておかしいというべきなのだろう」と明快さをもともと放棄していることである。

第三に心理の複雑性に加え「言葉の多様性」といわれるところである。単純な例で「笑った」と表現されていてもこれが朗笑であるのか冷笑であるのか嘲笑であるのか苦笑であるのか失笑であるのか。その程度なら文章の前後でわかるかもしれないのだが、ある表現がロシアの精神風土を前提にした言葉となればもう降参である。しかもそれを日本語に変換したとなればわかりにくさの責任は訳者にもあると指摘してよい。

さてこの亀山郁夫訳だがうたい文句に「世界の深みにすっと入り込める翻訳をめざして………」とある。わかりやすい翻訳だと感じた。私は「すっと入り込め」た。おそらく「言葉の多様性」という難物がかなり解きほぐれているからだと直感する。翻訳の姿勢!もうひとつのうたい文句「自分の課題として受けとめた今回の亀山郁夫訳は、作者の『二枚舌』を摘出する」つまり亀山郁夫の主観がかなり入り込んだ翻訳にミソがあるようだ。私は亀山郁夫著「『悪霊』神になりたかった男」を読んだことがある。ここでは『悪霊』の中の「スタヴローギンの告白」をつまみ出し翻訳して解説している。それまでなんどか消化不良のまま『悪霊』を読んでいたが初めてこれで目からうろこが落ちた思いだった。にもかかわらずこの著書について批判があることも知った。おそらく彼が現代日本に軸足をおいた彼の視線で翻訳していたからだろう。本著もその姿勢があるから多くの現代人に受け入れやすく、読まれることとなったのではなかろうか。私はその翻訳姿勢を是とする。いろいろな読み方があるべきだし、ドストエフスキーだってそれを望んでいるような気がするからだ。

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紙の本

ヨブ記から連なる古典の雄

2007/04/25 22:01

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TAKESHI536 - この投稿者のレビュー一覧を見る

素晴らしく読みやすい。「カラマーゾフの兄弟」がドフトエフスキーの最骨頂であることを実感する。
「理不尽とは?」、この聖書から連なる人間としてのはじめの苛立ちを描くもっとも良心的な作家。
ただ理不尽を描くだけではない。とにかくユーモラスなのである。少なくともこの第一巻は初めから最後まで途切れず笑える。その笑いはすべてのインテリの全身を包み込む可笑しさとばかばかしさ、生きていることに前向きになれるから、不思議だ。
登場人物の誰かにあなたが投影されないことはあるまい。売春婦、その敵の貴婦人、兄弟の破滅的長男、現実的次男、天使の三男、その血の源流の父親…

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紙の本

本書が爆発的に売れる理由。

2009/09/21 23:30

7人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:反形而上学者 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は全5巻だが、現時点において総数で100万部を突破したらしい。
登場人物の名前も覚えにくいし、ネタバレするのでストーリーには触れられないが、我々日本人から見れば、かなり不自然であるし、非日常的な物語であるといっても差し支え無いと思う。
それでも、なぜこれほどまでにドストエフスキーの本が若者を中心に売れるのだろうか・・・そういうことを、少々考えてみた。
私も久しぶりに、『カラマーゾフの兄弟』は昔、高校時代に買って読んだ本があるにもかかわらず、この光文社の新訳を思い切って買ってみた。
私自身の久しぶり読書は、やはりけっこう読むのがしんどかった。まあ、すでに内容を知っているということもあるのだが、どうしても次から次と起こる事態と、それに対する、登場人物の心の動きに、共感できなかったのである。
そして相変らず名前が日本人には馴染めないというのも、やはり変わらなかった。
しかし、そういう私の感想とは裏腹に、本書を楽しんでいる多くの若者の気持ちが突然解りだしてきた。それは、こういうことだ。
数年前に「たわしコロッケ」なるものが出てきて、多くの人を驚かせた、大人気の「昼ドラ」があった。以来、「昼ドラ」は好調で、極端なストーリー、有り得ないような設定で、次から次へと「昼ドラ」の量産が始まった。
もちろん、今も「昼ドラ」は好調である。
私はこうした「TVの昼ドラ」のような展開に慣れて、それを好む層というのが、出来上がってしまったのではないかと、実は思っている。だから、本書も「昼ドラ」のような感覚に解釈し直されて、読まれているというのが、真相ではないであろうか。
違いますかねえ・・・・。

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紙の本

多様な翻訳版の中で最も読みやすい!

2016/06/10 19:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、ロシアの文豪ドストエフスキーのあまりにも有名な『からマーゾフの兄弟』の和訳版です。これまでにもすでに本作品の和訳はたくさん出版されていますが、活字が小さくて見にくかったり、日本語としてこなれていない、または日本語表記自体が古典的で難しかったりと、いろいろな課題があって、最後まで読まずにあきらめた方々も多いと思います。私も、高校時代と大学時代に何度も読もうと試みましたが、とうとう最後まで読むことはかないませんでした。しかし、本書に出会ってからというもの、どんどんと読み進められ、気が付いたら読了している自分を見つけました。現時点で出版されている「カラマーゾフの兄弟」の中で一番読みやすいと思います。私と同じような経験をされた方には、ぜひともお勧めしたい作品です。

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2008/02/14 22:44

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2007/01/09 05:11

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2007/01/23 23:41

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2007/08/26 01:33

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2007/10/23 16:38

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2007/07/22 11:31

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2007/08/06 14:03

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2020/08/28 11:54

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